「⾎中ホモシステイン濃度(ビタミンB12・葉酸不⾜の指標)」と「疲労」の関係を⽇本⼈を対象とした解析により世界で初めて⽰唆
― ⼤阪公⽴⼤学との共同研究成果 ―
アリナミン製薬株式会社(本社:東京都千代田区 以下「当社」)は、公立大学法人 大阪公立大学(以下「大阪公立大学」)との共同研究により、ビタミンB12と葉酸の不足状態を反映する指標である「血中ホモシステイン濃度」と「疲労」の関係を世界で初めて示唆いたしました。本研究は健康な日本人約600名の検査データを基に解析をしたもので、研究成果は、栄養学分野の国際的な学術誌『Nutrients』(Volume 18, Issue 6)に掲載されました。
<研究成果のポイント>
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日本人の血中ホモシステイン濃度に着目し、疲労の自覚症状との関係を解析
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血中ホモシステイン濃度が、男性では身体的疲労、女性では意欲と関係することを発見
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血中ホモシステイン濃度の増加を防ぐために、ビタミンB12や葉酸を摂取することの重要性を示唆
<研究の背景と経緯>
疲労は大きな社会課題であり、疲労対処法の研究は「日本の元気」に直結する研究課題と言えます。当社は「明日の元気を変えていく」というコーポレートメッセージのもと、疲労やビタミンに関する専門機関との研究を継続してきました。ビタミンは、体の働きを整え、エネルギー産生に関わるなど、「毎日の元気」を支える必須栄養素です。しかし近年では、偏った食習慣などの影響により、特に水溶性ビタミンについて摂取不足になりやすい環境となっています。
このような背景の中、栄養学の専門家であり、日本ビタミン学会等の学会活動でも活躍をされている、大阪公立大学大学院 生活科学研究科の竹中 重雄 教授、叶内 宏明 教授、桒原 晶子 教授と共同で、本研究を進めてきました。
<本研究の着想(研究の狙い)>
血中ホモシステイン濃度は、ビタミンB12と葉酸の摂取不足により増加していきます。高ホモシステイン血症では体内で酸化ストレスが増え、心血管疾患や認知症、骨折等の疾病リスクが上昇します。また、妊婦では胎児の神経管閉鎖障害のリスクとも関連します。
一方、疲労の主要メカニズムも「酸化」(と「炎症」)であることから、血中ホモシステイン濃度と疲労には何かしら関係がある可能性が考えられました。そこで、健康な日本人約600名の様々な検査データを基に、血中ホモシステイン濃度と疲労の関係を解析しました。
<本研究の結果>
まず、血中ホモシステイン濃度が高いグループでは、男女ともにビタミンB12と葉酸の血中濃度が低い値でした。すなわち、血中ホモシステイン濃度はビタミンB12と葉酸の不足状態を鋭敏に示すことが分かりました。
疲労との関係については、男性では、血中ホモシステイン濃度が最も高いグループの「身体的疲労スコア」が高く、身体的疲労を強く自覚していることが示されました。
一方、女性では、血中ホモシステイン濃度が最も高いグループの「意欲スコア」が低いことが示され、加えて、「不安・抑うつスコア」、「注意力・認知機能低下スコア」との関連も示されました。つまり、血中ホモシステイン濃度が高い女性は、意欲の低下や、不安・抑うつ感、注意・認知機能の低下を強く自覚していることが示されました。
すなわち本研究によって、ビタミンB12と葉酸の血中濃度が低い(摂取が不足している)と血中ホモシステイン濃度が高くなることが明確に示されました。また、血中ホモシステイン濃度が高い男性では身体的疲労が強いこと、血中ホモシステイン濃度が高い女性では意欲の低下や不安・抑うつ感、注意・認知機能の低下を感じていることも示され、「血中ホモシステイン濃度」と「疲労」の関係について重要な知見が得られました。
<本研究の意義と今後に向けて>
これまで血中ホモシステイン濃度は、心血管疾患や認知症、骨折、胎児の神経管閉鎖障害等との関係の観点で、増加に関する注意喚起がされてきましたが、今回の研究結果によれば、今後は疲労や意欲といった面においても留意していくことが望ましいと考えられます。
血中ホモシステイン濃度の増加を防ぐためには、ビタミンB12や葉酸といったビタミンB群を十分に摂取することが重要であり、日ごろからバランスのよい食生活を意識し、バランスが乱れた際等にはビタミン剤も活用してセルフケアを行っていくことが有用です。
当社は引き続き、疲労やビタミン、フルスルチアミン等に関する専門機関との研究活動を継続・支援し、人々の「明日の元気を変えていく」ために、最新の研究情報・健康情報の発信に努めてまいります。
<論文情報>
【題 名】
Associations of Plasma Homocysteine Reflecting Vitamin B12 and Folate Status with
Fatigue-Related Outcomes in Healthy Adults
【著者名】
Hiroaki Kanouchi 1*, Ayaka Yamamoto 1, Akiko Kuwabara 1, Shigeo Takenaka 1, Eiji Nishikubo 2, Yukihiro Nomura 2, Takehiro Naruto 2, Kyosuke Watanabe 3,4, Kei Mizuno 3,4 and Yasuyoshi Watanabe 3,4
1 Department of Nutrition, Graduate School of Human Life and Ecology, Osaka Metropolitan
University, Osaka 536-8525, Japan
2 Alinamin Pharmaceutical Co., Ltd., Tokyo 100-0005, Japan
3 Kobe University Graduate School of Science, Technology and Innovation, Osaka 530-
0011, Japan
4 Center for Health Science Innovation, Osaka Metropolitan University, Osaka 558-8585,
Japan
* Correspondence
【掲載誌】
Nutrients 2026, 18(6), 941
https://doi.org/10.3390/nu18060941
<参考リンク>
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本件に関する大阪公立大学の発表は以下URLをご参照ください
大阪公立大学 プレスリリース(https://www.omu.ac.jp/info/list-press-release/) -
本研究成果に関する詳細な解説記事は以下URLをご参照ください
フルスルチアミン疲れラボ(https://alinamin-kenko.jp/fursultiamine/)
以上
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