電気設備トラブルの未然防止を実現! 回転機械の故障予兆を早期に検知できる「スマート保安技術第4号案件」を公開
独立行政法人 製品評価技術基盤機構 【NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原】が事務局を務める「スマート保安プロモーション委員会」は、株式会社 酉島製作所の『小型無線式振動データ収集装置と振動データ監視・分析技術』について、火力発電所の発電機等に付属するポンプやファンなどの回転機械の故障の早期検知に有効であると判断し、スマート保安技術として承認しました。本技術は、「スマート保安技術カタログ(電気保安)第4版」に掲載し、2022年11月30日よりNITEのホームページで公開しています。
スマート保安技術カタログ >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_catalog.pdf
(本技術は、要素 00002-P1(資料1.1)~要素 00002-P10(資料4)に掲載)
スマート保安技術カタログ >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_catalog.pdf
(本技術は、要素 00002-P1(資料1.1)~要素 00002-P10(資料4)に掲載)
当委員会では、本技術の妥当性評価を行い、設備保全における経済的効率性と長期安定使用による適正化を図りつつ保安レベルを維持・向上することが十分可能であり、導入効果も期待できることを認めました。本技術により事業者は、回転機械からの高精度な振動データの収集(常時監視)とデータ解析による異常予測を、遠隔地からでも簡単に行えるようになります。また、振動データをトレンド管理することにより初期段階における異常を検知し、早期あるいは計画的な補修・保全による機械トラブルの未然防止が可能になります。
NITEは今後も、関係業界等に対してスマート保安技術の普及啓発活動を行っていくとともに、行政事務の効率化や規制の見直しに繋がる提言を積極的に行って参ります。
スマート保安プロモーション委員会では、学識経験者等からなる委員が、申請のあった保安管理技術案件の代替性・実効性・経済性などを評価します。また、評価されたスマート保安技術の導入・普及を阻害する要因があれば、その対応策を検討し、国や業界団体への提言も行っています。
※出典:「電気保安分野 スマート保安アクションプラン」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/shingikai/safety_security/smart_hoan/denryoku_anzen/20210430_action_plan.html
スマート保安プロモーション委員会 >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_shiryo.html
2022年7月8日配信のプレスリリース(第1号案件)
「国内初となるスマート保安(電気保安分野) の技術カタログを公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202207063466
2022年7月29日配信のプレスリリース(第2号案件)
「IoTを活用した高圧電気事故の予兆を検知する技術「スマート保安技術カタログ」第2号案件を公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202207254258
2022年10月28日配信のプレスリリース(第3号案件)
「遠隔常時監視で受変電所の法令点検を大幅削減、 新たな「スマート保安技術 第3号案件」を公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202209086149
スマート保安技術カタログ >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_catalog.pdf
火力発電所などにある電気設備の回転機械(発電機を除く、ポンプやファン等)の設備管理では、一般的に人による聴診やポータブル振動計による診断と測定が多用されています。しかし、これらの手法は経験と熟練した技能が必要であり、毎回安定した精度で診断・測定でき、かつ安価で容易に導入できる技術が求められていました。
【システムの概要】
本技術は、発電所等プラントの回転機械に設置した小型無線式センサから収集する振動データを活用した「回転機械モニタリングシステム」です。振動データの常時監視とデータ解析により、振動加速度スペクトルを3次元グラフ化することで回転機械の異常を早期に検出することが可能です。
使用する小型無線式センサはリチウム電池を電源としているため、監視対象の回転機械に電源および制御配線工事なしで、簡単に後付けで設置することができます。また一般的な無線式振動センサは2,000~3,000 Hzまでしか測定できないことが多いですが、本センサは8 Hz~10,000 Hzまでを1 Hzきざみで測定できるため、高周波の領域に現れる故障の予兆も捉えられます。
小型無線式センサから得られる対象機械の「振動加速度」、「振動速度」、「温度」のデータは、クラウドに転送・保存されるため、WEBブラウザを用いて遠隔地でも機械の状態監視やデータ分析を行うことができます。また、振動スペクトルを時系列に蓄積および監視することで異常兆候の推移が可視化され、熟練技術者による音の変化、異常の見極めと同等の保全管理を実現できます。時系列の振動スペクトルの形状から、機械の異常原因を推定することも可能です。
