日本の大企業の人事職の業務実態調査「人事は内製」という常識に変化

人事職の約8割が専門家・外部ツール活用を支持専門チームへの業務切り出し支持も79.1%

ゴウリカ株式会社

人材獲得競争の激化や働き方の多様化により、人事部門に求められる役割は拡大しています。

一方で、人事担当者の業務は複雑化しており、生産性向上や業務効率化は重要な課題となっています。「人に寄りそう合理化で、世界をもっと自由に、もっとゆたかに。」をビジョンに、日本のビジネス界の生産性向上に取り組むゴウリカ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:岡本 賢祐、以下ゴウリカ)は、日本の大企業に勤務するビジネスパーソン(従業員数1,000人以上)を対象に、「業務時間の使い方と生産性に関する調査」を実施しました。今回は調査結果の中から、人事職にフォーカスし、業務時間の使い方や生産性に関する実態を探りました。

調査の結果、人事部門では業務時間の52.5%をノンコア業務が占めており、その中でも「専門的定型業務」の割合が29.0%と調査対象職種の中で最も高いことが明らかになりました。一方で、人事職の46.8%は専門的定型業務を「本来は標準化され同じ結果になるべき業務」と認識しており、多くの業務に効率化や標準化の余地があると考えられています。

また、人事職の83.5%が専門的定型業務における「学習・修正コスト」を感じているほか、87.5%の管理職が部下のコア業務時間を増やしたいと回答しており、現状の業務負荷に対する課題意識の高さもうかがえます。

こうした背景から、人事職の61.9%が専門的定型業務の削減には「仕組み化」が必要と回答しました。さらに、81.3%が「専門家や外部ツールに任せた方が合理的」と回答し、79.1%が専門チームへの業務切り出しを支持するなど、外部リソースやテクノロジーを活用した業務効率化への期待も高い結果となりました。

これらの結果から、人事部門では専門的定型業務の負担軽減とコア業務へのシフトに向け、標準化・仕組み化と外部活用の必要性が強く認識されていることがうかがえます。

■本調査結果のサマリー

・人事職は専門的定型業務の割合が最も高く、業務時間の半分以上がノンコア業務

人事職の業務時間の52.5%はノンコア業務が占めており、そのうち専門的定型業務は29.0%と調査対象職種の中で最も高い結果となった。人事部門では、本来注力すべき戦略業務以外に多くの時間が費やされている実態が明らかになった。


・人事職の約6割が専門的定型業務は標準化可能と認識


人事職の46.8%が専門的定型業務を「本来は標準化され同じ結果になるべき業務」と回答した。また、「特別なスキルは不要であり、時間をかければ誰でもこなせる業務」を含めると63.3%に達しており、多くの業務に標準化や効率化の余地があると考えられていることが分かった。

・人事職の8割超が学習・修正コストを実感 管理職の87.5%はコア業務時間の拡大を希望

人事職の83.5%が専門的定型業務において調べ物や手戻りなどの「学習・修正コスト」を感じていると回答した。また、人事管理職の87.5%が部下のコア業務時間を増やしたいと回答しており、専門的定型業務に伴う負担軽減が重要な課題となっていることがうかがえる。

・人事部門では仕組み化・専門家活用・外部リソース活用への期待が高い

人事職の61.9%が専門的定型業務の削減には「仕組み化」が必要と回答した。さらに、81.3%が「専門家や外部ツールに任せた方が合理的」と回答し、79.1%が専門チームへの業務切り出しを支持するなど、人事部門では業務を抱え込まず、外部リソースやテクノロジーを活用しながら効率化を進めたいという意向が強いことが明らかになった。

今回の結果から、人事部門では専門的定型業務の負担や学習・修正コストが大きな課題となる一方、標準化・仕組み化や外部活用による解決を強く志向していることが分かった。人的資本経営への期待が高まる中、人事部門がより戦略的な業務へ注力するためには、専門的定型業務の効率化と最適な業務分担が重要なテーマになっていることがうかがえる。

各業務の定義(本調査における区分)

