4年連続で「骨太の方針2026」「日本成長戦略」「地域未来戦略」などの国家戦略において、ローカル・ゼブラ企業の位置づけ・支援方針が明記
~政策推進体制の再編後もなお、「ゼブラ企業」は4年連続で日本の未来構想に位置づけ~

株式会社Zebras and Company(ヨミ:ゼブラアンドカンパニー、本社:東京都港区麻布十番、代表取締役:阿座上陽平、田淵良敬、以下、Z&C)は、2026年7月21日に閣議決定・公表された政府の主要な方針における「ローカル・ゼブラ企業」の位置づけと支援の方向性について、その要点を整理し、共有いたします。
ローカル・ゼブラ企業の育成・推進は、2023年の初明記以来、政府の基本方針に4年連続で明記されました。特に今年度は、政権交代に伴い「新しい資本主義」が「日本成長戦略」へと政策体系が再編され、「地方創生2.0」の実行戦略として「地域未来戦略」が策定される中でも、ローカル・ゼブラ企業の位置づけが引き継がれ、賃上げ・スタートアップ・地域金融といった複数の政策領域に横断的に組み込まれた点が特筆されます。Z&Cでは、4年連続で政府方針に盛り込まれたことから、ゼブラ企業の推進は一時的な政策テーマにとどまらず、日本の中長期的な政策構想に組み込まれつつあると捉えています。
これらの動きを受け、Z&Cはこれまで通りのゼブラ企業経営の探求を続けるとともに、全国各地で挑戦するローカル・ゼブラ企業の実践に光を当てながら、持続可能で地域生活の構造更新を担う実装主体としての企業群による新たな経済圏の構築に貢献してまいります。
■「ゼブラ企業」に関する政府方針の動き:7月21日に3つの重要文書が閣議決定
2026年7月21日、以下の3つの政府関連文書が閣議決定・公表されました。これらの文書は、「強い経済」の実現と地域経済の持続的な成長という国が目指す方向性を示すものであり、この中にローカル・ゼブラ企業が位置づけられています。
1.「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」(内閣官房・内閣府)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/2026_basicpolicies_ja.pdf
2.「日本成長戦略」(内閣官房 日本成長戦略本部)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/pdf/jgs2026.pdf
3.「地域未来戦略」(内閣官房 地域未来戦略本部)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf
なお、同じく中小企業政策の分野では、2026年6月24日に中小企業庁が「労働供給制約社会における中堅・中小企業の『稼ぐ力』強化戦略」を公表しており、この中でもローカル・ゼブラ企業の育成が明確に位置づけられています。骨太の方針2026における記載は、同戦略に基づく支援方針を示したものです。
・「労働供給制約社会における中堅・中小企業の『稼ぐ力』強化戦略」(中小企業庁)
https://www.meti.go.jp/press/2026/06/20260624004/20260624004.html
■ 昨年からの重要な変化:政策体系の再編と「ゼブラ企業」の継続
2025年秋の新内閣発足に伴い、政府の政策推進体制は大きく再編されました。
「新しい資本主義実現本部」は廃止され、その検討事項等を引き継ぐ形で、「日本成長戦略本部」が令和7年11月4日の閣議決定により設置されました。これまでの「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」に代わる主要な成長戦略として、2026年7月21日に「日本成長戦略」が閣議決定されました。
また、「新しい地方経済・生活環境創生本部」は廃止され、その検討事項等を引き継ぐ形で、「地域未来戦略本部」が令和7年11月11日の閣議決定により設置されました。「地方創生2.0基本構想」や「地方創生に関する総合戦略」(令和7年12月23日閣議決定)を踏まえ、「強い経済」の実現に力点を置いた全体戦略として、「地域未来戦略」が2026年7月21日に閣議決定されました。
このように政策の推進体制や主要文書が再編される中でも、ローカル・ゼブラ企業は、骨太の方針・成長戦略・地域戦略という三つの政策レイヤーのいずれにも明記され、新内閣発足後もその位置づけが継続していることが確認できます。
■ 背景:労働供給制約社会における「稼ぐ力」と地域経済の再構築
