インドネシアでのバイオメタン活用に向けた共同調査に関する契約の締結について
インドネシア国営石油会社プルタミナ(President Director & CEO:Nicke Widyawati、本社:ジャカルタ)、大阪ガス株式会社(社長:藤原 正隆、本社:大阪府大阪市)、株式会社INPEX(社長:上田 隆之、本社:東京都港区)と日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之、本社:神奈川県横浜市)は、本日、インドネシアにおけるパームオイルの搾油工程で生じる廃液(Palm Oil Mill Effluent、以下、POME)由来のバイオメタン*1活用に向けた共同調査(以下、本事業)に関する契約を締結しましたので、お知らせいたします。
インドネシアは、世界最大のパームオイル生産国であると同時に世界最大の輸出国です。同国ではパームオイル産業が約300万人の雇用を支え、GDPの4.5%を占める重要な産業である一方、有機分を多く含むPOMEからはCO2の25倍の温室効果を持つとされるメタンガスが大量に発生し、その多くが大気放散されているという課題があります。本事業は、メタンガスを回収しバイオメタンとして利用することで、温室効果を持つメタンガスの大気放散を抑制し、カーボンニュートラル社会の実現を目指すものです。
本事業では、インドネシアのスマトラ島およびカリマンタン島で製造したPOME由来のバイオメタンをジャワ島などのインドネシア国内需要家に供給することを想定し、その実現可能性を調査します。天然ガス導管などの既存インフラを利用したバイオメタンの供給および供給先での利用を通じて、インドネシアで増加する天然ガス需要に応えるとともに、化石燃料からバイオメタンへの燃料転換による需要家のスコープ1*2のCO2排出量を削減することを目標としています。また、現状大気放散されているメタンガスを有効活用することによるカーボンクレジットやバイオメタン認証などの制度活用も検討します。更には、バイオメタンを液化したバイオLNGを船舶燃料として供給する事業、バイオLNGを日本などに輸出する事業の検討を実施します。
なお、本事業は、「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)*3」の実現に貢献することが期待されています。
プルタミナは、2030年前までに温暖化ガス排出量を30%削減することを目標に掲げており、本事業もこの目標に向けてこれまで進めてきた複数のグリーンエネルギープロジェクト開発の一部となります。本事業は、POMEを環境に優しいエネルギーとして利用することで、新エネルギー/再生可能エネルギー(New and Renewable Energy/NRE)の開発と並んで環境問題の解決に資するものと考えられます。
本事業を通じて、プルタミナはインドネシアのカリマンタン島およびスマトラ島に位置する、原料のPOMEにアクセスが良好な複数の施設や場所を提供します。また、本事業より製造されるバイオメタンは、インドネシアの工業需要や一般消費者の需要に応えるだけでなく、プルタミナの天然ガスネットワークの一層の拡大につながることが期待されます。
Daigasグループは、2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」のもと、今後も脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動などの社会課題の解決に努めます。大阪ガスは、バイオメタンの製造技術や導管注入実績、これまでのガス販売活動で培った知見を活用しながら、インドネシアにおけるバイオメタンの普及拡大とインドネシア並びに日本のCO2排出量削減に貢献していきます。
株式会社INPEXは、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」に基づき、日本および世界のエネルギー需要に応えつつ、2050 年ネットゼロカーボン社会の実現に向けたエネルギー構造の変革に積極的に取り組んでまいります。また、参加各社と協力し、気候変動対応に資する事業の構築と、インドネシアにおけるクリーンLNGによるLNGバンカリング供給に向けた取組を推進してまいります。
日揮ホールディングス株式会社は、2021年5月に発表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」と中期経営計画「BSP 2025」に基づき、低炭素・脱炭素社会の実現に向けてエネルギートランジションの取り組みを加速させています。当社グループは、インドネシアにおいて、液化天然ガス(LNG)などのプラント建設に関する長年の実績を有しており、数多くのプロジェクト遂行で培ってきたプロジェクトマネジメント力を活かしつつ、参加各社とともに本事業の実現に貢献してまいります。
