プルーフポイントの調査で判明、ランサムウェア被害組織の65%が「AIによって攻撃の効果が高まった」と回答

AIがフィッシング、なりすまし、認証情報の窃取を高度化。ランサムウェアが「人」とアイデンティティを狙った攻撃へと変化させている実態が明らかに

プルーフポイント

  • 組織の40%が「攻撃が正規のものに見え、従業員が疑わなかった」と回答。38%は、ユーザーが悪意のあるコンテンツに反応したことが攻撃成功の要因と回答

  • 初期アクセスの主な手口は、フィッシングまたはメールを利用したソーシャルエンジニアリング(34%)

  • 日本では、被害組織の66%がAIによって攻撃の効果が高まったと回答。主な侵入経路として、71%が悪意のある添付ファイルを挙げる

 2026年10月27日(東京) — 人とAIエージェントを中心としたセキュリティ分野のグローバルリーダーである日本プルーフポイントは本日、「2026 AI-Era Ransomware Report」の日本語版『AIランサムウェア脅威動向レポート 2026』を発表しました。本レポートは、AIがフィッシング、なりすまし、認証情報の窃取といった既存の攻撃手法をさらに巧妙化し、大規模な展開を容易にすることで、ランサムウェア攻撃の効果を高めている実態を明らかにしています。

グローバル調査の結果、ランサムウェアのインシデントを経験した組織の65%が、AIによって攻撃の効果が高まったと回答しました。この結果は、ランサムウェア攻撃が、人、アイデンティティ、信頼されているコミュニケーションを悪用して成功する傾向が強まっているという、より大きな変化を示しています。

本調査は、12カ国のサイバーセキュリティ担当者953人を対象に実施したものです。その結果、現在のランサムウェアは、単にデータを暗号化する攻撃から、繰り返し金銭を要求する継続的な脅迫行為へと進化していることが明らかになりました。攻撃者はランサムウェア攻撃を実行する前に認証情報や機密データを窃取するケースを増やしており、信頼されているコミュニケーションを悪用して初期アクセスを果たした後、繰り返し身代金を要求することで被害組織に圧力をかけ続けています。

プルーフポイントの最高戦略責任者、ライアン・カレンバー(Ryan Kalember)は、次のように述べています。「AIはランサムウェアそのものを根本的に変えたわけではありません。しかし、ランサムウェアにつながる攻撃を大幅に強化しています。攻撃者はAIを利用して、より本物らしいフィッシングの誘導文や標的に合わせたなりすましメッセージを作成し、人の信頼を大規模に悪用する認証情報窃取キャンペーンを展開しています。ランサムウェアやデータ恐喝をエンドポイントや復旧だけの問題として扱い続ける組織は、多くの攻撃が人、アイデンティティ、そして日常的に利用される信頼されているコミュニケーションを起点としている事実を見落とすことになります」

日本の主な調査結果:

● ランサムウェアの主な侵入口は「人」、AIがリスクをさらに高める

AIの活用により、攻撃者は、より巧妙なフィッシングの誘導文や、標的に合わせたなりすましメッセージを作成できるようになりました。また、組織構造やメッセージの傾向を従来より迅速に調査することも可能になっています。ランサムウェア攻撃を受けた日本の組織のうち、26%(世界平均:28%)が「AIによって攻撃の効果が大幅に高まった」と回答し、40%(世界平均:37%)が「ある程度高まった」と回答しました。合計すると、66%(世界平均:65%)がAIによって攻撃の効果が高まったと認識しています。一方、「AIが使用された形跡はまったくなかった」と回答した組織は、わずか5%(世界平均:9%)でした。

● 主な侵入手法はいずれも「人」の行動に依存

日本の組織が自社におけるランサムウェア攻撃の主な侵入点を特定したところ、その多くに人の行動が関係していることが明らかになりました。また、最初の攻撃を最もよく表す脅威の種類を尋ねたところ、34%(世界平均:34%)がフィッシングまたはメールを利用したソーシャルエンジニアリングを挙げました。初期段階で確認された脅威として最も多かったのは悪意のある添付ファイル(71%)で、次いで悪意のあるリンク(49%)、BEC(ビジネスメール詐欺、48%)となりました。これは、現在の成功しているランサムウェア攻撃の多くが、攻撃ライフサイクル全体を通じて、依然として信頼されたコミュニケーション手段とユーザーの行動に依存していることを示しています。一方、世界で最も多かったのは、悪意のあるリンク(47%)でした。次いで、悪意のある添付ファイル(46%)、認証情報の窃取(36%)、会話の乗っ取り(23%)となっています。