日本は今、人口減少・少子高齢化・労働力不足といった、かつてない構造的課題に直面しています。政府は、労働供給制約社会において賃上げを単なる分配ではなく「供給力強化」そのもの、すなわち成長戦略の起点と位置づけ、「強い経済」の実現には「強い中堅・中小企業」が主役となって地域経済を牽引する必要があるとしています。
その中で、ビジネスの手法で地域課題の解決に取り組み、社会的インパクトを生み出しながら収益を確保するローカル・ゼブラ企業は、地域経済循環の創出と地域課題解決の両立を担う存在として、賃上げ環境整備・地域金融・スタートアップ育成といった複数の政策領域を横断する形で位置づけられています。
■ ローカル・ゼブラ企業とは
「ゼブラ企業」は、社会性と経済性の両立を追求しながら、相利共生を大切にする企業群です。急成長を追い求めるユニコーン型とは異なり、持続的・協調的な成長を目指します。2017年に米国の女性起業家たちによって提唱され、現在では世界各地に広がるムーブメントとなっています。
この概念を用いて、現在の社会背景をもとに政府が明確に位置づけたのが「ローカル・ゼブラ企業」です。地域未来戦略では、「ビジネスの手法で地域課題の解決にポジティブに取り組み、社会的インパクト(事業活動や投資によって生み出される社会的・環境的変化)を生み出しながら、収益を確保する企業」と定義されています。従来の行政や非営利では補えない「共助の領域におけるビジネス」や「産業分野における社会課題を解決しながら付加価値創出型経済を実現していく新たなビジネス」を担う存在として、ローカル・ゼブラ企業は引き続き注目を集めています。
■ 2026年 政策文書におけるローカル・ゼブラ企業の明記内容
実際に記載された内容は下記の通りです。
◆「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」(内閣官房・内閣府)より抜粋
第2章 日本の成長力強化と安全・安心の確保
1.「強い経済」の実現
(3)強い地域経済の構築
(賃上げ環境整備)
労働供給制約社会においては、賃上げは単なる分配ではなく、人材を惹き付け、消費の拡大を通じた生産性向上投資を促し、企業の行動変容を促進する「供給力強化」そのものであり、成長戦略の起点である。「強い経済」の実現には、「強い中堅・中小企業」が主役となって地域経済を牽引する必要がある。このため、「労働供給制約社会における中堅・中小企業の「稼ぐ力」強化戦略」に基づき、100億企業や中堅企業から売上高1~10億円の企業と小規模事業者、ローカル・ゼブラ企業に至るまで、変革に挑む企業に対し、積極的かつ幅広い支援を行う。
◆「日本成長戦略」(内閣官房)より抜粋
Ⅲ.8つの分野横断的課題の解決
2.スタートアップ(地域の経済社会を担うスタートアップの創出・育成)
インパクト投資の手法や市場の確立、ローカル・ゼブラ企業等に対するファイナンスの仕組みの構築等により、地域におけるスタートアップへの資金供給を促進する。
3.金融を通じた潜在力の解放(地域金融力の強化)
地域金融機関が、地域経済の「要」として地域企業の価値向上と地域課題の解決に貢献できるよう、投資銀行機能、地域への貢献力、メインバンク機能等から成る地域金融力を強化する。(中略)金融機関によるまちづくりへの参画や「ローカル・ゼブラ企業」等への成長支援を推進する。
7.賃上げ環境整備(日本経済を担う成長志向企業創出のエコシステム構築)
売上高100億円の中小企業の創出メカニズム強化のための、成長投資支援の強化や経営者ネットワークの全国展開等のソフトインフラ整備を行うとともに、成長志向の中小企業の裾野を広げる新たなメカニズム(売上高1~10億円の企業と小規模事業者が対象)の構築や、ローカル・ゼブラ企業を育成するための地域のステークホルダーとの連携体制の構築などに取り組む。
◆「地域未来戦略」(内閣官房)より抜粋(※原文の脚注番号を「※」に変更)
第5節 その他の施策の推進
1.強い地域経済の構築
(3)ローカル・ゼブラ企業(※)の創出
※ビジネスの手法で地域課題の解決にポジティブに取り組み、社会的インパクト(事業活動や投資によって生み出される社会的・環境的変化)を生み出しながら、収益を確保する企業。
◆「労働供給制約社会における中堅・中小企業の『稼ぐ力』強化戦略」(中小企業庁・令和8年6月)より要点
同戦略では、人口減少下の地域経済において、地域資源を活用しながら地域課題解決に取り組み、社会的インパクトを創出し、地域経済循環を実現する存在としてローカル・ゼブラ企業の育成を推進することが明記されています。具体的には、ローカル・ゼブラ企業の成長を後押しするため地域全体で多様な協力者が補完的・相乗的に投資を行える事業環境の整備や、地域や業種を超えてローカル・ゼブラ企業同士がつながり学び合う場の創出に取り組むこととされています。
