岩泉町で次世代高度技術の活用により新しい物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施

株式会社エアロネクスト

岩手県(知事:達増 拓也)と岩泉町(町長:中居 健一)、岩泉ホールディングス株式会社(本社:岩手県岩泉町、代表取締役社長:山下 欽也、以下岩泉HD)、セイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口 義隆、以下 セイノーHD)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路 圭輔、以下エアロネクスト) 、株式会社NEXT DELIVERY (本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路 圭輔、以下NEXT DELIVERY)は、2023年2月21日に、岩泉町乙茂にある道の駅いわいずみにおいて次世代高度技術の活用により新しい物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施いたしました。
本実証実験は、岩手県による「令和4年度岩手県中山間地域におけるドローンを活用した地域課題解決に係る実証実験等業務」における委託業務として、岩泉町の抱える地域課題の解決を目指してセイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流*1の新たなしくみである”SkyHub®*2 “の技術を活用し、ドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社、NEXT DELIVERYが行いました。
 

写真向かって左より、セイノーHD執行役員河合秀治、岩泉町長中居健一、岩泉HD代表取締役社長山下欽也、岩手県ふるさと振興部科学・情報政策室科学技術課長佐藤光勇(214撮影)写真向かって左より、セイノーHD執行役員河合秀治、岩泉町長中居健一、岩泉HD代表取締役社長山下欽也、岩手県ふるさと振興部科学・情報政策室科学技術課長佐藤光勇(214撮影)

浅内地区(旧浅内駅)にて商品を受け取る應家さん浅内地区(旧浅内駅)にて商品を受け取る應家さん

ドローン配送されたラーメンを食べる 佐々木執行役員(岩泉HD)と 箱石さん(ふれあいらんど館長) (ふれあいらんど内センターハウスにて)ドローン配送されたラーメンを食べる 佐々木執行役員(岩泉HD)と 箱石さん(ふれあいらんど館長) (ふれあいらんど内センターハウスにて)

 
  • 実証実験概要
1.背景と目的
岩泉町は食料品アクセス困難人口の割合が県内で唯一40%を超えており、全国的に見ても非常に高い水準にあります。また今後、中山間地域の高齢化が進むことで、日常の買い物や薬の受け取りなどでの生活利便性の低下が懸念されています。そこで、物流サービスの維持・最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込み、地上輸送とドローン配送を連結、融合する新スマート物流システムの導入により、買い物代行や観光資源の創出、災害時支援、医薬品配送等を行う仕組みづくりに民間企業と行政が協働して取り組みます。今回の実証実験は、新スマート物流の社会実装に向けて、地域のドローンに対する理解浸透と、岩手県の掲げる社会実装「岩泉モデル」構築に向けた調査を目的として実施いたします。

2.実施内容
中山間地域での買い物支援、緊急物資支援などを想定して、岩泉町内のエスマート本店から旧浅内駅まで日用品(卵・岩泉のむヨーグルト・パン、ホルモン鍋セット)をドローン配送しました。
エスマート本店から片道約3.5kmの距離を約7分で、エアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruck*3によって、旧浅内駅で待つ注文者(想定)に届けられました。ドローンによって、空から届けられた商品を手に取り、應家さんは「新鮮なものを注文して、すぐに届けてくれるのはすごく嬉しい」とコメントしています。
 

龍泉洞黒豚みそラーメンを配送して戻る日本発物流専用ドローン『AirTruck』(ふれあいらんど ブルートレイン日本海脇)龍泉洞黒豚みそラーメンを配送して戻る日本発物流専用ドローン『AirTruck』(ふれあいらんど ブルートレイン日本海脇)

 

 

 

今回ドローン配送された龍泉洞黒豚みそラーメン今回ドローン配送された龍泉洞黒豚みそラーメン

今回ドローン配送された卵・岩泉のむヨーグルト・パンと岩泉ホルモン鍋セット今回ドローン配送された卵・岩泉のむヨーグルト・パンと岩泉ホルモン鍋セット


また、観光資源の創出を目的に岩泉HD様ご協力のもと道の駅いわいずみから対岸にあるふれあいらんどまでフードデリバリーを行いました。道の駅いわいずみにあるレストラン岩泉にて作られた熱々の名物「龍泉洞黒豚みそラーメン」をブルートレイン日本海の前で待つ注文者(想定)へお届けしました。ラーメンを試食した佐々木執行役員は「想像より熱々で汁もこぼれずに届いて、ラーメンが飛ぶというのが本当にできるんだなと思った。レストランで食べるのと変わらなかった。」とコメントしています。今後も6者が相互に連携、協力し、また地域の事業者とも連携し、町の課題や町民のニーズに沿って、ドローンをはじめとする次世代高度技術の活用によるドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流「SkyHub®」の社会実装に向けた検討を進めていき、岩泉町における地域の課題解決と活性化に寄与してまいります。

