広島で開催中の第19回日本スカウトジャンボリー全国・海外の青少年が、平和を学び、考え、未来へ伝える

~折り鶴の奉納、被爆の記憶の継承、黙とう、無線による平和発信~

ボーイスカウト日本連盟

 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟は、広島県神石高原町で開催中の「第19回日本スカウトジャンボリー」(8月4日~10日)のにおいて、会場内や周辺地域、広島市で、平和について学び、考えるプログラムを実施しています。全国・海外から参加している小学6年~高校3年のボーイスカウトたちが、被爆地・広島の歴史と向き合うとともに、異なる地域や国、文化を持つ仲間とのキャンプ生活を通じて、平和な社会をつくるために自分たちができることを考えている様子をお伝えします。

 

 ボーイスカウト日本連盟では、平和教育を、戦争の歴史や悲惨さを学ぶことだけにとどまらず、身近な人との関係から地域社会、地球規模の課題に至るまで、他者とともに生き、よりよい社会を自らつくるための人間教育として位置づけています。本大会では、開催地が広島県であることを踏まえ、大会で得た学びを参加者が持ち帰り、全国での日々のボーイスカウト活動に還元することを目指しています。

 

 8月5日~6日には、全国各都道府県と海外6か国・地域の代表スカウトによる「広島ピースプログラム」を実施しました。各地から託された折り鶴を「原爆の子の像」に奉納するとともに、原爆ドームと広島平和記念資料館を見学し、平和記念式典に参列しました。

 このほか、大会会場では、アマチュア無線を通じて平和への思いを発信する取り組み、被爆の記憶を伝える展示や語りに向き合うプログラム、8月6日午前8時15分の黙とう等が行われています。参加者の学びや言葉は、大会公式新聞「ジャンボリー新聞」でも随時発信しています。

全国の仲間が作った折り鶴を、代表スカウトが広島へ

 8月5日には、全国のボーイスカウトが平和への願いを込めて作った折り鶴を、各都道府県の代表者が預かり、広島平和記念公園の「原爆の子の像」に奉納しました。奉納の際には、一人では持ちきれないほど多くの折り鶴を、当日出会ったほかの県や海外の参加者が一緒に運ぶ場面も見られました。全国から託された平和への願いを届ける取り組みが、地域や国を越えた新たな交流にもつながりました。

代表スカウトはその後、原爆ドームと広島平和記念資料館を見学しました。教科書や写真を通して知っていた原爆被害について、遺された資料や被爆地の風景を実際に見ることで、戦争を過去の遠い出来事ではなく、自分たちの日常につながる問題として受け止めました。

翌8月6日には、広島市で行われた平和記念式典に参列し、原爆によって亡くなった方々を悼むとともに、平和への思いを新たにしました。

■参加者の声

栃木県代表:谷 優里さん(16歳・高校2年生・宇都宮第15団)

 栃木県のボーイスカウトの仲間たちに、折り鶴作りへの協力をお願いするメッセージを作って配りました。みんなが協力してくれて、たくさん集まって嬉しく思いました。みんなが折ってくれたものなので、みんなの分も責任をもち、平和の願いを込めて奉納しました。

原爆ドームは、教科書の写真で見ていましたが、実物を目にすると、この地に原爆が落とされたことを身体体で感じました。資料館や原爆ドームを実際に見ることで、教科書で見るだけでは分からない戦争の悲惨さを感じました。見たことや聞いたこと、自分が感じたことを仲間に伝え、みんなの意見も聞いてみたいです。私たちの世代が、次の世代へ伝えていかなければならないと思いました。

ジャンボリーには、他の国や県から多くの人が集まっているので、いろいろな人と関わって、それぞれ違いがあることを知ることが、平和を作ることにつながると感じました。

 

兵庫県代表・八十 寛太さん(16歳・高校2年生・神戸第2団)

 初めて原爆資料館に行きました。原爆については今まで事実として知っていても、現実味がなかったというか、遠い話だったのですが、資料を実際に見ることで現実味を持ち、自分たちに身近なこととして感じることができました。

やっぱり、僕らと同じように普通に生活していた人たちが、一瞬で・・・、あの写真を見たのですがすべて更地になってしまうような風になるっていうのは、あってはならないことだと思いました。

今回、兵庫県のボーイスカウトの仲間たちから1万2,000羽の折り鶴を託され、みんなの思いの詰まった鶴を無事に届けられてよかったです。県に帰ったら、まず、自分が見たものをみんなに伝えます。個人単位で世界平和にかかわるのは難しいですが、身近なところで平和を伝えることはできるので、取り組んでいきたいです。

 

広島県代表・松浦幸愛さん(16歳・高校2年生・広島第2団)

 広島県内のボーイスカウトたちから約3,000羽の折り鶴が集まりました。紐で繋いだ約1,800羽は一人では持ちきれず、奉納するときにはイタリア、宮崎、鹿児島のスカウトが一緒に持ってくれました。それがきっかけで新しいつながりになり、仲良くなれたこともうれしかったです。

