台湾事務機械設備製造業の振り返りと2021年の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2021年8月第1週号発行>

〜台湾機械業界の動向が分かる〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の8月第1週号を発行しました。今週号では、機械設備業界、台湾機械産業21年上半期の政策動向、木工機械メーカーのチャング・タイプ・インダストリアル、自動車業界について紹介します。

<210805号内容>

1 事務機械設備製造業の振り返りと2021年の展望
2 台湾機械産業2021年上半期の政策動向と課題
3 木工機械メーカー、錩泰工業(チャング・タイプ・インダストリアル)
4 世界のEVプラットフォームの発展から台湾が学ぶべきこと

 

●今週号記事の一部を紹介します。
  • <事務機械設備製造業の振り返りと2021年の展望>
一、産業概況
 2020年、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行した影響で、台湾で一部の産業が休業、減班休息(景気を理由とした労働時間削減。いわゆる「無給休暇」。実際には有給を含む)、ウェブ会議やクラウドサービス利用の増加などの措置を実施したことから、台湾当産業の内需規模は縮小した。海外市場も、多くの国で経済成長率が低迷し、需要が低下した。このため、20年の台湾事務機械設備製造業の生産額と販売額はいずれも前年比10%以上減少した。
 2021年に入り、台湾経済は回復し始め、メーカーの業績も好転している。また、新設会社数の増加によって、台湾当産業の販売額は成長した。しかし、台湾当産業は輸出産業であり、多くの国で一進一退の感染状況が続く中、商業活動が制限されていることが、台湾当産業の輸出に影響を及ぼしている。このため、21年1〜4月の台湾当産業の販売額は前年同期比5.03%増の21億8,200万台湾元となった。

 2021年5月、台湾で新型コロナウイルスの市中感染が拡大し、5月に防疫レベルが第3段階(レベル3=緊急事態宣言に相当)に引き上げられ、サービス業に著しい影響が及んだため、台湾当産業の内需規模は縮小した。一方で、米国での流行状況が落ち着きつつあることから、21年第2四半期の台湾当産業の輸出は増加した。総合すると、21年上半期の台湾当産業の販売額はプラス成長となると予測される。ただし、原材料価格の上昇によって粗利益率が低下しているため、産業全体の景気は小幅成長にとどまる見通しだ。


二、今後の展望
 台湾の新型コロナウイルスの新規感染者数は減少しつつあり、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター、CDC)は防疫レベルをレベル3から2に引き下げた。しかし、多くの国で一進一退の感染状況が続いており、台湾でもワクチン接種率が低いままであることから、民間と企業は慎重な姿勢を維持している。このため、台湾の商業活動は大きく回復せず、2021年下半期も台湾当産業の内需は低迷傾向が続く見通しだ。
 しかし、台湾当産業は輸出産業であり、米国を最大の輸出市場としている。米国はワクチン接種率の上昇によって商業活動が回復する中、就職率も徐々に上昇していることから、企業経営が過去の水準に戻りつつあることが分かる。また、中国及び欧州連合(EU)のワクチン接種率の上昇と経済回復が、台湾当産業の輸出への追い風となるだろう。
 総合すると2021年下半期、台湾当産業の内需規模は縮小するものの、海外受注は大幅増加する可能性があるため、21年通年の台湾当産業の販売額は前年比でプラス成長すると予測される。ただし、原材料価格の上昇により粗利益率が低下していることから、産業の景気は小幅成長となるだろう。

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代表者:吉本康志
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