【武蔵野美術大学 美術館•図書館】展覧会「西田俊英ー不死鳥」の開催について
西田俊英ー不死鳥
https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/20679/
会期:2023年10月23日(月)– 11月19日(日)
会場:美術館展示室2・3、アトリウム2
時間:11:00 - 19:00(土・日曜日、祝日、10月27日(金)は10:00 - 17:00)
休館日:水曜日
入館料:無料
主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
協力:武蔵野美術大学 造形学部日本画学科研究室
本展の見どころ
屋久島をめぐる悠久の物語《不死鳥》。人間と自然の森との共生、尽きることのない生命の循環する営みが、1つの展示室の中で一続きの巨大な絵巻物のように展開されます。全6章で構成される壮大な物語は「序章」の言葉からはじまり、「第一章 生命の根源」では、すべての生命の源である一粒の水滴、そこに集う蜘蛛、蜥蜴、蛙、蛇などの様々な生き物たちが繊細な描写で描かれます。全長7メートルを超える優美な姿で描かれた生命の象徴・不死鳥が飛び立つ様は圧巻です。「第二章 太古からの森」では、妖精が住う豊かな原生の森の様子が描かれます。透き通った淵の水鏡やまるで星空のように地面が瞬く闇の森に引き込まれることでしょう。続く「第三章 森の慟哭」では、豊かな森の伐採がはじまり、巨樹が切り倒されていく苦難の時代が描かれます。本展では「第三章 森の慟哭」の一部までを展示する予定ですが、物語はその後、「第四章 逃げる精霊(彷徨う精霊たち)」として、森の棲み家を失い、息を殺して生きている精霊や生き物たちの様子が描かれ、「第五章 森の再生・命のバトンタッチ」「最終章 森と人のユートピア」として、自然と人間との共存という結論へ続いていきます。
真摯に取材を繰り返し、樹齢数千年の縄文杉から数ミリの菌従属栄養植物まで、徹底して自然のあり方と向き合い続けてきた西田が紡ぐ《不死鳥》。島に息づくあらゆる生き物が一体となった「一木一草全てに神宿る」屋久島の自然に深く触れ、森と対峙した西田が、日本画の特質を生かしながら、変幻自在の日本画に挑戦した軌跡をご堪能ください。どんなモチーフにも果敢に挑戦し続けた奥村土牛、深い知見と独自の哲学で描いた塩出英雄、二人の師から受け継いだ精神を胸に研鑽を重ね、あくなき探究心と尽きることのない情熱で、変化を恐れず、新しい試みに全身全霊で挑み続ける西田俊英の世界をご覧いただきます。
関連イベント
トークイベント①特別対談
日時:10月23日(月)15:00-16:30
出演:土方明司(川崎市岡本太郎美術館館長/武蔵野美術大学客員教授)、西田俊英
会場:美術館ホール
トークイベント②特別鼎談
日時:11月6日(月)16:40-18:00
出演:野地耕一郎(泉屋博古館東京館長)、土屋礼一(日本画家/武蔵野美術大学客員教授)、西田俊英
会場:美術館ホール
作家略歴
西田俊英(にしだ・しゅんえい)
1953年三重県伊勢市生まれ。中学から油絵を学び、高校卒業後に日本画に転向。73年武蔵野美術大学造形学部日本画学科に入学し、奥村土牛、塩出英雄に師事。在学中の75年再興第60回院展で初入選後、83年第7回山種美術館賞展優秀賞、84年第4回東京セントラル美術館日本画大賞展大賞受賞。93年文化庁在外研修員として1年間インド留学。再興院展で研鑽を重ね、95年日本美術院賞(大観賞)・第1回足立美術館賞、96年奨励賞・第2回天心記念茨城賞、97年日本美術院賞(大観賞)、2002年文部科学大臣賞、05年内閣総理大臣賞、06年第12回足立美術館賞、12年第18回MOA岡田茂吉賞絵画部門大賞、14年第10回春の足立美術館賞、17年日本芸術院賞など多数受賞。現在は日本芸術院会員、日本美術院同人・理事、武蔵野美術大学造形学部日本画学科教授、広島市立大学名誉教授。
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