腹腔鏡下胆嚢摘出術を支援する手術支援AI「EIRL Surgery LC」の製造販売承認を取得

LPIXEL

エルピクセル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:鎌田富久、以下「エルピクセル 」)は、オリンパス株式会社(以下、オリンパス)と共同開発した腹腔鏡下胆嚢摘出術を支援する手術支援AI「EIRL Surgery LC」が、2026年2月に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」に基づき、厚生労働大臣より医療機器製造販売承認(販売名:医用画像解析ソフトウェアEIRL Surgery LC、製造販売承認番号:30800BZX00052000)を取得したことをお知らせいたします。

本製品は、腹腔鏡下胆嚢摘出手術時に切除部位の判断基準として用いる解剖学的なランドマークをセグメンテーションし、手術時に確認するモニターに表示することで、手術時の医師の判断を支援します。医師による解剖学的ランドマーク(肝外胆管領域、胆嚢管領域、S4下縁領域、Rouviere溝領域)の認識精度が、本品未使用時と比較し、本品使用により向上することが認められました※。今後はオリンパス株式会社の協力の下、国内医療機関における評価を進めます。

エルピクセルでは、本製品を皮切りにAI画像解析技術を活用した手術支援AIの研究開発を加速し、医療AIの発展と社会実装に寄与してまいります。

【開発背景と経緯】
内視鏡外科手術は、術後の早期回復など患者さんのQOLの観点から症例数が伸びています。一方、国内の外科医不足に加え、手術において高度な設備だけでなく医師や医療スタッフの高い技能が必要なことから、術者間や施設間の治療成績格差の解消が課題です。日本国内の腹腔鏡下胆嚢摘出手術件数は年間12万件に上りますが、その中で、胆道損傷は重篤な合併症であり、年間約600件の手術で発生しています。この胆道損傷の原因の一つが外科医による臓器の誤認によるものです。

そこで、エルピクセルとオリンパスでは2024年3月に共同事業契約を締結*1し胆嚢摘出術における内視鏡手術支援AIの開発を開始しました。エルピクセルが保有する画像解析AI技術とオリンパスが保有する内視鏡事業における知見を相互に活用することで、腹腔鏡下の手技において、熟練医の暗黙知を学習させたAIによりBDI(胆管損傷)予防に寄与するシステムの開発を目指しました。

本共同事業は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の課題番号JP19he2302003 の支援を受けた「外科手術のデジタルトランスフォーメーション:情報支援内視鏡外科手術システムの開発」において、大分大学 医学部・福岡工業大学 情報工学部と共に開発を進めている胆嚢摘出術向け情報支援内視鏡外科手術システムの成果を製品化するための取り組みで、エルピクセルはオリンパスからの委託を受け、技術開発の一部を実施してまいりました。

*1 オリンパス社と腹腔鏡下胆嚢摘出術向けAIを用いたランドマーク術中教示システムの開発に関する共同事業契約を締結 https://lpixel.net/news/press-release/2024/11107/

【製品概要】
・主な機能
腹腔鏡下胆嚢摘出手術時に切除部位の判断基準として用いる解剖学的なランドマークをセグメンテーションし、手術時に確認するモニターに表示。また、ランドマーク表示のON/OFFや適切な手術タイミングでランドマークの再認識を促すための視覚支援を行います。

EIRL Surgery LCを用いた手術のイメージ。左側のサブモニターに解剖学的ランドマークが表示される。

・性能
医師による解剖学的ランドマーク(肝外胆管領域、胆嚢管領域、S4下縁領域、Rouviere溝領域)の認識精度が、本品未使用時と比較し、本品使用により向上することが認められました※。

ランドマーク(肝外胆管領域、胆嚢管領域、S4下縁領域、Rouviere溝領域)の写真

※ 腹腔鏡下胆嚢摘出術の44動画を対象に、12名の医師による読影試験の結果

(1) 肝外胆管領域の認識精度
AI支援あり読影とAI支援なし読影による肝外胆管領域のDice係数の最小二乗推定値

群最小二乗推定値95%信頼区間AI表示状態0.7550.742, 0.768AI非表示状態0.7350.722, 0.748

※統計学的検定結果
 群間差(AI表示-AI非表示):0.020
 95%信頼区間:0.011, 0.030
 p値:<0.001

(2) 胆嚢管領域の認識精度
胆嚢管領域において、正解判定医のSegmentation Maskに対して評価医師のSegmentation Maskの図形重心が包含された割合

群正解率(%)正解数/延べ動画数AI表示状態79.5420/528AI非表示状態76.1402/528

(3)S4下縁領域の認識精度
S4下縁領域において、正解判定医のSegmentation Maskと評価医師のSegmentation Maskが一部でも重なった割合

群正解率(%)正解数/延べ動画数AI表示状態99.2524/528AI非表示状態98.9522/528

(4) Rouviere溝領域の認識精度
Rouviere溝領域において、正解判定医のSegmentation Maskと評価医師のSegmentation Maskが一部でも重なった割合

群正解率(%)正解数/延べ動画数AI表示状態97.3514/528AI非表示状態96.2508/528

【今後の展開】
今後は、オリンパス株式会社の協力のもと、国内医療機関における評価を進めます。販売準備が完了次第、改めてお知らせいたします。

【エルピクセル株式会社について】
エルピクセル株式会社は「医療AIですべての人に健康な未来を」を掲げ、医療AIの研究開発・社会実装を進めています。オープンイノベーションのハブとしてパートナーの皆様と連携し、予防・診断・創薬・手術など医療のあらゆる分野の課題に対して、革新的なプロダクトを提供してまいります。
医師の診断を支援する画像診断支援AI「EIRL(エイル)」、創薬・アカデミア向け画像解析AI「IMACEL(イマセル)」を軸に事業を展開しています。
・コーポレートサイト:https://lpixel.net/
・公式ブログ(note):https://note.com/lpixel/

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ビジネスカテゴリ
医療・病院医薬・製薬
関連リンク
https://eirl.ai/ja/
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会社概要

エルピクセル株式会社

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URL
http://lpixel.net
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都 東京都千代田区大手町1丁目6−1大手町ビル6階
電話番号
03-6259-1713
代表者名
鎌田富久
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2014年03月