オリィ研究所「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」2025年度キャラバンカフェは岩手県盛岡市にて開催決定 会場はヘラルボニー旗艦店の『HERALBONY ISAI PARK』
【日程:2月6日(金)~2月23日(月祝)】

株式会社オリィ研究所(本社:東京都中央区、代表取締役 吉藤 健太朗・笹山 正浩、以下「オリィ研究所」)は、 難病や重度障害などで外出が難しい人が分身ロボットを操作して働く「分身ロボットカフェDAWN ver.β(ドーン バージョンベータ)」の期間限定地域キャラバンカフェを、株式会社ヘラルボニー(本社:岩手県盛岡市、代表取締役 Co-CEO:松田 崇弥、松田 文登、以下「ヘラルボニー」)の旗艦店である『HERALBONY ISAI PARK(読み:ヘラルボニー イサイ パーク、以下:ISAI PARK)』にて2026年2月に実施します。
今回は、「人類の孤独を解消する」を理念とし、テクノロジーで移動困難者のはたらく選択肢を豊かにするサービスを提供しているオリィ研究所と、「異彩を、 放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニーであるヘラルボニーがコラボレーションする、キャラバンカフェの新たな展開となります。
岩手県盛岡市はヘラルボニーの本社がある場所で、オリィ研究所 代表取締役 所長の吉藤オリィの親友であり、分身ロボットOriHimeを使ったテレワークで働いていた番田雄太さんの暮らしていた場所です。番田さんは2017年にその生涯を閉じるまで吉藤の右腕として秘書の仕事をし、彼の想いは分身ロボットカフェを実現させるきっかけにもなりました。
オリィ研究所はこのキャラバンカフェを2022年度は福岡・札幌、2023年度は広島・京都、2024年度は神戸・名古屋にて開催し、移動困難者が働ける事例を広く発信し賛同者を増やしてきました。この取り組みに関心を持つ障害当事者や雇用側となる地元企業にも「遠隔就労の可能性」を知っていただくことで、移動困難者の就労問題に一石を投じる活動となることを狙っています。
【分身ロボットカフェDAWN ver.β in Morioka】
<会場名> ヘラルボニー旗艦店 ISAI PARK
<所在地> 〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-10-1
(パルクアベニュー・カワトク 1F)
<アクセス> JR盛岡駅 南口から
・徒歩約13分
・バス約10分
(盛岡駅前から「菜園(さいえん)」
エリア方面行き「菜園川徳前」下車
※新幹線は、はやぶさ、こまち号が停車

<駐車場>
最寄り駐車場はカワトク有料駐車場です。
※分身ロボットカフェご利用における割引サービスはございません、ご了承ください。

<開催期間>
一般営業 :2026年2月6日(金)〜2月23日(月祝)
営業時間 :10:00〜19:00
<その他バリアフリー情報>
◆バリアフリートイレ:B2F&B1F(カワトク有料駐車場直結)、4F、7Fにございます
◆ベビーチェア:ご用意しております
◆人工呼吸器・電動車椅子用の電源のお貸出し:ご用意しております
◆お食事に配慮が必要なお客さまへの器具貸し出し:ご用意しております
予約方法等の詳細については、随時下記の公式サイトおよび公式SNSでお知らせいたします。
公式サイト:https://dawn2021.orylab.com/morioka/
オリィ研究所 X:https://x.com/OryLaboratory
分身ロボットカフェ X:https://x.com/DAWNcafe2021
【分身ロボットOriHime2025冬期インターンシップ】
今回のキャラバンカフェでは、本活動に協賛いただいている協賛各社様の支援を受け、全国から参加する12~25歳の移動困難者が、分身ロボットカフェで働く先輩達に教わりながら遠隔で接客や取材の仕事を体験する「分身ロボットOriHime 2025冬期インターンシップ in 盛岡」を実施します。移動困難を抱える肢体不自由の特別支援学校高等部の卒業生の就職率は毎年5~10%と言われており、卒業後の選択肢の少なさが社会課題となっています。この取り組みを通じ、障害者雇用を推進したい地元企業の視察も受け入れ、東北エリアをはじめ、全国での就労実績を広げていく計画です。
参考:分身ロボットOriHime2025冬期インターンシップ WEBサイト
https://orihime.orylab.com/internship/winter2025/
また、引き続きこのキャラバンカフェをサポートし、障害者就労を推進したい地元企業の協賛も受け付けています。
(協賛についてのお問い合わせ:担当 田中)
【オリィ研究所代表 吉藤オリィ コメント】
「心が自由ならどこへでもいけて、なんでもできる」
これは寝たきりだった私の親友の言葉です。
盛岡に生まれ、4歳で交通事故にあい頸椎損傷、28歳で亡くなるまでずっと寝たきり状態であった番田雄太との「もうひとつの身体をつくる」研究は、2013年冬、彼がSNSメッセンジャーでDMを送ってきたところからスタートしました。番田は顎を使ってPCを操作し、当時分身ロボットを作ったばかりの私に「力を合わせたい」とメールを送ってきたのです。
すぐに会いに行き、彼の意思の強さに驚きました。というのも私自身、昔病気で学校にも通えず、合計3年半ほど不登校の状態になり、孤独で全ての事に無気力になりかけていたからです。その時は本当に孤独で、自分はいない方がよいのではないかと本気で考えていました。

