洋上風力発電向け作業員輸送船を国内造船所に初発注
持続可能エネルギー普及と造船業界活性化に貢献
当社は本年1月、洋上風力発電向け作業員輸送船(CTV: Crew Transfer Vessel、以下「本船」)1隻を株式会社小鯖船舶工業(岩手県釜石市)に発注しました。本船は当社が初めて日本国内の造船所に発注するCTVです。本船は2025年後半から26年にかけて竣工した後、日本国内の洋上風力発電設備の建設と保守に関わる作業員輸送に従事する予定です。当社はCTV船隊の拡充により持続可能なエネルギーの普及に積極的な役割を果たすとともに、日本の造船業や舶用工業の活性化と、地域産業の発展と雇用創出への貢献を目指します。
本船のイメージ図
本船は当社が保有する3隻目、日本国内での保有としては23年4月に竣工し北海道の石狩湾新港洋上風力発電所に従事する「RERA AS」(レラアシ)に次ぐ2隻目のCTVとなります(注1)。
洋上風力発電設備に長期間従事するCTVには、高速航行性能や安定性、快適な居住空間など高い移送能力を備えた船型が求められます。本船には20年に提携したNorthern Offshore Group AB(スウェーデン)の子会社で、欧州最大手のCTV運航船社の1社Northern Offshore Services ASが欧州域内で運航している船型を採用します。この船型を当社の基幹船型とすることを目指し、国産化を実施します。
日本国内では26年頃から洋上風力発電設備の建設が本格化すると見込まれ、CTVの需要拡大が予想されます。当社は23年3月に発表した中期経営計画で、26年度までに洋上風力バリューチェーンに430億円の投資を行う計画(注2)で、本船の建造もその一環です。当社は今後、国内造船所へのCTV発注を継続検討していきます。
本船概要(予定)
全長:約28メートル
型幅: 約9メートル
総トン数: 約145トン
乗客定員数:12名
建造造船所:株式会社小鯖船舶工業(岩手県釜石市)
株式会社小鯖船舶工業ウェブサイト https://kosabasenpaku.co.jp/
日本郵船株式会社は、洋上風力発電関連事業などのグリーンビジネスを通じた、低・脱炭素に向けた新しい価値創造の取り組みを対象としたESGブランド「NYK GREEN EARTH」を展開しており、今回の取り組みもその一環です。
NYK GREEN EARTHロゴ
(詳細はこちら → https://www.nyk.com/news/2022/20220427_02.html )
日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。
(詳細はこちら → https://www.nyk.com/profile/plan/ )
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
(注1)日本郵船が保有するCTV
船名 | 関連プレスリリース | |
1 | ENERGIZER | 2021年5月6日発表: 洋上風力発電向け作業員輸送船(CTV)の裸傭船契約を欧州企業と締結 |
2 | RERA AS | 2023年7月5日発表: 石狩湾新港洋上風力発電向け作業員輸送船(CTV) 「RERA AS」が運航開始へ |
(注2)当社中期経営計画 28ページ
関連動画
【総集編】「RERA AS」の挑戦! ~洋上風力発電を推進する、作業員輸送船の新風~
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像