株式会社ストラテジックキャピタルが株式会社ダイドーリミテッドが6月7日付で発出した当社の見解に対して、反対意見を公表
株式会社ダイドーリミテッドの現経営陣及び新たな代表取締役候補は、弊社の提案・指摘に対し場当たり的な回答・対応を行うだけではなく、前言を翻すような反論まで行っています。今般の株式会社ダイドーリミテッドの反論に対する弊社の見解は以下の通りです。
株式会社ダイドーリミテッド(以下「ダイドー」といいます。)は6月7日付書面「株式会社ストラテジックキャピタルが公表した資料に対する当社の見解」にて、弊社(以下、「SC」といいます。)が5月27日に公表した「株式会社ダイドーリミテッド(東証スタンダード:コード3205)が提案する取締役候補者について」及び同月29日に公表した「株式会社ダイドーリミテッドへの株主提案について」に対する反論を公表しています。
今般のダイドーの反論に対するSCの見解は以下の通りです。ダイドーの現経営陣及び新たな代表取締役候補は、SCの提案・指摘に対し場当たり的な回答・対応を行うだけではなく前言を翻すような反論まで行っています。
なお、SCは買収を企図しているわけではないため、昨年8月に経済産業省が公表した「企業買収における行動指針」を引用したダイドーの批判は的外れです。
【反対理由①】について
SCは、ダイドーが代表取締役候補として提案するジェミニストラテジーグループ(以下「ジェミニ」といいます。)の山田氏・成瀬氏が多数の兼職を有し、両名がこれらの兼職を継続することの問題を指摘し、ダイドーはこれに反論しています。
SCとしては、上場企業の代表取締役が資本関係の無い企業の代表取締役等を多数兼任することは、上場企業経営者の見識と職業倫理の欠如を示すものであると再度指摘いたします。
まず、CEO候補の山田氏は相変わらず多数の他社の代表取締役・取締役の兼任を継続される意向であり、「兼職によって職務執行に支障が生じるおそれがない」との言い訳が通用するなら、他の多くの上場企業経営者もそうしているはずです。しかしながら、SCは寡聞にしてそのような例を存じません。COO候補の成瀬氏に至っては株主総会招集通知に「現任」として他の1社の代表取締役と2社の取締役が記載されている通り兼職を継続する予定であったはずですが、SCを含めた第三者からの批判を受けて、他の兼職を止めるとの対応に変えたものと思われます。
【反対理由②】について
SC は、ジェミニ側が山田氏・成瀬氏の取締役報酬に加えコンサルティングフィーを受け取ることについて、ジェミニ側とダイドー株主との間に重大な利益相反が生じる懸念を指摘しました。ダイドーは、手続きを公正に行えばその懸念は無いと反論しています。
これも上記①と同様、そもそも、上場企業経営者が他社の代表や幹部社員を兼務したうえで、その他社に当該上場企業がフィーを支払うことは、上場企業経営者としての見識と職業倫理の欠如を示すものであり、SCは寡聞にして他の上場企業で同様の事例を存じません。
【反対理由③】について
SCはダイドーの現経営陣が取締役退任後に顧問として残ることを批判しましたが、ダイドーは「鍋割氏及び渡部氏は当社の取締役退任後に当社の顧問に就任いたしませんので、SC 社の主張は端的に事実に反しております。」と反論しています。
しかしながら、現代表取締役社長の鍋割氏は、5月21日のSCとの面談にて鍋割氏及び渡部氏が顧問として残る方針である旨、明確に意向表明されました。そのため、SCの主張が「事実と反している」訳ではなく、「顧問に就任する予定であったが、SCを含めた第三者からの批判を受け、顧問就任を諦めた」というのが正しい認識です。
【反対理由④】について
SCは、ジェミニの選定プロセス及びトラックレコードの懸念を指摘しました。
まず選定プロセスについてダイドーは、5月24日のダイドーの決算説明会で「(約1年前の小売事業の事業改善については、)ジェミニはご紹介いただいたので他社とコンペした訳ではない」と述べています。
その他の点については、弊社特設ウェブサイト「株式会社ダイドーリミテッドへの株主提案について(ダイドーの提案に反対する理由④)」(https://stracap.jp/3205-DAIDOH/#menu02_4)をご参照いただければと存じます。
【反対理由⑤】について
営業利益15億円の内訳について、ダイドーはSCからの指摘を受け、6月7日に中期経営計画の一部訂正を発表しました。これはダイドーが重要な経営目標の数値を誤っていたことを意味しますが、それだけでなく、SCが5月21日の面談、及び24日決算説明会において販管費の大幅削減理由を繰り返し質問したにもかかわらず、「即答できない」と述べていました。今になって、「根拠のある数値」と主張されても後付けの理由としか評価できません。その他の点については、「株式会社ダイドーリミテッドへの株主提案について(ダイドーの提案に反対する理由⑤)」(https://stracap.jp/3205-DAIDOH/#menu02_5)をご参照ください。
【その他】
ストックオプション制度、不動産賃貸業、M&Aの失敗などについて、これほどまでに経営を悪化させたダイドー経営陣は過去の不適切な経営をあたかも正当であったかのように反論しており、今更このような議論にSCはお付き合いできません。
https://prtimes.jp/a/?f=d52343-81-6936a909ab990c360f3fc2e6869c75b6.pdf
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