【1】就業時間の半分以上がノンコア業務 人事職は他職種と比べ専門的定型業務の割合が最も高い

ビジネスパーソンの業務時間の構成を分析したところ、「コア業務」は48.8%、「専門的定型業務」が25.7%、「定型業務」が25.5%となりました。「専門的定型業務」と「定型業務」を合わせたノンコア業務は51.2%を占めており、就業時間の約半分が、本来注力すべき付加価値の高い業務以外に費やされている実態が明らかになりました。

人事職に着目すると、「コア業務」は47.5%、「専門的定型業務」は29.0%、「定型業務」は23.5%という結果となりました。ノンコア業務全体の割合は52.5%と全体平均(51.2%)と大きな差は見られなかったものの、「専門的定型業務」の割合は調査対象職種の中で最も高い結果となっています。

職種別に見ると、営業職は「コア業務」が56.2%と最も高く、ノンコア業務は43.8%にとどまりました。一方、経営企画職はコア業務50.4%、ノンコア業務49.6%とほぼ均衡しており、企業マーケティング職ではノンコア業務が52.6%と過半数を占めています。このように職種によって業務構成に違いが見られる中、人事職は特に専門的定型業務の比率が高いことが特徴として浮かび上がりました。

【2】人事職の46.8%が専門的定型業務は「標準化されるべき業務」と回答 全職種で最多に

ビジネスパーソンに対し、現在行っている「専門的定型業務」についての認識を聞いたところ、「その人の経験や社内人脈があるからこそできる専門性の高い業務」が36.6%、「本来は標準化され同じ結果になるべき業務」が40.0%、「特別なスキルは不要であり、時間をかければ誰でもこなせる業務」が23.4%となりました。「本来は標準化され同じ結果になるべき業務」と「特別なスキルは不要であり、時間をかければ誰でもこなせる業務」を合わせると、専門的定型業務の63.4%が標準化可能と認識されていることが分かりました。

人事職に着目すると、「本来は標準化され同じ結果になるべき業務」と回答した割合は46.8%と全職種の中で最も高い結果となりました。また、「特別なスキルは不要であり、時間をかければ誰でもこなせる業務」(16.5%)を含めると、専門的定型業務の約6割(63.3%)は標準化可能と認識されていることが明らかになりました。

一方で、「その人の経験や社内人脈があるからこそできる専門性の高い業務」と回答した割合は36.7%にとどまりました。職種別に見ると、営業職では66.8%、企業マーケティング職では60.8%が標準化可能と回答しており、人事職は全体平均(63.4%)と同水準となっています。

これらの結果から、人事部門では専門知識を要する業務が多い一方で、その多くは属人的な業務ではなく、業務プロセスの見直しやデジタル化、AI活用などによって効率化・標準化できる余地があると考えられていることがうかがえます。

【3】人事職の約6割が専門的定型業務の削減に「仕組み化」が必要と回答 全職種で最多 

ビジネスパーソンに対し、「専門的定型業務」を減らすために必要なことを聞いたところ、「業務プロセスを抜本的に見直し、その業務自体を廃止する」(27.1%)、「自分の事務処理能力やツール活用能力を高め、スピードを上げる」(25.9%)、「周囲との連携を密にし、手戻りやミスを減らす」(23.6%)、「BPOや外部サービス導入により業務を自動化する」(23.4%)となりました。

人事職では、「BPOや外部サービス導入により業務を自動化する」が33.8%と全職種で最も高く、「業務プロセスを抜本的に見直し、その業務自体を廃止する」(28.1%)を合わせると、61.9%が業務の仕組み化・標準化による解決を求めていることが分かりました。

一方で、「自分の事務処理能力やツール活用能力を高める」(21.6%)、「周囲との連携を密にし、手戻りやミスを減らす」(16.5%)といった、個人のスキル向上や現場での工夫による解決を選択した割合は38.1%にとどまりました。

職種別に見ると、仕組み化・標準化による解決を求める割合は、営業職54.1%、企業マーケティング職56.9%、経営企画職56.3%に対し、人事職は61.9%と最も高い結果となりました。

これらの結果から、人事部門では個人の努力に依存した改善よりも、業務プロセスの見直しやBPO、HRテックの活用など、仕組みそのものを変えることで専門的定型業務を削減したいという意向が強いことがうかがえます。

