トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2023年10月)

国際電話番号を利用した特殊詐欺が急増、フィッシング詐欺は宅配事業者かたる手口が約9割

トビラシステムズ

特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、以下「トビラシステムズ」)は、2023年10月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2023年10月1日〜10月31日)

<調査サマリー>

  • 国際電話番号を利用した特殊詐欺が増加、IP電話番号(050番号)を大きく上回る

  • 1位は「+1」から始まるアメリカ合衆国・カナダの電話番号、次いでイギリス(+44)、スリランカ(+94)

  • フィッシング詐欺のSMSで、宅配事業者をかたる文面の割合が89.1%まで増加

  • 「イオン銀行」「三菱UFJ銀行」をかたるフィッシング詐欺SMSが目立つ


1. 詐欺電話レポート

○国際電話番号を利用した特殊詐欺が急増、1位はアメリカ合衆国・カナダ等の北米地域
国際電話番号を利用した特殊詐欺が急増しています。トビラシステムズの調査で、2023年10月に新たに確認された迷惑電話番号の種別割合は、国際電話番号の割合が50%近くまで増加し、IP電話番号(050番号)を大きく上回りました


特殊詐欺ではこれまでIP電話番号の利用が目立っていましたが、2023年6月に政府がIP電話番号契約時の本人確認義務化の方針を発表した影響からか、IP電話番号に代わり国際電話番号の利用が急増しています。


トビラシステムズの調査で、2023年10月に確認された国際電話発信で特に多かった国番号上位3位は、アメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、イギリス、スリランカでした。


【国際電話発信が多く確認された国番号ランキング(2023年10月 トビラシステムズ調べ)】

順位

 国・地域名

国番号

1

北米地域(アメリカ合衆国・カナダ等)

+1

2

イギリス

+44

3

スリランカ

+94


国際電話番号が悪用される事例として、被害者の携帯に国際電話の着信履歴を残し、折り返し電話をさせることで発生する高額な通話料金を狙う「国際ワン切り詐欺」や、インターネット利用中に「ウイルスが検出された」等の偽警告を表示し、偽のサポートセンターに電話をかけさせ、修理代やサポート代等の架空料金をだまし取る「サポート詐欺」などがあります。

             
また、国内の特殊詐欺グループが国際電話番号を簡単に取得できるサービスを使い、架空料金請求詐欺等の犯行に及んでいる可能性もあります。


サポート詐欺の偽警告。「010(日本から国際電話をかける際に利用する国際プレフィックス)」+「1(北米地域の国番号)」で始まる電話番号が使われている。一見すると日本のフリーダイヤルのように見えるカモフラージュがされている。サポート詐欺の偽警告。「010(日本から国際電話をかける際に利用する国際プレフィックス)」+「1(北米地域の国番号)」で始まる電話番号が使われている。一見すると日本のフリーダイヤルのように見えるカモフラージュがされている。


2. 詐欺SMSレポート

○宅配事業者をかたるフィッシング詐欺の割合が増加

トビラシステムズの調査で、2023年10月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、宅配事業者をかたる手口が89.1%を占め、今年最も大きな割合となりました。

○「イオン銀行」「三菱UFJ銀行」をかたるフィッシング詐欺SMSが目立つ

実在する企業やブランドの名前をかたるフィッシング詐欺のSMSについて、2023年10月は「イオン銀行」「三菱UFJ銀行」をかたるフィッシング詐欺のSMSが目立ち、日別割合の8割近くを占めています。10月21日までは「イオン銀行」をかたる文面が顕著でしたが、10月22日からは「三菱UFJ銀行」をかたる文面に切り替わり、その後継続的に発生しています。

<参考資料>

・イオン銀行発表 注意喚起

https://www.aeonbank.co.jp/news/2019/1108_01/


・三菱UFJ銀行発表 注意喚起

https://www.bk.mufg.jp/emeg/10_1290.html


3. <トピック>クリスマスや年末年始に向けて、ECサイトや宅配便をかたるフィッシング詐欺に注意

クリスマスや年末年始に向けて、オンラインでの買い物の機会が増えやすいシーズンになります。

11月下旬の「ブラックフライデー」に関連したセールや、クリスマスプレゼントの購入、歳末セールや初売りセール、福袋の購入など、様々な買い物の機会が増えることに伴い、ECサイトや宅配便の利用、クレジットカードでの支払い等を行うシーンも多くなります。


EC事業者、宅配事業者、クレジットカード会社等をかたるフィッシング詐欺のSMSが継続的に多発しています。買い物後などに偶然フィッシング詐欺のSMSを受信し、購入した商品に関する通知と思い込んでフィッシングサイトにアクセスしてしまった場合、個人情報を盗み取られたり、端末が不正なソフトウェア(マルウェア)に感染したりする恐れがあります。買い物が増えやすい年末年始に向けて、改めてフィッシング詐欺にご注意ください。


よく利用するサービスのブランド名が記載されたSMSが届いた場合も、フィッシング詐欺の可能性を疑い、文面上のURLに直接触らず、公式アプリやあらかじめブックマークしたサイトのマイページ等から情報を確認するなど対策を心がけてください。


<フィッシング詐欺の対策>

  • 身に覚えのないメールやSMSが届いた場合、文面に添付されたURLに触らない

  • 日頃利用するサービスは、公式アプリやブックマークしたサイトから情報を確認

  • 迷惑SMS対策サービスを活用し、フィッシング詐欺などの不審なSMSを自動で遮断


4. トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間1,500万人以上にご利用いただいています。


公式サイト:

https://tobila.com/

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会社概要

トビラシステムズ株式会社

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業種
情報通信
本社所在地
愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
電話番号
050-3612-2677
代表者名
明田 篤
上場
東証スタンダード
資本金
3億3235万円
設立
2006年12月