IFSとNEC、戦略的パートナーシップを強化し新たな価値創造へ

IFS AB(本社:スウェーデン・リンショーピング、CEO:Mark Moffat、以下、IFS)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田隆之、以下 NEC)は、新たな価値創造に向けて戦略的パートナーシップを強化します。本パートナーシップにより、両社の強みをより一層結集し、日本およびグローバル市場におけるソリューションの導入加速、リソースとスキルを相互強化し、お客様の継続的な成長を支援します。
IFSは、産業用AIソフトウェアのリーディング・プロバイダーとして、「ものづくり」、「サプライチェーン」、「設備の維持管理」、「アフターサービス業務」を支援するためのソリューションを世界各地の企業に提供しています。
NECは、1997年にIFSとパートナー契約締結以来、IFSのサプライチェーンマネジメントサービスを、お客様を未来へ導く価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ(注1))」として提供し、日本における製造業のお客様のグローバルビジネス展開等を支援しています。
両社は本戦略パートナーシップの強化を通じて、AI技術など両社のアセットを組み合わせた新たなサービスの創出と、強化したデリバリー体制による迅速なクラウドサービスの提供などを行います。そして、従来の製造業を中心としたサービス展開を航空産業やその他業種へと幅広く拡充し、お客様のDXの実現とグローバルなビジネス展開に貢献します。
【背景】
近年、グローバル化や経済の変動を背景に、サプライチェーンマネジメントの重要性が高まっています。企業はリスク管理と効率性の向上を両立するため、より高度なサプライチェーンの可視性と柔軟性が求められています。特にパンデミック以降、サプライチェーンの中断を最小限にするための技術投資が急増しています。
このような状況下で、多くの企業はクラウドソリューションへのシフトを進めています。クラウド技術はコスト効果とスケーラビリティの面で優れており、AIやIoTとの融合によって、業務の自動化や予測分析を可能にするプラットフォームを提供しています。このクラウドへの移行は、グローバル市場での競争力を高めるために不可欠です。一方で経済安全保障の観点から、各国の法律や規制に則り、データやソフトウェアの主権を保持し、コントロールできるクラウドサービスが求められています。
【協業目的】
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両社で提供してきたサプライチェーンマネジメントの枠を超え、IFSの持つ「設備の維持管理」や「アフターサービス業務」を含む、多様なソリューションを、製造業を中心とした提供を航空産業やその他業種へと幅広く展開し、より多くのお客様のDX実現に貢献すること
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両社のアセットを組み合わせた新たなソリューションも含め、柔軟かつセキュアなクラウドサービスを、お客様に迅速に提供することこのような社会的背景を踏まえ、両社は本戦略パートナーシップ強化の発表に至りました。
【協業における具体的な取り組み】
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セキュアな環境構築・提供
両社は国内データセンターでIFSのコンポーネント型グローバルERPパッケージである「IFS Cloud(注2)」の提供環境を共同で構築します。これにより、日本国内においてセキュリティと信頼性の高いクラウドサービスを求めるお客様に、安心してご利用いただける環境を提供します。データセンターの候補の一つとして、安全で安心なクラウド環境を提供するNEC印西データセンター(注3)も検討しています。 -
日本市場向け次世代サービスの共同開発・展開
両社は、それぞれの強みを活かし、日本の市場ニーズに応える新たなサービスを継続的に開発するために連携を強化します。具体的には、NECが保有するナレッジのIFS Cloudの標準機能としての提供と、IFS ApplicationsからIFS Cloudへの安全でセキュアなアップグレード手法の開発検討です。新規・既存両方のお客様に対して、付加価値の高い、お客様のDXニーズに則したサービスを提供します。 -
AIサービスの共同開発とグローバル展開
IFSとNECの最先端AI技術とそのソリューションを連携させ、新たなサービスを開発します。この連携により、両社は日本国内を含むグローバル市場でのAIサービスの展開を加速させます。具体的には、IFSは自社のソリューションに、調達取引におけるサプライヤーとの交渉・調整を自動化するAIなど、NECのBluStellarが保有する高度なAIソリューションを組み込み、IFSのグローバルのお客様に提供します。またNECは、IFSのAIサービス「IFS.ai」を活用し、日本やアジアなど国内外のお客様のAI活用を推進します。AI活用の推進により、グローバルの幅広い産業で新たなユーザー体験と価値創造を実現します。 -
デリバリー体制の強化
両社は、高度なスキルを持つ人材の育成を積極的に行い、協力してデリバリー体制を強化します。これにより、お客様へのより迅速かつ高品質なサービスの提供を実現します。
このような両社の取り組みを通じて、日本を含むグローバルの製造業並びに製造業以外のお客様に対し、DX実現とビジネスに貢献していきます。
