夏の睡眠時のエアコン使用に関する意識調査を実施 睡眠時のエアコン使用に不満や困りごとがあるのは2人に1人 熱帯夜にも役立つ上手なエアコンの使い方のヒントをご紹介
ダイキンは、熱帯夜の日数が増加する8月を前に、全国の20歳~59歳の男女524名を対象に「夏の睡眠時のエアコン使用に関する意識調査」を実施しました。気象庁の発表では、8月から10月にかけて全国的に平年以上の気温になることが予想され、今夏は猛暑日とともに熱帯夜が例年以上に増加することも考えられます。暑い場所にいることで発症する熱中症だけでなく、時間差で症状が現れる「時間差熱中症」も懸念される中、エアコンを使用することの重要性はさらに高まっています。
今回の調査では、夏の睡眠時、週1日以上エアコンを使っている人は全体の8割を超え、その多くが睡眠時に毎日エアコンを使っていることが明らかになりました。一方で、全体の約半数は、睡眠時のエアコンの使用に関して不満や困りごとを持っていることもわかりました。特に多かったのは「身体が冷えたり、だるくなったりする」で、それ以外にもエアコンの設定温度やタイマーの使用方法など、エアコンの使い方が自分に合っていない可能性がうかがえる結果となりました。猛暑日と熱帯夜の増加や、それに伴う「時間差熱中症」の増加も考えられる中、こうした不満や困りごとがエアコンの使用控えにつながらないよう、自分に合う睡眠時のエアコンの上手な使い方を見つけることが大切だと言えそうです。
本資料では、今回の調査結果の紹介に加え、熱中症に詳しい帝京大学医学部附属病院 高度救命救急センター長・三宅康史先生のコメントや、熱帯夜にも役立つエアコンの上手な使い方につながるヒントをご紹介します。
睡眠時のエアコン使用について2人に1人が不満や困りごとを抱える その第1位は「身体が冷えたり、だるくなったりする」
夏の睡眠時のエアコン使用について不満や困りごとがあると回答した人を対象に、不満や困りごととして考えられる選択肢を5つ挙げ、複数回答形式で尋ねたところ「身体が冷えたり、だるくなったりする」と回答した人が最も多く、半数以上の52.8%にのぼりました。それ以外には、「自分に適した設定温度が分からない」が39.1%、「タイマーが切れた後に暑くて起きてしまう」と「エアコンをつけたままにすると寒くて目が覚めてしまう」が33.0%、「エアコンをつけたままにしても暑くて目が覚めてしまう」が12.4%と続く結果となりました。
こうした不満や困りごとについて、熱中症に詳しい医師の三宅先生は、「直接体に風を当てない工夫や、設定温度28度以下で自分に合った気持ちの良い温度設定を見つけること」を推奨しています。
夏の睡眠時のエアコン使用者のうち、4割近くが切タイマーを使用 熱中症に詳しい医師は、熱帯夜にはエアコンのつけっぱなしを推奨
エアコンの使い方は、住まいの環境やご自身の好みに応じて様々です。その一環として、睡眠時に4割近い人がエアコンの切タイマーを使っていることも明らかになりました。不満や困りごとの中でも33.0%の人が「タイマーが切れた後に暑くて起きてしまう」を選んだ通り、エアコンが切れると室温は上昇します。そのため、寝苦しさを感じるだけでなく、特に気温が高い日には熱中症リスクが高まることも考えられます。
ダイキンは、マンションの寝室に設置されたルームエアコンを用いて、睡眠時にエアコンを「つけっぱなし」にした場合と「3時間の切タイマー」を設定した場合の「室温」と「暑さ指数(WBGT)」の変化を計測する比較実験を行いました。その結果、切タイマーを設定すると、エアコンが切れた後にはWBGT値が時間の経過とともに上昇し、明け方には熱中症への警戒が必要とされるWBGT値である25℃ほどになりました。外気温や住環境によっては、WBGT値がさらに高まることも考えられます。
日中だけでなく夜間においても熱中症リスクの軽減は大切です。熱中症に詳しい医師の三宅先生は、「本格的な猛暑が到来する8月以降は、日中の暑さだけでなく、熱帯夜にも注意する必要がある」として、熱帯夜の睡眠時にはエアコンを切らずにつけっぱなしで使うことを推奨しています。
時間差で症状が現れる「時間差熱中症」を知らない人は7割以上 熱中症は、昼間だけでなく夜間にも注意が必要
暑い環境で過ごした際の熱ストレスが原因で、熱中症の症状が時間差で現れる「時間差熱中症」にも注意が必要です。今回の調査では、7割以上の人が「時間差熱中症」を知らないと回答をしました。
東京消防庁のデータ※1によると、東京都で令和4年6月~9月に救急搬送された人のうち、約6分の1にあたる1,000人以上が18時~午前6時の間に救急搬送されています。
三宅先生は、夜間の熱中症について、次のようにコメントしています。「日中と比べて気温が下がる夜間にも熱中症で搬送される方はいらっしゃいます。暑い場所にいることで発症する熱中症だけでなく、時間差で症状が現れる『時間差熱中症』にも注意が必要です。夜間に発症する時間差熱中症は、自宅で緊張がほぐれる夜に日中の熱ストレスが原因で発症するものです。日中、暑い環境で過ごした時は、夜間も熱ストレスをケアするためにエアコンを使って涼しい環境の中で過ごすよう心がけましょう」。