その経験から、身体が弱い人でも社会に参加できるように高校時代から車椅子を開発し、車椅子にも乗れない人の孤独を解消できないかと、「心の車椅子」であるOriHimeを作り始めたのです。3年半でも永遠に感じられるような辛い孤独を感じた中、番田雄太が過ごした20年以上の病院での寝たきりの人生と、それでも折れる事の無かった彼の意思に希望を感じ、2015年、私は彼を”OriHimeパイロット”として、かつ私の個人秘書として採用しました。番田は私と毎日遅くまで夢を語り合う仲間となり、彼は生まれて初めてお金を稼ぎ、そのお金で私に盛岡の寿司をご馳走してくれて、徐々に任される仕事を増やしていった番田は2017年に、その生涯を閉じました。
ある日に番田雄太と語った夢、「全人類生きていればいつか寝たきりになる。そうなっても孤独にならず、社会の一員として働き続けられる未来を作りたい。」それが、2016年から構想し、彼が亡くなった翌年の2018年に生まれた”分身ロボットカフェ”です。実験を重ねて2021年に常設となった分身ロボットカフェは、いまや100名を超える移動困難なOriHimeパイロット達が働き、新たな仕事を創りつづけています。
今回、創業期から志が近いベンチャーとして意見交換もしていたヘラルボニーさんのISAI PARKを会場に、番田の故郷である盛岡でこの”分身ロボットカフェ”を開催できる事を心から嬉しく思います。
私達は皆、いつかは健康ではなくなります。将来私達が困難に直面したとき、どんなキャリアを描けるでしょうか。どのように社会に参加し、必要とされていけばよいのでしょうか。
ぜひそんな目線で、一緒に当カフェを楽しんでいただけると嬉しく思います。
【ヘラルボニーCo-CEO 松田 文登氏 コメント】
「心が自由ならどこへでもいけて、なんでもできる」
番田雄太さんのこの言葉は、私たちヘラルボニーが掲げる"異彩"の哲学そのものと感じました。
身体という境界を超えてなお、なお強く灯り続ける意思。それは人間の核心に触れる"光"であり、社会の側が見落としてきた尊厳そのものです。
盛岡という土地は、いのちの声に静かに耳を澄ませる街です。雪解けを待ち続ける忍耐も、誰かの孤独に寄り添う気質も、すべてが新しい文化の土壌になります。
この地で分身ロボットカフェが開かれるという事実は、「人はどのように働けるのか」「どのように社会とつながれるのか」という問いに対して、ひとつの決定的な希望を示す出来事です。

ヘラルボニーは、"できなさ"の中に宿る異彩を、未来の文化として信じています。オリィ研究所は、"身体の限界"を超えて働く自由の扉を開きました。その二つが番田雄太さんの故郷・盛岡で交わることは、偶然ではなく、必然の流れなのだと思います。
私たちは皆、いつか身体の自由を失うかもしれない。しかし、そのときに"孤独ではない未来"を、生きて迎えられるかどうか。その答えを、番田さんの生き方とオリィさんの挑戦は、確かに示してくれています。
どうか、このカフェを「人間の可能性の展示」として味わっていただけたらと思います。
誰もが、どんな状態でも、社会の一員として生きられる世界。その未来は、きっとここ盛岡から始まります。
分身ロボットカフェDAWN ver.β in盛岡 協賛企業

