MIXI、モンストのアプリケーションサーバーにオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム「New Relic」を導入
導入から約3カ月で、最重要イベントであるガチャの全体処理時間のうち約10%を高速化し、ユーザー体験の向上を実現
デジタルビジネスにオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォームを提供するNew Relic株式会社(本社:東京都中央区、以下「New Relic」)は、株式会社MIXI(東京都渋谷区、以下「MIXI」)が、「モンスターストライク」のアプリケーションサーバーにオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を導入したことを発表します。

導入の背景と経緯
MIXIは、「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」というパーパス(存在意義)のもと、「mixi」や「モンスターストライク(以下モンスト)」、「家族アルバム みてね」、「TIPSTAR」など、友人や家族間で一緒に楽しむコミュニケーションサービスを提供しています。モンストは、「ひっぱりハンティング」というシンプルな操作性、友人との協力プレイの楽しさ、魅力的なキャラクターや定期的なイベント・コラボを強みとしています。2024年の年間のモバイルゲーム収益で国内トップにランクインし(Sensor Tower社調べi,ii)、MIXIの収益の柱となっています。2025年5月時点で世界累計利用者数は6,400万人を突破しており、グローバル展開(台湾・香港等)も行っています。
このような成長を遂げる中、モンストのサーバグループでは、「サービスが盛り上がっている時にサーバーを落とさず、機能を安定稼働させて売上を確保すること」と「10年以上続くタイトルの今後を見据えた継続可能な運用基盤の整備」という2つのミッションを掲げています。特にコラボイベントや年始などのタイミングでは、アクセスが集中して運用が停止すると機会損失のインパクトが大きいため、システムの安定稼働は、常に最重要テーマの1つとなっています。
モンストのサーバーは、主にインフラ / ミドルウェア / SRE(Site Reliability Engineering)を強みとした10名弱のメンバーで構成されたグループで運用していますが、この体制でモンストのような大規模なシステムを安定稼働させるためには、予測できない負荷への対応が課題となっていました。平常時はサーバーに十分な余裕があるため、新機能やコンテンツの追加時も問題が表面化しにくく、実際に高負荷になって初めて問題が顕在化するケースがありました。問題発生時には、必要な情報が十分に揃っておらず、原因特定に時間を要するということも少なくありませんでした。さらに、従来は自社開発の観測システムを使用しており、問題発生時には一部のエンジニアに依存した対応となっていたため、属人性を避け新メンバーが入ってきても対応しやすい標準的で学習コストの低いツールへの移行が求められていました。
New Relicの導入と効果
MIXIでは、このような課題を解決するため、オブザーバビリティプラットフォームの導入を決定しました。New Relicを採用した理由としては、まず導入の容易さが挙げられます。実際にAPM(Application Performance Monitoring)を導入してすぐに、ユーザーインターフェース上でデータを参照することができました。また、すでに社内の他チーム(「コトダマン」「家族アルバム みてね」)でNew Relicを導入しており、チームの垣根を超えてノウハウの共有ができる点もポイントでした。さらに、New Relicはユーザー数と取り込んだデータ量でコストが決まる料金体系を採用しているため、費用計画が立てやすかったことも評価されました。
現在は主にAPMを活用し、モンストのユーザーからの通信を受けるファーストアプリケーションサーバーに導入し、データセンター内の物理サーバーで動作する本番環境と、クラウド環境で動作するテスト環境の両方で活用しています。2025年1月の本格導入から約3カ月が経過した時点で、すでに顕著な効果が現れています。最も重要な変化はチーム全体の意識向上で、常時データが可視化されることで、メンバーのパフォーマンス改善への意識が高まりました。技術面では、最重要イベントであるガチャの全体処理時間200〜300ミリ秒のうち20〜30ミリ秒が高速化され、約10%の改善を実現しています。さらに、従来は数時間から1日を要していたデータベースのアクセスパターンの分析作業が、現在では画面を開くだけで即座に確認可能となり、業務の迅速化が図られました。これらの改善により、システムの安定性向上と運用負荷の軽減が同時に達成されました。
今後の展望
今後はキャッシュ層の監視、エラー観測の強化といったより広範囲の観測を計画しています。また、AIによる自動監視で人間が見落とすような問題の検出や、タイムリーなレポート生成といったAIを活用したパフォーマンス分析へ期待を寄せています。
株式会社MIXI デジタルエンターテインメントオペレーションズ本部 モンスト開発部 モンスト サーバ2グループ マネージャー 王 奇(オウ キ)氏 コメント
「New Relic導入により、予想通りの成果が得られています。大きな変化は、アクセスパターンの可視化です。従来はログベースでの分析が中心で、アクセス状況をグラフ化するには数時間から1日の労力を要していましたが、現在は画面を開くだけで即座に確認できるようになりました。今後は開発をメインとしているグループに向けて、監視ツールのスキルレベルに関わらず、機能の動作やイベント開始時の変化を簡単に観測できる環境を構築し、グループの垣根を越えてNew Relicを媒介したデータに基づく意思決定を実現できればと考えています」
■「モンスターストライク」New Relicご採用事例の詳細は以下をご参照ください。
https://newrelic.com/jp/customers/monster-strike
■本プレスリリースのURLはこちらです。
https://newrelic.com/jp/press-release/20250624
■その他のお客様によるNew Relic採用事例は以下からご覧いただけます。
https://newrelic.com/jp/customers
■New Relicのファクトシートやロゴ等は、以下からご確認いただけます。
https://newrelic.com/jp/about/media-assets
■New Relicについて
2008年に創業したNew Relicは、業界におけるリーダーとして、デジタルビジネスのあらゆる重要指標を観測可能にする「オブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム」を提供しています。デジタルビジネスを構成するアプリケーションやインフラストラクチャだけでなく、ユーザー側の顧客体験状況までをも観測可能にするため、企業はデジタルサービスの障害検知、顧客体験の低下検知、潜在的な問題やボトルネックを早期特定し解決するDevOpsチームを生み出します。これにより、企業は取り組むべきデジタル変革を、計測可能な戦略へと変化させることができます。New Relicの全世界顧客数は16,000以上、Fortune 100企業の過半数で採用されており、日本でも数百社を超えるお客様のデジタル変革を支援しています。New Relicが支持されている理由は、newrelic.com/jpをご覧ください。
■オブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム「New Relic」の特長
New Relicはオブザーバビリティのリーダーとして、優れたソフトウェアの計画、構築、デプロイ、実行に対するデータドリブンなアプローチでエンジニアを支援しています。New Relicは、エンジニアがあらゆるテレメトリー(メトリクス、イベント、ログ、トレース)を取得できる唯一の統合データプラットフォームを提供し、強力なフルスタック分析ツールとの組み合わせにより、エンジニアが意見ではなくデータを用いて最高の仕事をできるよう支援します。New Relicは、シンプルで透明性の高い価格体系を採用しています。開発サイクルタイムの計画、変更失敗率、リリース頻度、平均復旧時間(MTTR)の改善を支援することにより、エンジニアに高い費用対効果をもたらします。
※New Relicは、New Relic, Inc.の登録商標です。
※本文書内の製品名および会社名は全て、それらの登録名義人の商標である場合があります。
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