広島市にはこれまでも行ったことはありますが、初めて会う人たち、遠くの県や外国のスカウトと一緒に行って平和について考えることは新鮮した。

 いまも世界では戦争が起こっていますが、私たち若者みんなが平和を願うようになったら、いつか戦争がなくなって、みんなが笑顔になれると思います。今日のように、若い世代が集まり、一緒に考えて、ご飯を一緒に食べて、楽しい気持ちを共有することが、平和につながると感じました。

大会公式新聞が伝える、平和の学び

 本大会では広島ピースプログラムのほかにも、さまざまな形で平和について学び、考える取り組みが行われています。大会公式新聞「ジャンボリー新聞」では、広報スタッフが、会場で見られた取り組みと参加者の声を取材し、記事として発信しています。

神石高原で向き合う、ヒロシマの現実 

 「あらためて19NSJで考える平和と教育」プログラム(提供:広島県原爆被害者団体協議会)ではスカウト達が足を止め、原爆の被害に静かに向き合いました。

 

 ブースに立つ女性は、自身の両親が被爆者であることを明かしました。母親は、差別や負い目により、自身が被爆していることを子供に明かせなかったそうです。その沈黙を越えて語られた言葉に、スカウトたちは真剣な眼差しで聞き入っていました。

 展示内容は、黒焦げになった遺体の写真や、水を求めて川へ向かう人々を描いた絵など、当時の凄惨さをありのままに伝えるものです。展示を見た小学6年生のスカウトは、真っ黒になった遺体の写真や、原爆症が遺伝する不安についての事実を知り、「しんどくなりました」と率直な戸惑いを語ってくれました。また、中学2年生のスカウトは『父を返せ、母を返せ』という詩を読み、「僕たちと同じ年代で家族を失ったのだと想像すると、その言葉の重みが計り知れない」と、自分たちの日常と重ねて真剣に考えていました。平和についてどう思うか尋ねると、「うまく言えない」と悩みながらも、「二度と同じことが起きないよう、僕たちも考えていきたい」と答えてくれました。

 展示や語り部の方の話に触れたこの時間は、参加したスカウト一人ひとりにとって、平和の尊さを改めて考えるきっかけとなりました。

声で繋げるPeace~アマチュア無線体験プログラム~ 

 こと座エリアのアマチュア無線体験プログラム(提供:日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ)で8月5日、平和を記念したイベントが行われました。無線機器メーカー、アイコム株式会社の協力もあり実現したこのイベントには多くのスカウトが参加しました。19NSJの開催地、広島に原爆が落とされおとされてから今日で81年。「広島平和記念日」という特別な日を前に、スカウトたちが平和のメッセージを電波に乗せて届けました。

 

このイベントは神石高原を飛び出し全国、また海外との交信を目指して行われ、スカウトは交信の最後に、相手と平和を意味する「Peace」という言葉を掛け合いました。

 かつて多くの人々の声が一瞬で奪われたこの場所から今、私たちは電波を通して誰かと声を繋ぐことができます。遠く離れた場所にいても、平和への想いは同じ。スカウトたちは無線体験を通してこのことを再確認できたことでしょう。一人ひとりの小さな声が集まり、平和を未来につなげる大きな声になることを願っています。

平和への祈り 

 8月6日午前8時15分、広島市内で平和記念式典が行われていたころ、スカイラインサブキャンプ内にある大分第1隊のサイトでは朝礼の際に黙祷が行われた。上級班長の合図でスカウトたちは帽子を取り、目を閉じた。

 

 黙祷をしたスカウトは「広島に原爆が落とされた時に悲しい想いをした人がたくさんいる。なのでもう2度と戦争をしないという想いを込めて黙祷をしました。」と話していました。

 また6日は各地のサイトで黙祷や国旗掲揚時に半旗にする様子が見られるなど、ジャンボリー会場からも平和への祈りが捧げられました。

 広島ピースプログラム2日目 

 広島ピースプログラム2日目は、全国47都道府県と、オーストラリア・カナダ・台湾・イタリア・韓国・アメリカ・イギリスの代表スカウトが、平和記念式典に参加しました。内閣総理大臣や広島県知事のあいさつでは、核廃絶を日本や広島から訴えていく強い決意が語られました。また、平和宣言の一文に「価値観の異なる人々との国境を超えた交流を深めてください。そうすることで、嬉しさや楽しさ、夢や希望を共有することができます。」という、ジャンボリーを指しているのではないかというくらいの言葉がありました。平和について、考え、意見しあい、共に進んでいく。そんなことを考える日、みなさんはどう過ごしましたか?

  

この事業は、2026年度 日本万国博覧会記念基金の助成を受けて実施いたします。

2026年度 日本万国博覧会記念基金

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取材を希望される場合は事前にご連絡ください。

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 第19回日本スカウトジャンボリー広報部

 TEL 090-8279-2206/ E-mail 19nsj-pr-dept@scout.or.jp

第19回日本スカウトジャンボリー

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会社概要

URL
https://www.scout.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都杉並区下井草4丁目4番3号 ボーイスカウト会館
電話番号
03-6913-6262
代表者名
三毛 兼承
上場
未上場
資本金
-
設立
1922年04月