【分身ロボットカフェDAWN ver.βとは】
分身ロボットカフェDAWN ver.βとは「人類の孤独を解消する」を理念に掲げる株式会社オリィ研究所が運営する実験カフェです。重度肢体障害、難病患、家族の看護や介護などの理由で外出や移動が困難な人々が、分身ロボットOriHimeを遠隔操作し、オーダーや配膳、お客様との会話など接客を行うなどし、新たな働き方を開発しています。
2018年から4回の短期イベントを経て2021年6月、東京日本橋に常設実験店を開店。移動困難で就労を諦めていた方たちが分身で働く方法を確立しました。「OriHimeパイロット」として働くのはALSをはじめ難病や重度の障害、様々な事情で今まで就労の機会を得ることができなかった人々です。身体が動かなくてもテクノロジーを導入することで自宅や病院に居ながらにして社会に参加し、人と出会い、誰かに必要とされる新たな方法と、社会多様性のありかたを提唱してきました。
この取り組みの中で「分身ロボットカフェ」でトレーニングを積んだOriHimeパイロットが企業就労を打診される事例が多く生まれたことから、オリィ研究所ではOriHimeパイロットら当事者らと共に、2020年からいち早く遠隔就労にフォーカスを当てた人材紹介を事業化。2023年にはテレワーク特化型人材紹介サービス「FLEMEE」をリリースしました。
たとえ重度障害があっても自分らしく働きたい当事者、障害者法定雇用率を達成したいと考える企業、障害者雇用問題に悩む地方自治体などからの問い合わせが増え、実際に就労に繋がったOriHimeパイロットは延べ100名を超えました。現在、日本電信電話株式会社の総合受付、モスバーガー原宿表参道店、和歌山県白浜町「アドベンチャーワールド」、新潟県長岡市「米百俵プレイス ミライエ長岡」、など全国各所で分身ロボットOriHimeを使った就労が広がっています。
このプロジェクトを機に「分身ロボットを活用したテレワーク」という新たな社会参加の形をさらに広く社会実装するため、2022年から各協賛企業の支援を得て全国でのキャラバン形式のカフェ開催に踏み切りました。
(分身ロボットカフェ公式サイト https://dawn2021.orylab.com/ )
OriHimeパイロット
2018年に実施した第一回分身ロボットカフェDAWNで、接客を担当したのは10名のOriHimeパイロットでした。期間限定の社会実験として開始された当プロジェクトも、お客様にあたたかく迎えていただきながら、仮説検証を繰り返してきました。仲間を徐々に増やし2025年現在、約80名の公認パイロットが在籍しています。



【分身ロボットカフェDAWN ver.βでのOriHimeを使った接客の様子】

ご注文のドリンクをOriHime-DでOriHimeパイロットがお席までお持ちします。


遠隔で就労体験する特別支援学校の生徒の様子(左)
先輩パイロットから、接客の研修を受ける特別支援学校のOriHimeパイロットの様子(右)
【株式会社オリィ研究所について】
「人類の孤独を解消する」を理念に掲げ、障害・病気・介護・子育て等の理由で外に出ることが難しい「移動困難者」の選択肢を豊かにするサービスを研究開発・提供しています。
展開サービス:
・遠隔操作でありながら「その場にいる存在感」を共有できる分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」
・テレワークでの肉体的社会参加を可能にする分身ロボット「OriHime-D(オリヒメディー)」
・重度障害があっても目や指先などの僅かな動きだけでコミュニケーションを可能にする意志伝達装置「OriHime eye+Switch(オリヒメアイプラススイッチ)」
・外出困難者が”パイロット“として分身ロボットOriHime・OriHime-Dを遠隔操作し、オーダーや配膳、お客様との会話など接客を行う「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」
・テレワークに特化した障害がある方のための人材紹介サービス「FLEMEE」

詳しくは、株式会社オリィ研究所 公式サイト https://orylab.com/ をご覧ください。
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