ZVC 2024年投資実績紹介

延べ54社に対して計52億2,400万円を出資

Z Venture Capital株式会社

2024年、Z Venture Capital(以下、ZVC)の投資実績を紹介します。

ことしZVCは、東京、ソウル、サンフランシスコの3拠点を中心に、日本、韓国、東南アジア、アメリカなどで、*¹54社に対して、合計で約52億2,400万円の投資を行いました。

2025年、ZVCはLINEヤフーのCVCとして、LYグループとスタートアップの架け橋となり、スタートアップと共に未来を築いていく取り組みを加速させるとともに、「VALUE BEYOND CAPITAL FOR THE FOUNDERS OF THE FUTURE」を掲げて、グローバルCVCとしての新しい価値の創出に取り組んでいきます。

*¹同一企業への投資を含む延べ数

投資実績について

2024年は、延べ54社に対して合計で約52億2,400万円を投資しました。(平均投資額:9674万円/1社)投資社数、合計投資額は、昨年(2023年)の39社、約39億8,800万円と比べて、いずれも増加しました。

ポートフォリオ紹介

ことしZVCが出資したポートフォリオ企業(一部)を紹介します。

投資の内訳

ZVCでは、シードからレイターのオールステージ投資を掲げ、投資活動を行っています。ことしの特徴では、シードステージでの投資が全体の6割を占めました。その内訳として、米国で実施しているAIに注力した投資プログラム「US Seed Program(SP)」や日本での「Code Republic(CR)」の件数がシード投資全体の大半を占め、全体の投資件数増加を後押ししました。

2025年も従来の投資に加えて、SPやCRを通じて、柔軟でスピード感を持った投資に対応していきます。

領域別では、前年に比べてAIへの投資が増加しました(前年比+12社)。
また、「Media」「Fintech」「Commerce」といった注力領域に加えて、「Enterprise Software」への投資も積極的に実施しました。

地域別では、日本、韓国、東南アジア、米国を中心に投資を行ってきました。米国では、積極的なUS Seed Program(SP)の活用により、前年と比べて投資社数が大幅に増加しました(前年比+17社)

各地域の振り返り

国内株式市場は、金融政策の見直しなどを背景に先行きが不透明な状況が続いており、スタートアップ業界でも引き続き慎重な姿勢が見られました。一方で、M&Aの活発化や海外VCの日本市場への注目が高まるなど、スタートアップエコシステムの広がりを感じられる一年でもありました。

そうした中で、ZVCの日本チームは13社への投資を実行しました。データ・AI、Fintech、人材、エンタメ、B2B・C2Cマーケットプレイスなどのテーマを中心に注力しました。AI技術が急速に進化する現在、これを産業のディスラプションの機会と捉え、我々の投資仮説も日々アップデートを重ねています。ベンチャーキャピタルはこうした変革期にこそ積極的であるべきと考えており、2025年は既存の枠組みを超えた新たな挑戦に力を注いでいきたいと考えています。

2024年7月には、スタートアップとLINEヤフーグループを結ぶ交流イベント「ZVC Connect」を開始しました。親会社であるLINEヤフーの経営統合が進む中で、グループ会社とのネットワークはより強固になっています。複数の事業部と協働し、新たな施策も進行中であり、2025年はLINEヤフーのCVCならではの価値をこれまでよりもたくさん届けていきたいと考えています。

また、East Venturesやサンフロンティア不動産と共同で運営するシード起業家向けシェアオフィス「Hive Shibuya」はもうすぐ開始から2周年を迎えます。現在、入居企業は40社を超え、チケミーのように卒業して次のステージへ進むスタートアップも誕生しています。今後もスタートアップの成長拠点として渋谷を盛り上げていければと思います。

最後に、今年は日本チームに新たな仲間としてミドルバックオフィスの染谷めいさん、フロントメンバーの眞田幹也さんが加わりました。これからも持続的な支援体制を作っていきます。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。

2024年、韓国・東南アジアのベンチャーキャピタル市場は成長、回復力、イノベーションを示しました。両地域では、活発なスタートアップエコシステムとして成熟を続け、経済的・地政学的な逆風にも関わらず、持続可能な成長、それに地域適応、産業革新への注力が重要であることを実証しました。