※1:東京消防庁:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/season/toukei.html
熱帯夜にも役立つ上手なエアコンの使い方のヒント
快適な空間づくりには温度だけでなく湿度も重要
快適な空間づくりには「温度」だけでなく「湿度」を調節することも大切です。湿度が20%変われば、体感温度は約4℃変わる※2といわれています。ダイキンが実施したサーモグラフィを使った可視化検証試験実験では、温度28℃、湿度85%の環境で皮膚温度の上昇を確認した後、温度は変えずに湿度を60%にすると、12名中10名の手部や顔部の皮膚温度が顕著に低下しました。
特に熱帯夜の睡眠時には、冷房運転でエアコンを使用し、室温が28℃程度になるように調整することをおすすめします。冷房運転により、室温とともに湿度も低下します。また、エアコンの種類によっては、温度と湿度を設定できるものもあります。ご自宅のエアコンに湿度設定機能があれば目標温度の設定とあわせて、目標湿度を50%~60%に設定すると快適な環境づくりに効果的です。その機能がない場合は、除湿器などを併用し、湿度を調整するのも工夫のひとつです。
※2: サーモグラフィを使った可視化検証試験の結果: https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory/heatstroke
エアコンの風が直接当たるのが気になる方は風向水平がおすすめ
エアコンの風が身体に当たるのが苦手という方には、風向を水平にしてエアコンから吹き出る風が直接身体に当たりづらいようにする使い方がおすすめです。
また、風向を水平にすることで、節電にもつながりやすくなります。暖かい空気は上昇する性質があり、冷房中は天井付近と床付近の温度に差が出る「温度ムラ」が起こりやすくなります。「温度ムラ」が発生すると、エアコンの無駄な運転につながりやすくなります。少しでも「温度ムラ」を抑えるには風向は「下向き」ではなく「水平」にするのがおすすめです。
さらに「温度ムラ」を抑えるには、空気清浄機や扇風機、サーキュレーターなどの活用もおすすめです。エアコンと向かい合わせに置き、床付近の冷気を、ななめ上、天井方向に持ち上げるようにしてみましょう。室内の空気を撹拌すれば、さらに温度ムラがやわらぎます。 気流をコントロールしながら、無駄な電力消費を抑えましょう。
エアコンをつけっぱなしにしたくない場合には切タイマーを活用
寝ている間はエアコンをつけっぱなしにしたくない場合には、熱中症リスクに気をつける必要はありますが、切タイマーを使う方法もあります。切タイマーを3時間に設定すると、入眠直後の深い睡眠が温度変化で阻害されづらく、深い睡眠が2周期(平均的な睡眠周期は90分で1周期)確保でき、前半の深いノンレム睡眠が安定的に取れると言われています※3。
※3:熱帯夜の困りごと解決法: https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory/sultry-night
室内機のフィルター掃除と室外機周辺の整理整頓でムダな電力消費を抑える
エアコン使用時の効果的な節電方法として、室内機のフィルター掃除と室外機周辺の整理整頓がおすすめです。エアコンは、室内機で取り込んだ空気から熱を集めて、熱が減って冷たくなった空気を室内に戻すことで部屋を涼しくしています。室内の空気から集めた熱は室外機まで運ばれ、室外機から屋外へ追い出されます。室外機も室内機も、周囲の空気を吸い込んで、その空気から熱を集めたり、その空気に熱を逃がしたりしています。そのため、どちらもスムーズに空気を吸い込んだり吹き出したりできる状態を保つことが節電の重要なポイントです。
例えば、フィルターを1年間掃除しなかった場合、消費電力量が約25%ムダになってしまうと言われています。また、ダイキンが2022年夏に行った実験※4では、フィルターに約3年分のホコリが溜まっている場合、消費電力量が約1.5倍になる結果となりました。さらに、約3年分のフィルターのホコリに加えて、室外機周辺の空気の流れも妨げられていた場合、消費電力量が約2倍という結果となりました。
※4 フィルター掃除と室外機周辺の片付けによるエアコンの節電効果を検証 https://www.daikin.co.jp/-/media/06A4BFF650DE4A95ACA6239B779BA4B5.ashx
<調査概要>
調査名:夏の睡眠時のエアコン使用に関する意識調査
調査期間:2023年7月21日(金)~7月24日(月)
調査対象:全国の男女524名
調査方法:スマートフォンリサーチ
<参考ページ>
ダイキン エアコンの「冷やすしくみ」と電気代の関係:https://www.daikin.co.jp/air/life/mechanism
ダイキン 熱帯夜の困りごとと解決方法:https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory/sultry-night
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像