【イベントレポート】国境なき医師団×SSFF & ASIAオンライントークイベント「世界の今を伝える映像の力 ~事実を知って考えてみることが社会の流れを変える一歩~」

シリア内戦10年、映画『娘は戦場で生まれた』出演者からのメッセージも紹介

株式会社パシフィックボイス

 米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア
(略称:SSFF & ASIA)は、今年で設立50年を迎える国境なき医師団(MSF)と「今を伝える映像の力」をテーマにオンライントークイベントを開催いたしました。LIVEで配信されたイベントの視聴者は2800名を超えました。
MSF日本事務局長の村田慎二郎さんが出演、映画祭代表の別所哲也がホストを務めました。

 1971 年に医師とジャーナリストによってフランスで設立された民間の医療・人道援助団体であるMSFについての紹介に続き、紛争・貧困・自然災害などにより医療にアクセスできない人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を行うとともに、現地で目の当たりにした耐え難い人道危機を社会に伝えていく「証言活動」を、近年は特に、映像を用いて発信していることが伝えられました。別所は、「世界各国から数千本の作品が集まるSSFF & ASIAは世界の今を伝えられる国際映画祭であり、映像の力を信じて伝えていきたい」という思いも述べました。

 また、2020年に公開されたドキュメンタリー映画『娘は戦場で生まれた』を例に、映像が人々に与えるインパクトや情報量についても意見を述べ合いました。同映画に出演している医師ハムザ・アルカティーブ氏がMSF共催のカンファレンスで述べたメッセージも紹介され、政府の支配地域の外にいたという理由だけで医療者はみなテロリスト扱いされてしまう現実や、「皆が前に進むために、シリアの人々が望むのは責任の所在を明らかにすること」であり、「皆さんにお願いしたいと思うのは中立性について考えること。加害行為や起こった出来事の真実を偽ったり、歪曲したりしないようにこの状況下での中立性の捉え方も考える必要がある。」と伝えました。

 別所は「紛争により、地域住民が医療にアクセスできない悲惨な状況が、本映画を通じて世界各国に伝えられたことの重要性」をコメント。村田氏も、「改めて紛争地の現実を映像で知ってほしい、一緒に考えてほしい」という熱い思いを訴えました。

 最後に、「今、私たちにできること」として村田氏は、「まずは知ることが大切だと思います。事実を知って、考えてみる。世界で起きている人道危機の現実を気にかけ、まわりと話してみる。一人ひとりの心の動き、対話が、社会の流れを変えていくと思います」と呼びかけました。

 オンライントークイベントの模様は、映画祭YouTubeチャンネルよりアーカイブ配信しております。
 

 

URL:https://www.youtube.com/watch?v=Hqo97gc2Bp4

ぜひご紹いただけますと幸いです。

🄫 KARAM ALMASRI 空爆を受けたシリア・アレッポの病院🄫 KARAM ALMASRI 空爆を受けたシリア・アレッポの病院

開催概要
名称: 国境なき医師団×SSFF & ASIA「シリア内戦10年、そこに生きる人びとの声~今を伝える映像の力」
日時: 2021年6月1日(火)20:00~21:00
登壇者: 国境なき医師団日本 事務局長 村田慎二郎 / SSFF & ASIA代表 別所哲也

〈国境なき医師団日本事務局長 村田慎二郎プロフィール〉
国境なき医師団(MSF)における日本人初の事務局長。静岡大学卒業後、外資系IT企業での営業職を経て、2005年にMSFに参加。現地の医療活動を支える物資輸送や水の確保などを行うロジスティシャンや事務職であるアドミニストレーターとして経験を積む。2012年、派遣国の全プロジェクトを指揮する「活動責任者」に日本人で初めて任命され、シリアや南スーダン、イエメンなど で援助活動に関する国レベルでの交渉などに従事。以来のべ10年以上を派遣地で過ごす。2019年夏より、紛争地で人道援助が必要な人たちの医療へのアクセスを回復・維持するために医療 への攻撃を止めさせるアドボカシー戦略を練ることをゴールに掲げHarvard Kennedy School(ハーバード・ケネディスクール)に留学。John F. Kennedy Fellow (ジョン・F・ケネディフェロー) として行政学修士(Master in Public Administration=MPA)を取得。2020年8月より現職。

<国境なき医師団とは>
国境なき医師団は、民間で非営利の医療・人道援助団体です。紛争地や自然災害の被災地、貧困地域などで危機に瀕する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届け、人道危機の現状を国際社会に訴える証言活動を行っています。現在、世界約 70 の国と地域で、医師や看護師、非医療スタッフを含む4 万 5000 人が活動(2019 年実績)。1971 年にフランスで設立し、1992 年には日本事務局が発足しました。活動資金の9割以上が個人をはじめ民間からの寄付でまかなわれ、独立した援助活動を可能にしています。

<ノーベル平和賞受賞>
国境なき医師団は1999年、ノーベル平和賞を受賞しました。紛争や災害、貧困によって医療が欠如している場所へ赴き、すべての人を対象に無償で提供する医療援助活動と、国境なき医師団が援助活動の現場で人権侵害や暴力行為などを目撃した場合、それらを国際社会に訴えていく証言活動が認められての受賞でした。
https://www.msf.or.jp/about/nobel/

【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア  2021 概要】


■映画祭代表:別所 哲也
■フェスティバルアンバサダー:LiLiCo(映画コメンテーター)
■開催期間:6月11日(金)~6月21日(月)
※オンライン会場は4月27日(火)~6月30日(水)
■上映会場:オンライン会場および都内複数会場
■オフィシャルサイト: https://www.shortshorts.org/2021
■主催:ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会

 

 

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会社概要

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業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-12-8 SSUビル4F
電話番号
03-5474-8201
代表者名
別所哲也
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
1994年08月