また、令和8年度においては、①地域未来投資促進法の基本方針(告示)へのローカル・ゼブラ事業の位置づけ、②ローカル・ゼブラ企業創出・育成のためのエコシステム定着促進に向けた調査・分析、③関係省庁との連携が進められる予定です。
■各政策におけるローカル・ゼブラ企業への期待と推進の方向性
「骨太の方針」は政府の重要課題や予算編成の方向性を示すもので、政策の重点ポイントがわかります。「日本成長戦略」は17の戦略分野への官民投資と8つの分野横断的課題への対応を示す政府の成長戦略であり、「地域未来戦略」は2030年度までを計画期間として「強い地域経済の構築」に力点を置いた地域政策の全体戦略です。
これらの政策文書から、2026年のローカル・ゼブラ企業政策には次の3つの特徴が読み取れます。
1. 「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」
これまでインパクト投資や地域課題解決の文脈で語られてきたローカル・ゼブラ企業が、今年度は賃上げ環境整備・中堅中小企業の「稼ぐ力」強化という経済政策の中にも位置づけられました。100億企業から小規模事業者まで並ぶ支援対象の中に、変革に挑む企業類型のひとつとしてローカル・ゼブラ企業が明記されたことは、ローカル・ゼブラ企業が、地域課題解決に特化した個別の政策テーマにとどまらず、中堅・中小企業政策における幅広い支援対象の一つとして位置づけられたことを示しています。
2. 「日本成長戦略」(内閣官房)
ファイナンス・エコシステムの具体化
日本成長戦略では、スタートアップ、地域金融、賃上げ環境整備の3つの政策領域で、ローカル・ゼブラ企業に関する施策が記載されました。具体的には、インパクト投資の手法や市場の確立とあわせたファイナンスの仕組みの構築、地域金融機関による成長支援、ローカル・ゼブラ企業の育成に向けた地域のステークホルダーとの連携体制の構築が示されています。これらの記載から、資金供給の仕組みづくりに加え、地域金融機関による伴走や、地域内の多様な関係者が連携する環境の整備を通じて、ローカル・ゼブラ企業の創出・成長を支援する方向性が示されたと捉えられます。
3. 「地域未来戦略」(内閣官房)
地域政策における位置づけの継続
地方創生2.0を引き継ぐ地域未来戦略においても、「強い地域経済の構築」を担う施策のひとつとして「ローカル・ゼブラ企業の創出」が明記されました。産業クラスター形成という大規模投資型の施策と並び、地域に根ざして課題解決と収益を両立する企業群の創出が、地域経済戦略の構成要素として引き続き位置づけられています。
これらのうち、制度設計や施策の具体化が必要な事項については、今後、政府内で検討・実施が進められる予定です。
■Zebras and Companyの今後の役割
Z&Cは、全国各地でローカル・ゼブラ企業の創出・育成・ネットワーク化を支援してきました。政策体系が再編される転換期においてもゼブラ企業の位置づけが継続・深化したことを受け、今後も政府の政策動向と現場の実践をつなぐ橋渡し役として、地域金融・自治体・アカデミア・企業との連携を進め、協調と革新の持続可能な社会/経済モデルを推進してまいります。
以上

▼株式会社Zebras and Company(ゼブラ アンド カンパニー)とは
「Different scale, Different future (新しいものさしがあれば、新しい成長が起こり、新しい未来が作れる)」をテーマに、誰もが社会課題解決と持続的で健康的な企業経営に挑戦できる「優しく健やかで楽しい社会」を目指し、投資と経営支援を行う会社です。投資・経営支援、行政や金融企業との連携、「ゼブラ企業」に関するリサーチと情報発信を通してゼブラ的経営を体系化し、「ゼブラ企業」という概念が全ての企業に実装され新たなビジネスモデルの可能性を広がる世界を目指しています。
▼株式会社Zebras and Company 会社概要
社 名:株式会社Zebras and Company
設 立:令和3年3月12日
事 業:「ゼブラ企業」という概念の認知拡大のためのムーブメント・コミュニティづくり、及び、社会実装のための投資や経営支援の実行
代表取締役:阿座上陽平、田淵良敬
社外取締役:小林味愛
監査役:三尾徹
公式サイト:https://www.zebrasand.co.jp
公式Facebookページ:https://www.facebook.com/zebrasandco/
公式instagram:https://www.instagram.com/zebrasandco/
公式Twitter:https://twitter.com/zebrasandco
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