App Annie、2016年アプリ市場総括レポートを公開
2016年アプリランキング発表/全世界でダウンロード数が15%増、収益は40%増
アプリ市場データを提供するApp Annie(アップアニー社、本社:サンフランシスコ市、代表:Bertrand Schmitt)は、この度、昨年1年間の世界のアプリ市場動向を総括した『2016年アプリ市場総括レポート』を公開しました。
このレポートは年間を通したアプリ市場の重要トレンドや、トップアプリやパブリッシャーのランキング等に関する情報や動向をApp Annieが独自の知見をもって分析・発表するもので、今年で4年目となります。
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https://www.appannie.com/jp/insights/market-data/app-annie-2016-retrospective/
サマリー
世界のアプリ市場は成熟と成長の1年に:ダウンロード数は全世界で15%増、収益は40%増
2015年から2016年の1年間に、全世界におけるダウンロード数は15%増加し、総利用時間は25%増加しました。その結果、Google PlayとiOS App Storeの両アプリストアからパブリッシャーに支払われる収益は40%もの増加を果たしました。市場の成長を牽引したのは中国で、iOS App Storeの収益で最大の国になっただけでなく、収益の成長率も非常に好調であった2015年の実績を上回りました。さらに、iOS App StoreとGoogle Playの両ストアで、世界収益の成長率が2015年を上回っています。2016年には、成熟市場が安定した成長を見せただけでなく、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルといった新興市場がそれらの市場をさらに上回る成長を見せました。
アプリの総利用時間は前年比25%増:一人あたり平均約2時間をアプリ利用に費やすことが明らかに
2016年に、全世界のアプリの総利用時間は前年から1500億時間以上増え、9000億時間近くに達しました。これは1日あたりだと、Androidフォンユーザー1人につき平均約2時間という計算になります。総利用時間はほとんどの国が前年比で20%以上増え、米国は約25%の増加でした。2016年に全世界のAndroidフォンで実際に利用時間を大きく伸ばしたカテゴリーは、「通信」「ソーシャル」「動画プレーヤー&エディタ」の3つです。この3カテゴリーの中では、Chromeブラウザ、Facebook、YouTubeの3大アプリが各カテゴリーの利用時間の増加に最も貢献しました。
増加を続けるダウンロード数:年間ダウンロード数は900億件超え
総利用時間と同様に、2016年は世界のダウンロード数も2015年とほぼ同じ軌道を描いて増加しました。その結果、iOS App StoreとGoogle Playを合計したダウンロード数は前年から130億件以上増加し、年間ダウンロード数は900億件を超えました。
これを牽引したのは2015年と同じく、新興国での成長が著しいGoogle Playでした。また、同様にiOS App Storeのダウンロード数の増加も前年を上回りました。iOS App Storeの成長を主に牽引したのは中国で、同ストアのダウンロード数増加分の80%近くを占めました。
両ストアともに、ゲームよりも非ゲーム系アプリがダウンロード数の増加に貢献しました。特にダウンロード数を伸ばしたカテゴリーは、iOS App Storeが「ファイナンス」「旅行」「写真/ビデオ」で、Google Playが「仕事効率化」「ツール」「ソーシャル」でした。これらの上位カテゴリーは、iOS App StoreとGoogle Playの成熟度の違いを大まかに反映しています。
つまり、AndroidはiOSと比べて新興市場にとりわけ普及しており、そうした市場の新規ユーザーは、「必須」アプリ(「ソーシャル」カテゴリーのメッセージングアプリや「ツール」カテゴリーのセキュリティアプリなど)をダウンロードすると予想されます。一方、iOSは先進国市場の割合がより高く、そうした市場では、すでにほとんどのユーザーがこのような必須アプリをダウンロード済みです。そのため、ダウンロード数の増加の大部分が、必須アプリではなく、より人々の生活に根ざした、ファイナンス、旅行、写真/ビデオといったカテゴリーの専門的なアプリによって占められるのです。
収益年間成長率は前年比40%増:牽引役の中国が半分近くを占める
2016年には、iOS App StoreとGoogle Playを合わせて350億ドル以上の収益がパブリッシャーに支払われ、年間成長率は40%にのぼりました。iOS App Storeは2016年に収益を50%近く増やし、収益トップのプラットフォームとしてリードを拡大しました。ダウンロード数と同じく、収益の増加も主に牽引したのは中国で、年間収益の増加分の半分近くを占めました。ここ数年のトレンドにもあるように、収益をリードしたのは圧倒的にゲームです。2016年はiOS App Storeのアプリストア総収益の75%、またGoogle Playのアプリストア総収益の90%をゲームが生み出しました。iOS App Storeでは、ゲームのサブカテゴリーの「ロールプレイング」だけで2016年のアプリストア総収益増加分の半分を占めました。
成熟市場の動向:成熟市場ではダウンロード数横ばいも、利用状況とマネタイズは劇的に増加
2016年には、市場が成熟するとダウンロード数の成長率は横ばいになることが明らかになりました。米国、ドイツ、日本などがそうですが、ここで注意すべき点は、ダウンロード数の成長が鈍化したとはいえ、この3か国とも依然としてダウンロード数自体は極めて大きいということです。つまり、こうした先進国市場は、新規インストール数が高い水準で安定しているのです。一方、これらの市場では利用状況とマネタイズは劇的に成長しています。総利用時間と収益は3か国ともに引き続き大幅に増加し、これは定番アプリと新興アプリのどちらにとっても朗報でしょう。まずダウンロード数が大きく増加し、後に続く収益と利用状況の成長の基礎を築くという、App Annieが以前から『2015年アプリ市場総括レポート』などで述べてきた予測が正しかったということです。
ゲームアプリのユーザーあたり収益は日本が全世界トップに:RPG型ゲームが牽引役
App Annieが2016年8月に公開した、「ユーザーあたりの平均収益(ARPU)で各市場を分析する」では、世界有数のゲーム市場でモバイルゲームの最重要指標であるユーザーあたりの平均収益(ARPU)が顕著に増加していることを示しましたが、中でも、日本は際立っており、収益の上位30ゲームのマネタイズを国別に平均すると、日本は米国の2倍でした。これをほぼ全面的に牽引したのがサブカテゴリーの「ロールプレイングゲーム」(RPG)で、日本の収益上位30ゲームのうち約3分の2がRPGでした。
一方、ARPUそのものは日本がトップを維持しましたが、ARPUの成長という意味では中国が突出し、2014年からの2年間で10倍近くに増加しています。特に、多人数同時プレイオンラインRPG(MMORPG)がとりわけ重要であることがわかりました。
<2016年アプリ市場ランキング>
■ 世界のアプリ収益ランキングで『LINE』が健闘:パブリッシャーとしては世界第一位、アプリとしては世界第二位に!
日本のパブリッシャー別アプリダウンロード・収益ランキング
天気アプリや乗換案内アプリの人気でYahoo JAPANが総合ダウンロード数第一位に
その他のランキング
世界ランキング:ダウンロード数
世界ランキング:月間アクティブユーザー数
日本ランキング:ゲームランキング
日本:アプリランキング(ゲーム除く)
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