*1:ここでは生物由来の有機性廃棄物が嫌気性発酵することで生じるバイオガス(主成分はメタンとCO2)を精製し、メタン純度を高めたバイオ燃料を指す。化石由来の天然ガスとほぼ同等の性質を有するため、天然ガス代替燃料として注目されている。
*2:事業活動に伴う直接的なCO2排出量。
*3: エネルギー転換を通じたアジアにおける持続的な経済発展およびカーボンニュートラル化を目標として日本政府が2021年に発表したイニシアティブ。
https://www.meti.go.jp/press/2021/05/20210528007/20210528007.html
<インドネシア国内での事業イメージ>
本事業では、インドネシアのスマトラ島およびカリマンタン島で製造したPOME由来のバイオメタンをジャワ島などのインドネシア国内需要家に供給することを想定し、その実現可能性を調査します。天然ガス導管などの既存インフラを利用したバイオメタンの供給および供給先での利用を通じて、インドネシアで増加する天然ガス需要に応えるとともに、化石燃料からバイオメタンへの燃料転換による需要家のスコープ1*2のCO2排出量を削減することを目標としています。また、現状大気放散されているメタンガスを有効活用することによるカーボンクレジットやバイオメタン認証などの制度活用も検討します。更には、バイオメタンを液化したバイオLNGを船舶燃料として供給する事業、バイオLNGを日本などに輸出する事業の検討を実施します。
なお、本事業は、「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)*3」の実現に貢献することが期待されています。
プルタミナは、2030年前までに温暖化ガス排出量を30%削減することを目標に掲げており、本事業もこの目標に向けてこれまで進めてきた複数のグリーンエネルギープロジェクト開発の一部となります。本事業は、POMEを環境に優しいエネルギーとして利用することで、新エネルギー/再生可能エネルギー(New and Renewable Energy/NRE)の開発と並んで環境問題の解決に資するものと考えられます。
本事業を通じて、プルタミナはインドネシアのカリマンタン島およびスマトラ島に位置する、原料のPOMEにアクセスが良好な複数の施設や場所を提供します。また、本事業より製造されるバイオメタンは、インドネシアの工業需要や一般消費者の需要に応えるだけでなく、プルタミナの天然ガスネットワークの一層の拡大につながることが期待されます。
Daigasグループは、2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」のもと、今後も脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動などの社会課題の解決に努めます。大阪ガスは、バイオメタンの製造技術や導管注入実績、これまでのガス販売活動で培った知見を活用しながら、インドネシアにおけるバイオメタンの普及拡大とインドネシア並びに日本のCO2排出量削減に貢献していきます。
株式会社INPEXは、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」に基づき、日本および世界のエネルギー需要に応えつつ、2050 年ネットゼロカーボン社会の実現に向けたエネルギー構造の変革に積極的に取り組んでまいります。また、参加各社と協力し、気候変動対応に資する事業の構築と、インドネシアにおけるクリーンLNGによるLNGバンカリング供給に向けた取組を推進してまいります。
日揮ホールディングス株式会社は、2021年5月に発表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」と中期経営計画「BSP 2025」に基づき、低炭素・脱炭素社会の実現に向けてエネルギートランジションの取り組みを加速させています。当社グループは、インドネシアにおいて、液化天然ガス(LNG)などのプラント建設に関する長年の実績を有しており、数多くのプロジェクト遂行で培ってきたプロジェクトマネジメント力を活かしつつ、参加各社とともに本事業の実現に貢献してまいります。
*1:ここでは生物由来の有機性廃棄物が嫌気性発酵することで生じるバイオガス(主成分はメタンとCO2)を精製し、メタン純度を高めたバイオ燃料を指す。化石由来の天然ガスとほぼ同等の性質を有するため、天然ガス代替燃料として注目されている。
*2:事業活動に伴う直接的なCO2排出量。
*3: エネルギー転換を通じたアジアにおける持続的な経済発展およびカーボンニュートラル化を目標として日本政府が2021年に発表したイニシアティブ。
https://www.meti.go.jp/press/2021/05/20210528007/20210528007.html
<インドネシア国内での事業イメージ>
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