「未完の問い〜ANRI人文奨学金〜」 2期生14名を採択、新サイト公開
346件の応募から新設のU25枠5名を含む14名を採択。採択者自身が綴る研究紹介を新サイトで公開。
独立系ベンチャーキャピタルANRI(本社:東京都港区、代表:佐俣アンリ、以下「ANRI」)は、人文系分野の研究に取り組む研究者を対象とした給付型奨学金「未完の問い〜ANRI人文奨学金〜」(以下、本奨学金)の第2期生として、14名を採択したことをお知らせします。
第2期では、282件の応募が集まった第1期に続き、新たに25歳以下を対象とした「U25枠」を新設しました。今期は346件の応募の中から、一般枠9名、U25枠5名を採択しています。
あわせて、本奨学金の専用サイトをリニューアルいたしました。採択者自身が執筆した研究紹介を、一冊の本を手に取るように読み進められるデザインで公開しています。

本取り組みの背景
ANRIは2025年に本奨学金を新設し、人文系分野の研究に取り組む研究者への支援を行っています。
ANRIでは、数学や物理学、生物学、化学などの基礎科学分野を対象とした給付型奨学金「未解の知 〜The ANRI Fellowship〜」を2019年より運営しており、これまでに89名の研究者を支援してきました。本奨学金は、この取り組みの考え方を人文知の領域へ広げたものです。
ビジネスの営みが「問いを解くこと」に重きを置く一方で、人間や社会に向き合う人文知の力は、問いそのものを生み出すことにあると私たちは考えています。
時代によって解釈が変わり、永遠に解けたとは言えない問いを考え続けること。そうした問いに向き合う研究者を支援することで、問いを絶やさない社会をつくっていきたいと考えています。第2期より掲げたタグライン「未完の問い」には、その意図を込めています。
対象は、狭義の人文学に限らず、政治学や社会学、経済学、その他の融合領域まで広く含み、国籍・所属も問いません。大学院生やポスドクに加え、学部生やフリーランス研究者も応募できる設計としています。第2期の採択者にも、科学史・科学哲学から日本史学、倫理学、政治思想史、社会心理学、比較文学まで、幅広い領域の研究者が並びました。
「未完の問い〜ANRI人文奨学金〜」新サイト公開

第2期生の発表にあわせ、本奨学金の専用サイトをリニューアルしました。
新サイトでは、採択者自身が執筆した研究紹介を掲載しています。一冊の本を手にとるように読み進められるデザインとし、研究者の思考をたどれるよう、テキストに集中できる体験を設計の軸に据えました。
それぞれ装丁のグラフィックには、親しみやすさと解釈の余白を同居させ、身近な事柄に新たな視点を見いだし、問いを重ねていく人文知のあり方を重ねています。
「未完の問い〜ANRI人文奨学金〜」新設サイト:https://mikan.anri.vc/
「未完の問い」第2期生の紹介(順不同)
一般枠(9名)
須田 千晶
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 相関基礎科学系 科学史・科学哲学研究室 博士課程後期3年
過去の知が未来の政策を照らすとき ――初期近代科学史から宇宙・気候ガバナンスへ
増田 友哉
日本学術振興会特別研究員PD
神話はなぜ人を動かすのか――本居宣長・平田篤胤から考える共同体と死生観
高原 亮
慶應義塾大学大学院 文学研究科 哲学・倫理学専攻(倫理学分野)後期博士課程2年
AIエージェント時代の同意をめぐる哲学的分析
譚 天(タン テン)
東北大学大学院 法学研究科 助教
民主主義は、なぜ自らを内側から変えてしまうのか ――欧州の急進右翼政党と中国・ロシアとの「意外な関係」から考える
南藤 優明
東京大学大学院 総合文化研究科 国際社会科学専攻 博士後期課程2年
都市計画の政治思想史 近代日本におけるテクノロジーと「社会」
原田 華乃
京都府立京都学・歴彩館 京都学推進課 主事兼京都学推進研究員/早稲田大学大学院 文学研究科 日本史学コース 博士後期課程
日本古代の貴族支配構造
栁澤 彩華
東京大学大学院 博士課程3年
どのように「死」の意味を取り戻すのか——英国モダニズム女性文学におけるdeathways、情動、日常性の研究
太田 泰幹
一橋大学大学院 博士後期課程3年
人生の意味の感情主義
石川知輝
University of Oxford, DPhil in Theology and Religion, First Year
権威を問いの俎上に上げる:アウグスティヌスの前期・中期著作における権威概念の研究
U25枠(5名)
遠藤 颯
東京都立大学 理学研究科 動物系統分類学研究室 博士前期課程1年
ミミズの名前から、自然の見方を考える 〜DNAと地域の記憶から探る、もう一つの「種」〜
矢歌 礼次郎
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 相関基礎科学系 科学史・科学哲学研究室 博士課程1年
道徳は本当に有益なのか?ーー分断・暴力・対立を超えるための新しい倫理学の展開
隅田 莉央
東京大学大学院 人文社会系研究科 社会心理学研究室 博士課程2年
後悔の社会的伝播と能動的探索の最適化:後悔を語り合うことで選択はどう変わるか
芹澤 凜香
明治大学大学院 国際日本学研究科 博士後期課程
大正期の谷崎潤一郎におけるエキゾティシズムの「美」に関する研究
神岡 拓真
関西大学大学院 心理学研究科 博士後期課程1年
恋は「バラ色の人生」をもたらすか?─恋愛感情想起による視知覚への影響検討─
「未完の問い」プロジェクトリーダー / ANRIジェネラルパートナー
中路隼輔からのコメント
様々な⽅々のご協⼒を得て、ANRI⼈⽂奨学⾦の2期⽣を発表することができました。前回を上回る346件の応募があり、選考は難航しましたが無事発表することができ、ほっとしております。良くも悪くも社会が混沌としていくなかで、解決策よりも「問い」に⽬を向けることの重要さを、年々強く感じています。
今回採択したのは、14の問いと14⼈の研究者。どの問いも、どこかで2026年という時代に繋がっていると思っています。
こうした研究をもっと社会にひらいていきたいという思いから、今回は特設webページをつくりました。それぞれの問いと、研究者本⼈の⾔葉が読めます。ぜひ覗いてみてください。
圧倒的未来を実現するために、⼈⽂知は不可⽋だと考えています。ANRIとして、これからも⽀援を続けていきます。
会社概要
社名:ANRI株式会社
代表者: 佐俣アンリ
所在地:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー15F CIRCLE by ANRI
企業HP:https://anri.vc
本件に関するお問い合わせ先
ANRI人文奨学金
mail:humanities-staff@anri.vc
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