SPACECOOL株式会社 代表取締役交代に関するお知らせ

SPACECOOL株式会社（本社：東京都港区、代表取締役CEO：末光 真大）は、2024年4月1日付で末光 真大が新たに代表取締役CEOに就任したことをお知らせします。これに伴い、前代表取締役の宝珠山 卓志は取締役に就任いたします。SPACECOOLは新体制のもと、今後もあらゆるステークホルダーの方に貢献できるよう経営を進めてまいります。

【異動の内容（2024年4月1日付）】

代表取締役CEO 末光 真大

【略歴】

2012年大阪大学大学院工学研究科を修了後、大阪ガス(株)に入社し、同時並行で複数の研究テーマを立案・遂行し、基礎研究からメーカーや大学との共同開発まで幅広く経験。2013年より大阪ガスにとって新領域であったフォトニクス(光工学)分野の研究開発の立ち上げを行い、京都大学大学院電子工学専攻野田進教授と共同実施した熱光発電(TPV)の研究ではフォトニック結晶を用いた光制御によって、当時MITが保有していた発電効率の世界記録を大きく超える効率を記録し、Nature Photonicsをはじめ数々の媒体で成果が取り上げられる。社会人博士として京都大学大学院に進学し、2019年に博士(工学)を取得。SPACECOOL(株)に繋がる「放射冷却素材」の研究開発は2017年に大阪ガスで独自に立ち上げ。事業化のために2021年4月に(株)WiLと大阪ガスの出資を受けスタートアップSPACECOOLを設立し、出向する形でCTOに就任。2023年12月に大阪ガスを退職。2024年4月より代表取締役CEOに就任。

受賞歴：SPIE Green Photonics Award (2016), 応用物理学会奨励賞(2019), 近畿化学協会環境技術賞(2021)、気候変動アクション大賞(2023)など。

【代表取締役交代の背景】

2021年4月に創業したSPACECOOL(株)は、当時大阪ガス(株) エネルギー技術研究所の研究員であった末光が生み出した「放射冷却素材」を発端とするディープテック領域のスタートアップです。これまでこの素材の研究開発、生産、活用を通じて、持続可能な社会とカーボンニュートラル社会の実現に挑戦してまいりました。創業メンバーの一人であり、前代表取締役の宝珠山は、プロ経営者としてSPACECOOLの立ち上げに携わり、放射冷却素材「SPACECOOL」という新しい素材の存在を世の中に広く伝え、様々な産業の暑熱課題を解決するとともに、当社を自律自走する組織に育てました。

この度、今後の更なる事業拡大とディープテック領域のスタートアップとしての大きなステップアップを目指す節目として、SPACECOOLの核となる技術を生み出した末光を代表取締役とする経営体制に移行することを決定いたしました。

【代表取締役CEO 末光 真大　挨拶】

この度SPACECOOL(株)の代表取締役CEOに就任することとなりました末光真大でございます。これまでの代表取締役としての宝珠山の尽力に深く感謝するとともに、チーム一同、SPACECOOLのビジョンとミッションの実現に向け引き続き尽力することを心より誓います。

2024年4月でSPACECOOLはスタートアップとして創業して4年目を迎えます。我々の今日があるのは、SPACECOOLの黎明期を支えてくださったお客様、パートナー企業の皆様、株主の皆様、従業員の皆様、家族、そしてその他全てのステークホルダーの皆様のご支援の賜物で、心より感謝しております。

「放射冷却素材」は2017年に私が大阪ガスで研究開発を開始した技術です。設計した素材を作製し、研究所の屋上で初めて実証試験したのが2017年8月3日でした。

―冷たい―

初めて触れた時の高揚感は昨日のことのように覚えています。

はじめは耐久性もなく、実用性も皆無でした。しかし、この技術が成長した未来を想像し心ときめかせ、この素材が世の中に貢献することを強く信じ、改良を進め、スタートアップとしてのSPACECOOLを設立。今では、社内外の同志、数多くのパートナー企業やユーザーに支えられながら、放射冷却素材「SPACECOOL」を立派な技術として成長させることができました。

光栄にもこの度、技術の種をまいた私が代表取締役CEOを務めさせていただくこととなりました。私にとっての最優先課題は、持続可能な社会およびカーボンニュートラル社会の実現に向け、イノベーションと成長を加速させ、SPACECOOLを次の成長段階へと導くことです。

SPACECOOLは新たな体制のもとで「世界に木陰の涼しさを」届けるビジョンの実現のために、「放射冷却素材を通じた人・モノ・社会の暑熱環境の改善」のミッションを遂行し、持続可能な社会、そしてカーボンニュートラル社会の実現に挑戦・貢献してまいります。

引き続き、お力添えのほど何卒よろしくお願いいたします。