日本政府とUNICEF、フィジーの16万人以上の子どもと若者を深刻化する薬物危機から守るためのパートナーシップを締結

2026年3月3日 スバ(フィジー)
日本政府と国連児童基金(UNICEF)は、深刻化する薬物危機からフィジーの子どもたちや10代の若者を守るための新たなパートナーシップに署名しました。本事業では、子どもたちが薬物から身を守るために、情報に基づいた健全な選択を行えるよう、必要な知識、スキル、支援を提供します。
日本政府による548万米ドル相当の資金協力を通じて4年間にわたり実施される本事業では、リスクの高い10代の若者1万人を含む、15万人以上の子どもたちを支援します。また、法に抵触した300人の子どもと若者に加え、数千人の教師、社会福祉サービス提供者、地域住民、保護者、養育者にも支援を提供します。
田島浩志 駐フィジー共和国特命全権大使は次のように述べています。「日本は、太平洋地域における大切な友好国であるフィジーと、長年にわたり緊密で揺るぎないパートナーシップを築いてきました。今回の支援は、薬物問題への対応や子どもと若者の保護に献身的に取り組むフィジー政府に対する、我が国の強い支持を反映しています。UNICEFと協力し、誰一人取り残されない社会の構築に貢献できることを嬉しく思います。」
フィジーでは近年、薬物の不正取引と使用が憂慮すべき形で増加しており、より若い年齢で有害な環境にさらされる子どもが増えています。フィジー警察によると、2024年初頭には4.2トン以上のメタンフェタミンが押収されました。
フィジー警察はまた、2024年5月から2025年5月にかけて2,446件の違法薬物取引を記録しており、そのうち50件に子どもが関与していました。学校における薬物使用も増加しており、薬物乱用諮問委員会は、2021年の2,400件から2025年には3,143件へと事例数が増加したと報告しています。
フォーカスグループ・ディスカッションでは、生徒や教師から、多くの学校で薬物使用が目立つようになり、困難な家庭環境への対処として薬物に手を出す子どももいるという声が聞かれました。コミュニティからも、特に高リスク地域において、薬物問題、メンタルヘルスの不調、家庭内暴力などの複合的な課題に直面する若者への、より一層の支援を求める声が上がっています。
UNCIEF太平洋島嶼国事務所代表のヘイミッシュ・ヤングは、「フィジーでは日々、自ら招いたわけではない危機に巻き込まれる子どもたちや若者が増加しています。この度の日本政府からの資金協力に、心から感謝申し上げます。まさに必要とされている時期に支援が行われ、子どもたちや若者に確かな変化をもたらすでしょう。また、若者を守るためのフィジー政府のリーダーシップと尽力にも感謝します。共に力を合わせれば、子どもたちが学校や診療所、警察署など、どこで助けを求めようとも、必ず手を差し伸べてくれる人がいる環境を築いていけます。」と述べています。
本事業を通して、保護者はポジティブな子育て、より良いコミュニケーション、そして安全で支え合う家庭環境づくりに関する実践的なスキルを身に着けます。同時に、10代の若者たちは自信とレジリエンス(回復力)を育むための助言やメンターシップ、機会を得ます。本事業ではまた、教師、保健員、警察、ソーシャルワーカーに対する能力強化を行い、薬物使用の予防、早期兆候の特定、およびすでに影響を受けている若者への支援に繋げます。
さらに本事業では、必要な時に支援を求められる、子どもと若者に配慮した安全な空間を整備します。これには、病院の安全な個室、警察署内の子どもに配慮した面談室、学校の専用カウンセリング室などが含まれます。
本事業は、法務省、女性・子ども・社会的保護省、保健医療サービス省、教育省、青年・スポーツ省、内務移民省など、フィジー政府との連携のもと実施され、フィジー警察、市民社会団体、宗教団体、地域のリーダー、その他の開発パートナーとも密接に連携します。
在フィジー日本国大使館およびUNICEFは、フィジー政府と緊密に協力し、最もリスクの高い青少年を含めた若い世代が、彼らのウェルビーイングと将来の可能性を支えるためのケア、保護、機会を得られるよう努めていきます。
■ UNICEFについて
国連児童基金(UNICEF)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190以上の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※UNICEF国内委員会が活動する32の国と地域を含みます
※UNICEFの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ UNICEF東京事務所
UNICEF東京事務所は、ニューヨーク本部直轄の国連機関事務所として、日本政府からの政府開発援助(ODA)による資金協力や、国会議員、国際協力機構(JICA)、非政府組織(NGO)等との連携を促進しています。
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