令和6年能登半島地震で被災した子どものための居場所を七尾市にて1月4日(木)より開設
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、2024年1月1日(月)に発災した令和6年能登半島地震で被災した子どものための居場所を、2024年1月4日(木)より開設します。
■被災地で「子どもを預けたい」ニーズの高まり。子どもの預け先がない家庭を想定した支援を開始
2024年1月1日(月)に石川県能登地方を震源とする「令和6年能登半島地震」が発生し、能登地方を中心に各地で被害が報告されています。今回の災害では、地震による家屋の倒壊、津波、火災などが発生しています。
カタリバの災害時子ども支援「sonaeru (ソナエル)」プロジェクトチームは、発災後の1月3日(水)より3名のスタッフが現地入りし、子ども支援のニーズ調査を行っています。
4日朝の時点で、石川県では34,173人が避難しており、414名もの人的被害が報告されています。また、特に被害の大きい地域のひとつである七尾市では129の家屋が全壊。未だ被害状況の全容が分からず、余震も続くなかで、現地では必死に今日をどう生きるかということだけを考え、考えがまとまらない中で動いて、という状態が続いています。ましてや、日中に子どもたちが安全に過ごせる場所を確保することは難しいというのが現状です。
そのような先の見通しが立たない状況下、子どもたちや保護者の方々の不安が少しでも和らぐように、孤独にならないように支えることを目的に、被災した子どもたちのための居場所を開設することになりました。
■普段と違う生活のなか、一見すると元気な子も不安な気持ちを我慢したり、表現できずに抱えることも
カタリバでは、東日本大震災・熊本地震・西日本豪雨災害・熱海市伊豆山土石流災害・秋田豪雨など、災害が起こるたびに現地ニーズを調査し、必要に応じた緊急支援に10年以上取り組んできました。
被災した子どもたちは、普段と違う生活の中で、さまざまなストレスを抱えます。保護者の方も家屋の復旧作業や生活の建て直しにいっぱいいっぱいで、子ども自身もつらい気持ちや悩みを我慢して抱え込んでしまうこともあります。
一見すると元気そうでも、実は心身にストレスを抱えていて、しばらくした後に表面化するような子どもたちとも、たくさん出会ってきました。
生活環境の復旧に時間を要するなかで、不安やつらい思いをする子どもを少しでも減らせるよう、カタリバが現地で行える支援として「子どもの居場所」の開設に至りました。
■避難所になった図書館の一画で「子どもの預かり・居場所支援」を開始
2024年1月4日(木)より開始する「子どもの預かり・居場所支援」は、設置する避難所(矢田郷コミュニティーセンター)の許可を得て開設します。開設期間は未定です。
避難所ではなく自宅で過ごしている方や、ずっと子どもとつきっきりで疲れてしまい少し休みたい方なども利用することができます。
■居場所概要
場 所:石川県七尾市 矢田郷コミュニティセンター
対 象:4歳~18歳
内 容:子どもの預かり・居場所支援、学習支援
期 間:2024年1月4日(木)~終了時期未定
開催時間:毎日・9時~17時(予定・変更の可能性あり)
※現地の状況により、内容が変更になる可能性があります。
1月4日のみ、子どもや保護者たちと共に居場所の準備を行いました。
今回の支援は、日頃よりカタリバを応援してくださっている支援者のみなさまからのご寄付にて実現しています。みなさまのサポートに心より御礼申し上げます。
最後に、今回の能登半島地震により被害を受けられた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げ、被災地域の一日も早い復興を心からお祈りしております。
■本件に関する取材について
今回の子ども支援についての取材は、下記フォームからご連絡ください。
https://www.katariba.or.jp/report/
■ご寄付について
NPOカタリバの災害支援sonaeru事業へのご寄付はこちらをご覧ください。
■情報ガイドウェブサイト「災害時の子どもの生活ガイド」を公開
災害時に子どもたちがこころと生活を立て直すための「災害時の子どもの生活ガイド」を1月4日にオープンしました。
カタリバが現地での支援によって直接顔をあわせることのできる子どもや保護者は、被災者全体から見ればわずかです。つらい思いをする子どもを少しでも減らせないか、もっと多くの被災者の方に子どもをサポートするための情報を届けられないかと、カタリバの災害支援現場で関わってきた当事者の子どもたち・保護者たちなどとともに作成しました。
少しでも生活の見通しを持てるようなコンテンツを含んだ情報ガイドに留まらず、サイトから直接、LINE相談もできるようになっています。カタリバの社会福祉士や臨床心理士等の専門職とスタッフが連携し、避難生活中の子育ての悩み、経済的な悩みについて聞きながらサポートを行っています。
▼災害時の子どもの生活ガイド
https://sonaeru-online.studio.site/
※本サイトは、東日本大震災から12年の節目の3月11日に合わせてオープンさせることを目指して準備していたものですが、この度の能登半島地震を受けて、被害に遭われた方にとって必要な情報も含まれていると判断し、前倒してオープンすることにいたしました。一部の機種での表示崩れや、誤字脱字など、未完成な部分もあるかと思いますが、ご容赦いただけますと幸いです。
■災害時子ども支援「sonaeru (ソナエル)」について
災害発生時に、子どもたちへの支援を一刻も早く届けることを目的とした緊急支援プロジェクト。これまでの被災地での経験から「発災直後の子ども支援は重要」と捉え、平時から自治体・企業と事前にアライアンスを組んでおくことで、迅速な支援活動ができるような仕組みづくりに取り組んでいます。
▼「sonaeru」公式ページ
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/
■認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
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