NITE電力安全センターの業務紹介 >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/index.html
IoTやAIなどの新技術を導入し、産業保安における安全性や効率性の向上を図っていく取組みのことです。
スマート保安の説明 >>> https://nite-gov.note.jp/n/n91734ca4bbb3
図1 回転機械モニタリングシステム(TR-COMシステム)構成図
NITEは今後も、関係業界等に対してスマート保安技術の普及啓発活動を行っていくとともに、行政事務の効率化や規制の見直しに繋がる提言を積極的に行って参ります。
- スマート保安プロモーション委員会について
スマート保安プロモーション委員会では、学識経験者等からなる委員が、申請のあった保安管理技術案件の代替性・実効性・経済性などを評価します。また、評価されたスマート保安技術の導入・普及を阻害する要因があれば、その対応策を検討し、国や業界団体への提言も行っています。
図2 スマート保安プロモーション委員会の位置づけ
※出典:「電気保安分野 スマート保安アクションプラン」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/shingikai/safety_security/smart_hoan/denryoku_anzen/20210430_action_plan.html
スマート保安プロモーション委員会 >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_shiryo.html
- スマート保安技術カタログについて
2022年7月8日配信のプレスリリース(第1号案件)
「国内初となるスマート保安(電気保安分野) の技術カタログを公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202207063466
2022年7月29日配信のプレスリリース(第2号案件)
「IoTを活用した高圧電気事故の予兆を検知する技術「スマート保安技術カタログ」第2号案件を公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202207254258
2022年10月28日配信のプレスリリース(第3号案件)
「遠隔常時監視で受変電所の法令点検を大幅削減、 新たな「スマート保安技術 第3号案件」を公開」
>>https://kyodonewsprwire.jp/release/202209086149
スマート保安技術カタログ >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/smart_hoan_catalog.pdf
- 酉島製作所の「小型無線式振動データ収集装置と振動データ監視・分析技術」について
火力発電所などにある電気設備の回転機械(発電機を除く、ポンプやファン等)の設備管理では、一般的に人による聴診やポータブル振動計による診断と測定が多用されています。しかし、これらの手法は経験と熟練した技能が必要であり、毎回安定した精度で診断・測定でき、かつ安価で容易に導入できる技術が求められていました。
【システムの概要】
本技術は、発電所等プラントの回転機械に設置した小型無線式センサから収集する振動データを活用した「回転機械モニタリングシステム」です。振動データの常時監視とデータ解析により、振動加速度スペクトルを3次元グラフ化することで回転機械の異常を早期に検出することが可能です。
図3 TR-COMシステム運用イメージ
使用する小型無線式センサはリチウム電池を電源としているため、監視対象の回転機械に電源および制御配線工事なしで、簡単に後付けで設置することができます。また一般的な無線式振動センサは2,000~3,000 Hzまでしか測定できないことが多いですが、本センサは8 Hz~10,000 Hzまでを1 Hzきざみで測定できるため、高周波の領域に現れる故障の予兆も捉えられます。
図4 センサ(b-Monitor2)の外観(左)と酉島製作所製ポンプにセンサを設置した状態(右)
小型無線式センサから得られる対象機械の「振動加速度」、「振動速度」、「温度」のデータは、クラウドに転送・保存されるため、WEBブラウザを用いて遠隔地でも機械の状態監視やデータ分析を行うことができます。また、振動スペクトルを時系列に蓄積および監視することで異常兆候の推移が可視化され、熟練技術者による音の変化、異常の見極めと同等の保全管理を実現できます。時系列の振動スペクトルの形状から、機械の異常原因を推定することも可能です。
図 5 WEB画面イメージ
- NITEにおける電気保安の課題解決に向けた取り組み
NITE電力安全センターの業務紹介 >>https://www.nite.go.jp/gcet/tso/index.html
- 用語解説
IoTやAIなどの新技術を導入し、産業保安における安全性や効率性の向上を図っていく取組みのことです。
スマート保安の説明 >>> https://nite-gov.note.jp/n/n91734ca4bbb3
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