ZVCは、韓国・東南アジアで積極的な投資活動を展開し、韓国で5件、東南アジアで4件、さらに台湾で1件の新規投資を実施し、事業基盤を拡大しました。
韓国は2024年の最初の9ヶ月間で、ベンチャーキャピタル投資が前年比25%増加し、際立った成果を見せました。この成長により、人工知能、ロボティクス、製造設備・材料、バッテリーセル技術などの主要産業におけるリーダーとしての地位が再確認されました。政府によるイノベーションへの一貫した支援に加え、スタートアップのグローバル展開を促進する新政策により、成長に適した環境が醸成されました。この充実したエコシステムは、強固なインフラストラクチャーと人材と相まって、韓国のグローバルテクノロジーハブとしての地位を一層確固たるものにしています。

東南アジアのベンチャーキャピタル市場は、前年比で投資が減少し、比較的静かな一年となりました。しかし、若年層人口と消費支出の増加が、長期的な成長の基盤となっています。投資家にとって出口戦略は依然として課題ですが、今後の展開を左右する政策や規制の整備が進んでいます。このような状況下でも、シードからシリーズAまでのアーリーステージ投資は活況を呈し、特にフィンテック、消費者ブランド、ヘルスケアが主要セクターとして台頭しています。

2025年に向けて、複数の重要な成長・投資分野が浮上してきています。企業がAIツールを導入し、業務効率化、体験の個別化、意思決定プロセスの改善を進める中、産業全体でのAI統合が引き続き主要テーマとなるでしょう。韓国では、製造業、スマートシティ、ヘルスケア技術の発展においてAIが中心的役割を果たすことが期待されます。一方、東南アジアでは、企業やSME向けのローカライズされたAIソリューションが成長し、企業の効率的な規模拡大とグローバル競争力の強化を支援していくことが見込まれます。

ZVCは、持続可能な成長とイノベーションを推進する創業者の発掘と支援への取り組みを継続していきます。私たちは、ポートフォリオ企業に対して資本を超えた価値を提供するという使命を堅持し、2025年も実り多い一年となることを期待しています。

2024年を振り返り、ZVC米国チームは大きな進展と成果を達成した素晴らしい1年となりました。私たちは革新を育み、ポートフォリオ企業を支援し、LINEヤフーに長期的な価値を提供することに注力してきました。ダイナミックなグローバル経済環境の中でも、産業の発展と社会的インパクトの創出という使命を揺るぎなく遂行してきました。

2024年、米国での新規投資は20社以上に及び、特に生成AI分野のアーリーステージ企業に重点を置きました。これは新興技術における可能性への信念と、イノベーションの最前線に立ち続けるというコミットメントの表れです。生成AI領域では、アプリケーションとインフラストラクチャーの両面で投資を展開し、カスタマーサポート、法務、ヘルスケアなどの分野におけるB2B・コンシューマー向けアプリケーション、さらには企業やSMB顧客のAI導入促進、オンラインの信頼性と安全性を確保するインフラストラクチャーに投資を行いました。

今年、多くのポートフォリオ企業が収益成長、市場拡大、資金調達の成功など、卓越した成果を上げました。これらの成功は、私たちの戦略的アプローチと、創業者やLINEヤフーとの協力的なパートナーシップの価値を実証しています。

2025年に向けて、この強固な基盤の上に立ち、私たちのビジョンを共有する創業者との新たな機会の探求に期待が高まっています。AIへの大規模投資の持続可能性に一部で懐疑的な見方があるものの、新興AIテクノロジーの可能性と、その導入を支える新しいインフラへの需要を確信しています。最新のAIの進歩と、新世代のユーザーがもたらす文化的変化を活用するアプリケーションに大きな可能性を見出しています。何より重要なのは、人類にとって責任ある有益なテクノロジーの活用を実現するイノベーションの推進です。

来年も引き続き、ポートフォリオ企業の事業拡大、新市場開拓、重要な成長目標の達成を支援していきます。また、活気あるイノベーションエコシステムが生み出す新興市場の開拓も計画しており、ZVCの長期的な成功に向けた基盤を一層強化していきます。2024年の成果を振り返り、LINEヤフーと創業者の皆様の継続的なご支援に深く感謝申し上げます。来たる期待に満ちた1年に向けて、強固な関係構築とポートフォリオへの戦略的価値の付加に引き続き注力してまいります。共に、インパクトのあるイノベーションを推進し、未来の産業を形作っていきましょう。

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会社概要

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URL
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業種
金融・保険業
本社所在地
東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井タワー
電話番号
03-6850-0010
代表者名
In Joon Hwang
上場
未上場
資本金
2億円
設立
2012年08月