ESG投資の最大の課題は、標準化された信頼性あるデータへのアクセス

ブルームバーグの調査結果 - 長期リターンの追求が日本におけるESG投資の最大の動機

【東京―2020年10月26日】ブルームバーグが「ESG投資における潮流と課題」をテーマとする調査を実施し、信頼性や標準化が依然としてESG（環境、社会、ガバナンス）投資における課題であることが分かりました。当調査はバイサイドフォーラム2020東京の第一日目（9月10日）にオンラインにて実施されました。当イベントには11ヶ国から約680名におよぶバイサイド業界に従事する経営者、ポートフォリオマネージャー、アナリスト・ストラテジスト、営業の方々にご登録いただき、また、基調講演では小泉進次郎環境大臣に経済社会の再設計・リデザインについて語っていただきました。

まず、「長期リターンの追求」に関しては、「ESG投資に取り組むモチベーション」を問う質問に対し、回答者の約45％が長期リターンの追求が理由だと答えました。ESG投資を行う動機がリスク管理などから移行している様子が伺えました。

次に、「ESG投資に伴う課題」という問いに対し、回答者の約59％が「標準化された信頼性のあるデータへのアクセス」、約51％が「分析スキルの取得」、約48％が「投資フレームワーク・基準の構築」を課題と回答しました。

その他の結果としては、「現在取り入れているESG投資手法」に関しては、「ESGインテグレーション」が最多（約60％）、次に「エンゲージメント・議決権行使」が続きました（約51％）。この結果は、サステイナブル投資推進に取り組む国際団体GSIA（グローバル・サステイナブル・インベストメント・アライアンス）の2018年度の調査結果とは異なり、GSIAの調査では、日本における最大の投資戦略は企業のエンゲージメント・議決権行使が最も取り入れられているとの結果でした。

また、E、S、G間で分析において回答者が最も課題を感じているのはSの社会でしたが、Eの環境との差はごくわずかでした。

当アンケート調査結果に関し、ブルームバーグの在日代表である石橋邦裕は次のように述べています。「ESG投資導入は、2006年の国連責任投資原則（PRI）の策定以来14年の時を経ています。当調査結果が示すように、ESG投資はとても喜ばしい方向に進んでいることが伺えます。しかし、信頼のおけるデータや分析の入手方法や標準化を課題としている点は、早急に解決すべきだと深刻に受け止めています。ブルームバーグは、『情報へのアクセスにより世界の資本市場に透明性をもたらす』という信念に基づき、ESGスコアの開発に取り組み、気候変動の金融への影響の理解を促すためTCFG（気候関連財務情報開示タスクフォース）にも参画しています。今後より一層、ESG投資の浸透に貢献し、日本のお客様の発展を後押しできるよう尽力いたします」

当イベント報告書はこちら（https://about.bloomberg.co.jp/buy-side-week-2020/）から、ブルームバーグが提供するESG関連商品はこちら（https://www.bloomberg.com/professional/solution/esg/）からご覧いただけます。


ブルームバーグについて
ブルームバーグは、世界のビジネス・金融情報およびグローバルニュースを提供する情報サービス企業です。情報・人・アイデアをダイナミックなネットワークでつなぎ、有力な意思決定権者にビジネスの勝敗を左右する強力な情報ツールを提供します。ブルームバーグの最大の強みは、迅速かつ正確なデータ、ニュース、分析機能を革新的な技術を用いて提供していることで、これがブルームバーグ ターミナルの中核を成しています。ブルームバーグのエンタープライズ・ソリューションは、この中核となる情報・技術の上に構築されており、組織全体におけるデータや情報へのアクセスから統合、配信、管理まで、より効率的かつ効果的な業務遂行を支援します。詳細は、こちら（https://about.bloomberg.co.jp/）にアクセスするか、こちら（https://www.bloomberg.com/professional/request-demo/?utm_source=bbg-pr&bbgsum=dg-ws-core-pr）からデモをリクエストしてください。