● 身代金の支払いは解決ではなく、要求のエスカレーションを招く

法執行機関やセキュリティ機関は、長年にわたり身代金を支払わないよう呼びかけてきました。それにもかかわらず、被害を受けた日本の組織の37%(世界平均:54%)が身代金を支払っています。さらに、支払いに応じた組織の約4割(37%)が、二度目の金銭要求を受けていました(世界平均:43%)。これは、ランサムウェア攻撃が一度限りの身代金要求から、継続的な交渉を伴う恐喝へと変化していることを浮き彫りにしています。攻撃者は、暗号化状態の継続、窃取したデータ、データを公開するという脅しなど、複数の材料を同時に利用して被害組織に圧力をかけています。

 

● ランサムウェア攻撃は暗号化からデータ窃取・脅迫へと拡大

日本では、21%(世界平均:36%)の組織がインシデント発生時に機密データの流出を確認しています。現在のランサムウェア攻撃は、単にシステムをロックすることよりも、データや認証情報を窃取し、組織への永続的なアクセス権の確保に重点を移しています。こうして入手されたデータやアクセス権は、繰り返し金銭を要求するために悪用されるほか、犯罪者向けの闇市場で売買されたり、二次攻撃の足掛かりとして利用されたりする可能性があります。

 

● 巧妙な誘導によって攻撃が成功

日本の回答組織に、ランサムウェア攻撃が既存のセキュリティ対策をすり抜けた理由を尋ねたところ、42%(世界平均:40%)が「正規のものに見えたため、従業員が攻撃を疑わなかった」と回答しました。また、49%(世界平均:38%)が「ユーザーが悪意のあるコンテンツをクリックしたり、開いたり、何らかの反応を示した」を要因として挙げています。この結果は、AIによってソーシャルエンジニアリングが一段と巧妙化し、正規の業務コミュニケーションと見分けることが難しくなっている実態を示しています。

 

● 国によって異なるランサムウェアの影響

日本では、66%(世界平均:65%)が「AIによって攻撃の効果が高まった」と回答しました。一方、身代金を支払った日本の組織は37%(世界平均:54%/米国:93%)と比較的少なく、また、攻撃が正規のものに見えたために従業員が疑わなかったと回答した組織は42%(世界平均:40%)でした。また、既存のセキュリティ対策の回避につながる要因として「ユーザーが悪意のあるコンテンツを操作」を挙げた割合は、日本とインドがともに49%で最も高く、シンガポールが48%で続きました。これらの市場では、なりすましによってユーザーが欺かれるケースよりも、ユーザーが悪意のあるコンテンツを直接操作してしまうことが、攻撃成功の主な要因となっていました。

 

今回の調査結果は、組織がランサムウェアを単なるマルウェアの問題として扱うだけでは、もはや十分ではないことを改めて示しています。AIによってフィッシング、なりすまし、認証情報窃取がますます巧妙化する中、ランサムウェアを防ぐには、攻撃者がエンドポイントに到達する前の段階で、人、アイデンティティ、信頼されているコミュニケーションを保護する必要があります。

調査方法

本レポートは、米国、英国、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、アラブ首長国連邦、オーストラリア、ブラジル、インド、シンガポール、日本の12市場において、953名の常勤セキュリティ専門家を対象に実施した調査に基づいています。そのうち84%(803名)が、過去12ヶ月以内にランサムウェアのインシデントを経験していました。 本レポートの調査結果は、被害を受けたグループの回答に基づいています。回答者の大半はIT専門家(86%)であり、79%が主要な意思決定者でした。

プルーフポイントの『AIランサムウェア脅威動向レポート 2026』(日本語版)は、以下のリンクよりダウンロードいただけます:

https://www.proofpoint.com/jp/resources/threat-reports/ai-era-ransomware-report

また、ランサムウェア感染率、身代金支払いとサイバー保険の実態から、日本企業が見直すべきランサムウェア対策を考察したブログ「日本のランサムウェア感染率が2年で約2倍に急増~世界12か国調査で明らかになった日本の危機」を公開しました。詳細は以下リンクよりご覧ください:

https://www.proofpoint.com/jp/blog/threat-protection/japan-ransomware-infection-rate-doubles

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プルーフポイントは、人とAIエージェントを軸としたサイバーセキュリティにおけるグローバルリーダーです。メール、クラウド、コラボレーションツールを通じて人・データ・AIエージェント間の連携を保護します。プルーフポイントは、フォーチュン100企業のうち80社以上、10,000社を超える大企業、そして数百万の中小企業に信頼されるパートナーとして、サイバー脅威の阻止、情報漏えい対策(DLP)、人とAIが協働するワークフロー全体のレジリエンス構築を支援しています。プルーフポイントのコラボレーションおよびデータセキュリティプラットフォームは、あらゆる規模の組織が従業員を保護し能力を高めながら、安全かつ信頼性の高いAI導入を実現します。詳細は www.proofpoint.com/jp にてご確認ください。

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上場
未上場
資本金
-
設立
2005年03月