【4】人事職の83.5%が専門的定型業務で「学習・修正コスト」を実感 全職種で最高水準

「専門的定型業務」を行う際、調べ物や手戻りなど、本来その業務の専門家であれば発生しないはずの「学習・修正コスト」を感じることがあるかを聞いたところ、全体では74.0%が「感じる」と回答しました。

職種別に見ると、人事職では83.5%と最も高く、経営企画職(82.5%)、企業マーケティング職(75.5%)、営業職(70.1%)を上回る結果となりました。また、「よく感じる」と回答した割合も28.8%と全職種で最も高く、人事職において学習・修正コストの負担感が強いことが明らかになりました。

人事職は採用、労務管理、人事制度運用、人材育成など幅広い業務領域を担う中で、専門的定型業務を進める過程においても、調べ物や確認作業、手戻りなどのコストが発生している実態がうかがえます。

これらの結果から、人事職では専門的定型業務そのものに加え、その遂過程で発生する学習・修正コストも業務負荷の一因となっていることが示されました。

【5】人事管理職の87.5%が部下のコア業務時間の拡大を希望、専門的定型業務の効率化が課題  

管理職に対し、自部門のメンバーに現在よりも「コア業務」に割く時間を増やしてほしいと思うかを聞いたところ、「増やしてほしいと思う」と回答した割合は全体で77.3%となりました。

職種別に見ると、人事職は87.5%と最も高く、経営企画職(82.8%)、企業マーケティング職(78.8%)、営業職(72.0%)を上回る結果となりました。また、「とても増やしてほしいと思う」と回答した割合も34.6%と全職種で最も高く、人事部門におけるコア業務への期待の高さがうかがえます。

前設問では、人事職の83.5%が専門的定型業務における「学習・修正コスト」を感じていることが明らかになりました。こうした結果とあわせて見ると、人事部門では調べ物や確認作業、手戻りなどに時間が費やされる中、より付加価値の高いコア業務へ時間を振り向けることが期待されていることがうかがえます。

【6】人事職の81.3%が「専門家や外部ツールに任せた方が合理的」と回答 

「専門的定型業務」を行う上で、「自分よりもっと詳しい専門家や外部ツールに任せたほうが、会社として合理的だ」と感じるかを聞いたところ、全体では68.8%が「感じる」と回答しました。

職種別に見ると、人事職は81.3%と最も高く、経営企画職(74.6%)、企業マーケティング職(73.5%)、営業職(64.3%)を上回る結果となりました。また、「よく感じる」と回答した割合も28.1%と全職種で最も高く、人事部門において専門家や外部ツールの活用を合理的と捉える傾向が強いことが明らかになりました。

これまでの設問では、人事職は専門的定型業務の標準化や仕組み化を求める割合が高く、学習・修正コストの負担も大きいことが分かっています。こうした結果から、人事部門では専門的定型業務を自部門だけで抱え込むのではなく、専門家や外部ツールを活用しながら進めることへの受容度が高いことがうかがえます。

【7】人事職の79.1%が専門チームへの業務切り出しを支持 外部リソース活用への期待が高まる

「専門的定型業務」を解決するために有効だと思う手段を聞いたところ、全体では「システムやAIを導入する」が78.0%と最も高く、次いで「専門性を機能として分担する専門チームに切り出す」が63.3%、「自分の努力で解決する」が50.4%、「派遣社員やアルバイトを雇入する」が43.5%となりました。

人事職に着目すると、「専門性を機能として分担する専門チームに切り出す」が79.1%と全職種で最も高い結果となりました。営業職58.0%、企業マーケティング職65.7%、経営企画職71.4%と比較しても高い水準となっており、人事部門における専門組織の活用ニーズの高さがうかがえます。

また、「派遣社員やアルバイトを雇入する」と回答した割合も61.2%と全職種で最も高く、全体(43.5%)を17.7ポイント上回りました。「システムやAIを導入する」も89.2%に達しており、人事職では外部人材や専門組織、テクノロジーを活用した業務効率化への期待が高いことが分かります。