IFS AB最高経営責任者(CEO) マーク・モファットのコメント
IFSはこのたび、NECとの関係をさらに強化し、未来志向の拡張的な戦略的パートナーシップを開始できることを大変光栄に思います。
これまで私たちは、製造業のお客様の成長を長年にわたって支えてきました。
そして今、私たちはさらに一歩踏み出し、航空宇宙産業などの成長著しい業界へと協業を拡大し、IFS POKAやIFS Copperleafといった先進的なソリューションを通じて、グローバル市場へ向けた共同提供体制をスケールさせていきます。
IFSの最先端の産業用AIとグローバルなイノベーション、そしてNECの市場に対する深い理解と経験を掛け合わせることで、業界を越えて大きな変革価値を提供できる体制が整いました。
クラウド移行の加速と規制要件の高度化が進む中、両社の連携は、お客様の業務をデータ主導で進化させ、持続的なビジネスアジリティの実現を後押しします。
このパートナーシップは、単なる進化ではありません。
私たちは “Go BIG”――共に、大きな挑戦に立ち向かうという強い意思を示しています。
お客様のために。産業のために。そして、これから共に築く未来のために。
このNECとのパートナーシップのこれからの展開に、どうぞご期待ください。
日本電気株式会社 取締役 代表執行役社長 兼 CEO 森田隆之のコメント
NECは長年にわたりIFSの主力パートナーとして活動し、世界200社以上約400拠点への導入実績があります。このたび、日本における製造業のお客様のグローバルビジネスをともに支援してきたIFSとの戦略的パートナーシップの強化に向けたコミットメントを発表できることを大変嬉しく思います。
今回両社は、国内データセンターでIFS Cloudのクラウドソリューションを共同開発することにより、セキュアで信頼性の高いクラウド環境を必要とする日本のお客様に提供が可能となります。さらに、世界トップレベルの性能を誇る、NECのAIをIFS Cloudに組み込むことで、お客様の新たな体験や価値創造を目指します。
またNECは、クライアントゼロの取り組みとして、IFS のソリューションや新技術を自社で活用し、NECグループ全体のサプライチェーンのDXを推進します。
NECとIFSは両社の強みを結集し、日本国内だけでなく、グローバルで幅広い産業のお客様の継続的な事業成長を強力に支援していきます。
IFSについて
IFSは、製造、サービス、および地球に電力を供給するハードコアビジネス向けの産業用AIおよびエンタープライズソフトウェアの世界有数のプロバイダーです。当社のテクノロジーにより、商品の製造、複雑な資産の保守、サービス中心の業務の管理を行う企業は、産業用AI™の変革の力を解き放ち、生産性、効率性、および持続可能性を向上させることができます。
IFSクラウドは、完全に構成可能なAIを搭載したプラットフォームであり、お客様の特定の要件とビジネスの進化に対して究極の柔軟性と適応性を実現するように設計されています。企業資源計画 (ERP)、企業資産管理 (EAM)、サプライチェーン管理 (SCM)、情報技術サービス管理 (ITSM)、およびフィールドサービス管理 (FSM) のニーズに対応しています。IFSのテクノロジーは、AI、機械学習、リアルタイムデータ、アナリティクスを活用して、お客様が十分な情報に基づいて戦略的な意思決定を行い、サービスの瞬間 (Moment of Service™) を実現できるように支援します。
IFSは1983年に、最初のお客様の敷地の外にテントを張った5人の大学の友人によって設立されました。彼らは、年中無休で対応し、お客様のニーズを第一に考えていました。それ以来、IFSは80カ国で7,000人以上の従業員を抱えるグローバルリーダーに成長しました。機敏性、顧客中心主義、信頼という基本的な価値に基づいて、IFSは価値を提供し、戦略的変革を支援することで世界的に認められています。当社は、この分野で最も推奨されるサプライヤーです。その理由については、ifs.com/jaをご覧ください。
NECについて
NECは、125年の歴史を持つ、ITサービス事業・社会インフラ事業をグローバルに展開する企業です。AI・生体認証・セキュリティ・ネットワークなどの技術を強みとし、革新的なソリューションの提供や新事業開発への積極的な取り組みを行っています。業種横断の先進的な知見と最先端技術を結集し体系化した価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」を中核に、社会や企業のDXを推進。誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指しています。
(注1)

「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客様の経営課題を解決に導き、お客様を未来へ導く価値創造モデルです。
https://jpn.nec.com/dx/index.html
(注2) IFS Cloud
https://www.ifs.com/ja/ifs-cloud/ifs-cloud-overview
(注3) NEC印西データセンター
https://jpn.nec.com/outsourcing/dc/inzai.html
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