【開催報告】「Girls Meet STEM for School」成果報告会を開催

全国14校・約1,500名が参加したプログラムの成果と効果検証データを提示

公益財団法人 山田進太郎D&I財団

 公益財団法人山田進太郎D&I財団(以下、当財団)は、2026年2月20日(金)、富士見丘中学高等学校(東京都渋谷区)にてSTEM(理系)領域のツアー型体験プログラム「Girls Meet STEM」の学校向けプログラム「Girls Meet STEM for School」の成果報告会を開催しました。

 当日は、当財団より財団活動や「Girls Meet STEM for School」の概要、効果検証の結果を紹介したほか、富士見丘中学高等学校より、実際の導入背景や年間を通じた実践内容についてご紹介いただきました。さらに、実際に企業訪問に参加した生徒による発表も行われ、理系進路に対する認識の変化や学びの広がりが共有されました。

 本報告会には、学校関係者や教育関係者、報道関係者などが参加し、学校現場におけるキャリア教育や外部連携のあり方、女子生徒がSTEM分野を具体的にイメージできる機会の重要性について意見が交わされました。

■「Girls Meet STEM for School」成果報告会開催概要

開催日時:2026年2月20日(金)15:00〜16:30

開催場所:富士見丘中学高等学校(東京都渋谷区)

参加者:

  • 中学校・高等学校の管理職

  • 進路指導/キャリア教育/探究等を担当する教員

  • 報道関係者

主催:公益財団法人山田進太郎D&I財団

■成果報告会
 はじめに、当財団常務理事COOの石倉秀明より、財団の取り組みと「Girls Meet STEM for School」の概要、今後の方針について説明しました。当財団は、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を目的に活動しており、その重点領域の一つとして、STEM分野におけるジェンダーギャップの解消に取り組んでいます。2035年までに、大学入学者におけるSTEM分野の女性比率を28%まで引き上げることを目標としています。

 報告会では、日本の女子生徒は数学・科学分野で高い学力を発揮する一方で、STEM系学部(理工系学部)への進学率はOECD38か国中最下位であること、その背景には能力差ではなく、進路選択の段階で、STEM分野の学問や職業に関する情報や体験機会が不足しているという構造的課題があることを強調しました。

 こうした課題解決に向けた財団の事業として、奨学助成金事業と中高生女子向け STEM(理系)領域のツアー型体験プログラム「Girls Meet STEM」を紹介しました。奨学助成金事業では、高校1・2年生を対象に1人あたり10万円を給付しており、2025年度は7,000件を超える応募があったほか、追跡調査の結果、受給者は非受給者と比較して、STEM系学部への進学確率が26.6ポイント高いという具体的な成果を共有しました。

 

 続いて、「Girls Meet STEM」について、企業・大学・高専などの協力のもと、中高生女子がオフィスや大学等のキャンパスを訪問し、STEM領域で活躍する社会人や学生と接する機会を提供していることを説明しました。2025年度は2026年1月半ばまでに参加者約6,500名、応募数は1万件を超えるなど、着実に規模を拡大しています。

 

 個人参加型プログラムで得た知見やノウハウを活かし、学校単位で実施できる形として展開している「Girls Meet STEM for School」については、2025年度は全国14校・約1,500名が参加したことや、企業訪問と出張授業の2つの形式で実施していることを説明しました。

 また、個人参加型の「Girls Meet STEM」における参加者1,398名(2025年8月末時点)のアンケート結果に基づき、これまでの参加傾向について紹介しました。90%以上が中学生から高校1年生(文理選択前)の層であることや、理系進学をすでに決めている生徒は20%強にとどまることなど、進路を検討している段階の層へ広くリーチできているという特徴を挙げました。あわせて、同アンケートの結果を振り返り、プログラム参加前後で以下の通りで意識変容が見られたことを改めて紹介しました。

例えば、

  • 「STEM分野は女性に向いている」と回答した割合:31ポイント増加

  • 「STEM分野が身近で親しみやすい」と回答した割合:21ポイント増加

  • 「文理選択で理系を選びたい」と回答した割合:34ポイント増加

といった変化が確認されています。

 さらに、当財団の分析では、同プログラムへの参加によりSTEM系学部への進学確率が平均2.59ポイント上昇し、仮に1万人が参加した場合、約259名分の進学増加に相当する効果が見込まれることを説明しました。

 最後に、今後の「Girls Meet STEM for School」に関する方針に触れ、2026年度は「STEM Week 2026(仮)」として10月11日の国際ガールズデーにあわせて、出張授業の取り組みを拡大し、さらに全国の中高生女子に向けて機会を拡大していくことを発表しました。

■富士見丘中学高等学校による実践事例紹介

 続いて、富士見丘中学高等学校 広報副部長・中学2学年主任の田中裕樹先生より、同校での実践事例が紹介されました。

 富士見丘中学高等学校では、探究学習、ICT活用、英語4技能教育を柱に、生徒が社会に向かって行動する力を育む先進的なグローバル教育を行っています。その中で、STEMの学びを特定の進路に誘導するためではなく、これからの社会で必要となる学びの一つとして位置づけ、「Girls Meet STEM for School」を導入いただきました。

 同校では、2025年度に中学2年生を対象として本プログラムを実施しました。7月に中学1年生から高校1年生を対象としたロールモデル講演会を開催し、その後、中学2年生が企業訪問に参加しました。訪問に向けては、企業理解や関連テーマの事前学習、グループごとの調査、訪問先ごとの問いの整理などを段階的に行い、訪問後はすぐに振り返りと発表準備につなげる形で学びを深めました。