これまでの調査では、人事職の81.3%が「専門家や外部ツールに任せた方が合理的」と回答しており、本調査でも外部リソース活用に対する前向きな姿勢が確認されました。

人事部門では、専門的定型業務を自部門内だけで抱え込むのではなく、外部リソースや専門組織を活用しながら効率化を図ることへの期待が高いことがうかがえます。

コメント:ゴウリカ株式会社 代表取締役 岡本 賢祐

本調査から、人事部門では専門的定型業務が業務時間の大きな割合を占める一方、その多くに標準化や効率化の余地があると認識されていることが明らかになりました。また、学習・修正コストの負担を感じている人事担当者も多く、業務の進め方そのものに課題意識を持っていることがうかがえます。

特に印象的だったのは、人事職の約8割が「専門家や外部ツールに任せた方が合理的」と回答し、専門チームへの業務切り出しについても高い支持を示した点です。これまで人事業務は、自社で担うべき領域として内製が前提とされる傾向がありました。しかし今回の結果からは、現場の人事担当者自身が、すべての業務を自部門で抱え込むのではなく、専門家やテクノロジーを活用しながら業務を進めることの必要性を強く認識していることが分かりました。

人的資本経営の重要性が高まる中、人事部門には採用戦略や人材育成、組織開発など、企業成長に直結する役割がこれまで以上に求められています。特に近年は、人手不足の深刻化や採用手法の多様化に伴い、新卒・中途採用業務の負荷が増大しており、人事部門の業務はさらにひっ迫しています。その一方で、専門的定型業務やその周辺業務に多くの時間が費やされている実態も明らかになりました。

これからの人事部門に求められるのは、すべてを内製化することではなく、人が担うべき業務と仕組み化・標準化できる業務を見極めることです。業務の最適な分担を進めることで、人事担当者がより戦略的で付加価値の高い業務に集中できる環境づくりが重要になると考えています。

【イベント登壇のお知らせ】

当社GOALY HR事業部長/シニアコンサルタント原 香奈が、株式会社リーディングマークが主催する大手・上場企業の経営者・人事責任者を対象とした合宿型カンファレンス「ミキワメAI プレミアムサミット in Nagoya, 2026」に登壇します。「人事部の労働生産性向上」をテーマに、当社が提供するGOALY HRの支援内容についてご紹介いたします。

登壇概要

イベント名:ミキワメAI プレミアムサミット in Nagoya, 2026

主催:株式会社リーディングマーク

日時:2026年7月14日(火)

会場:名古屋観光ホテル(愛知県名古屋市中区錦一丁目19-30)

イベント詳細:https://to.leadingmark.jp/mikiwameaipremium/lp/general/202607.html

【アンケート概要】

期間:2026年1月下旬

対象:日本の大企業(従業員規模 1,000人以上)のビジネスパーソン1,020人

   業種:製造・物流、卸売・小売、金融

   職種:営業、マーケティング、企画、人事

   役職:経営者、部長、係長・主任、一般社員

【ゴウリカ株式会社について】

会社名:ゴウリカ株式会社

東京本社:東京都渋谷区渋谷1-10-9 MIYAMASU TOWER

関西支社:大阪府大阪市北区大深町6番38号グラングリーン大阪北館JAM BASE 8階

名古屋支社:愛知県名古屋市昭和区鶴舞1丁目2番32号 STATION Ai 内

代表者名:岡本 賢祐

資本金:100百万円

備考:2023年6月にフェムトパートナーズの支援を受けてMBOを実施し、コニカミノルタグループか

ら独立

https://gourica.co.jp/

[事業内容]

マーケティング、DX、人事領域における合理化支援。

人手不足や生産性向上といった企業課題に対し、課題分析から改善策の設計・実装・運用までを包括的に支援します。

【本件に関する、報道関係者様お問合せ先】

ゴウリカ株式会社 広報担当(共同ピーアール内:瀬山、伊藤、村上)

MAIL:gourica-pr@kyodo-pr.co.jp

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会社概要

ゴウリカ株式会社

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https://gourica.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区渋谷1-10-9 MIYAMASU TOWER
電話番号
-
代表者名
岡本賢祐
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2015年01月