(資料)

*1 新スマート物流
物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応、等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術、等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム( O.P.P.)による共創で実現を目指す。

*2  新スマート物流SkyHub®︎
エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。
ドローン配送が組み込まれた、オープンプラットフォームかつ標準化したしくみで、ドローンデポ®︎を拠点に、SkyHub®システムをベースにし、配送異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送や、買い物代行、配達代行、フード、医薬品などをドローンスタンド®あるいは個人宅まで配送するサービスを提供する。SkyHub®の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。

*3 AirTruck
エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローンAirTruck。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績(試作機での2021年度国内実証実験での飛行実績)をもつ。

【岩手県とは】
岩手県は人口1,180,512人(令和4年10月1日時点)、本州の北東部に位置し、東西約122キロメートル、南北約189キロメートルと南北に長い楕円の形をしています。その広さは北海道に次ぐ面積で15,275.01㎢あり、日本面積の4%を占めています。
海と山に囲まれた雄大な自然と3つの世界遺産「平泉」、「橋野鉄鉱山」、「御所野遺跡」に代表される歴史的・文化的魅力に加え、山海の幸にも恵まれた食文化など多彩な魅力ある県です。東日本大震災津波や平成28年台風第10号などの自然災害を乗り越え、復興を着実に進めています。「いわて県民計画(2019~2028)」に掲げる取組を推進し、「お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」の実現を目指しています。

【岩泉町とは】
岩手県の県都盛岡市の北東に位置する緑濃い山々に囲まれた山間地域と、美しい海に面する沿岸地域からなる人口8,300人弱、面積は992.92㎢の本州一広い町です。
町内には日本三大鍾乳洞のひとつ「龍泉洞」があり、その地底湖の水は世界でも有数の透明度を誇り、町の総面積の約92%を占める森林が生み出す清らかな空気に包まれる、水と緑の豊かな町です。平成23年の東日本大震災、平成28年の台風第10号豪雨災害と2度の大きな自然災害に見舞われ、これまで思い描いていた将来像からの見直しが必要になりながらも、復旧・復興に向かって、町民が一丸となって歩みを進めている町でもあります。

【岩泉ホールディングス株式会社とは】
岩泉ホールディングス株式会社は、2019年に子会社の岩泉乳業株式会社と株式会社岩泉産業開発を統合した第三セクターです。当社の看板商品である岩泉ヨーグルトをはじめ、龍泉洞の水、龍泉洞のスキンケアシリーズ等、岩泉町の豊かな自然の中で生み出される生乳や水などの資源を活用した商品開発を行っているほか、岩泉町内で2か所の道の駅(いわいずみ、三田貝分校)を運営しております。
*会社概要はhttps://company.iwaizumilk.co.jp/をご覧下さい。

【セイノーホールディングス株式会社とは】
セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。
*会社概要はhttps://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。

【株式会社エアロネクストとは】
IP経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、テクノロジーで空を設計する会社です。コアテクノロジーは、重力、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術4D GRAVITY🄬。この4D GRAVITY®︎を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構成し、4D GRAVITY®︎ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに推進しています。また、ドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の実現のために戦略子会社を設立し、ドローン配送サービスの社会実装にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/company/ をご覧下さい。

【株式会社NEXT DELIVERYとは】
「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流™インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る国へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHub🄬の実質的な企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、製造、販売、レンタル及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。
*会社概要は https://nextdelivery.aeronext.co.jp/をご覧下さい。

*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY(R)」、「SkyHub(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

 

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会社概要

株式会社エアロネクスト

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URL
https://aeronext.co.jp
業種
製造業
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿西2-3-5 石井ビル6F
電話番号
03-6455-0626
代表者名
田路圭輔
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2017年04月