 さらに、学年内で成果発表会も実施し、生徒たちは企業訪問で得た学びや気づきを自分たちの言葉でまとめ、プレゼンテーションを行いました。学校として既存のキャリア教育や探究活動の流れと組み合わせることで、単発で終わらない継続的な学びとして展開できたことが紹介されました。

 田中先生からは、企業訪問の機会そのものに加え、事前学習から発表までを一連の学びとして設計することで、生徒の理解や関心が深まり教育活動全体との接続が強まったこと、また、本取り組みは来年度以降も継続していく価値があるとの考えが示されました。

■生徒による発表・インタビュー

 報告会では、実際に企業訪問に参加した富士見丘中学高等学校の生徒が登壇し、体験を通じた学びや変化について語りました。

 生徒からは、参加前は「理系は難しそう」「専門的で堅いイメージがある」「研究者のような限られた職種を想像していた」といった印象を持っていた一方で、実際に企業を訪問し、働く方々の話を聞くことで、そのイメージが大きく変化したといった感想が共有されました。

 例えば、理系の仕事は数学や理科だけでなく、英語や他教科も含めてさまざまな教科の学びが活かされること、個人で黙々と作業するだけではなく、チームで協働して一つのプロダクトをつくる仕事が多いこと、文系・理系と単純に分けられない多様な役割があることなどが印象に残ったと話しました。また、実際に働く女性社員やインターンの方から、学生時代に何に興味を持ち、どのように進路を選び、現在の仕事につながっていったのかを聞いたことで、自分自身の将来も具体的にイメージしやすくなったという声もありました。

 プログラム全体を通じて、生徒からは「理系を選ぶことへのハードルが下がった」「理系の仕事にもさまざまな選択肢があると分かった」「自分もそうした働き方ができるかもしれないと思えた」といった変化が共有され、STEM分野や理系進路を自分ごととして捉えるきっかけになったことがうかがえました。



■質疑応答

 質疑応答では、今後の継続実施や、学校現場で導入する際の工夫について質問が寄せられました。

 富士見丘中学高等学校からは、本取り組みは継続していく価値があると感じていること、今後は事前学習をさらに学校現場の実態に合わせて調整しながら、より効果的な形で進めていきたいとの考えが示されました。

 当財団からは、学校単位での実施と個人応募型の実施のいずれにも一定の効果が見られていること、また企業訪問型と出張授業型の双方で効果が確認されていることを紹介しました。あわせて、男女で文理選択の要因が異なる可能性も踏まえつつ、出張授業型であれば男子生徒が同席している場合でも同様の効果が見られることがわかっており、共学や公立校でも実施しやすい形式であることを説明しました。その上で、より多くの学校・生徒に機会を届けるため、参画企業や大学の拡大とあわせて、学校現場で実施しやすい形での展開も進めていく方針を共有しました。

 また、どの学年で実施するのが効果的かという質問に対しては、データ上は中学1年生から高校1年生までいずれの学年でも同程度の効果が見られている一方で、学校の教育方針や進路指導の設計に応じて適切なタイミングを選ぶことが重要であることを示しました。

■「Girls Meet STEM for School」参加校募集

 「Girls Meet STEM for School」は、企業や大学の協力のもと、中高生女子にSTEM領域の学びや仕事に触れる機会を学校単位で提供するプログラムです。

実施を希望される中学校・高等学校の教員・ご担当者さまは、下記フォームよりお申し込みください。

「Girls Meet STEM for School」に関するお問い合わせ:

https://share.hsforms.com/1KPY926pqSl6HObpYXtBvKwr8gla

■「Girls Meet STEM」への参画について

 「Girls Meet STEM」では、新たにご参画いただける企業・大学・高専を募集しています。

ご関心をお持ちの方は、以下までお問い合わせください。

参画に関するお問い合わせ(企業・大学・高専共通):

https://share.hsforms.com/2mZnzIiyZQZWKpO8pp5Txlwr8gla

■「Girls Meet STEM」について

 「Girls Meet STEM」は、当財団が高専や大学、企業・研究機関と協力して実施する、中高生女子向けのSTEM(理系)領域のツアー型体験プログラムです。高専や大学のキャンパス・研究室や企業のオフィスを訪問し、実際のSTEM(理系)の現場を体験するとともに、大学生や大学院生、社会人女性との交流を通じて、進学やキャリアへの可能性を広げます。

「Girls Meet STEM」プログラム公式ウェブサイト:

https://shinfdn.org/gms

■公益財団法人山田進太郎D&I財団について

 D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進を通じて、誰もが能力を発揮できる社会を目指し、2021年7月にメルカリCEO山田進太郎によって設立された公益財団法人です。特にSTEM(理系)のジェンダーギャップに注目し、中高生女子のSTEM分野への進学やキャリア選択を支援する事業を展開しています。

代表理事:山田 進太郎(株式会社メルカリ 代表執行役 CEO)

設立年月日:2021年7月1日(木)

公益財団法人山田進太郎D&I財団公式ウェブサイト:

https://shinfdn.org/


【一般のお問い合わせ先】

公益財団法人山田進太郎D&I財団事務局

Eメール:info@shinfdn.org

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
学校・大学
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
-
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区六本木7丁目14−23
電話番号
03-6820-0423
代表者名
山田進太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年07月