Linux Foundation、IBM主導のCall for Codeグローバルチャレンジで優勝した災害救援プロジェクトのハードウェアをオープンソースに

開発者は緊急通信ネットワークのためのメッシュ ネットワーク ノードをグローバルに構築する新しいオープンソース技術を活用してProject OWLの範囲の拡張を支援できます。

The Linux Foundation Japan

オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体である Linux Foundation は 3月10日 (現地時間)、Project OWLのIoTデバイス ファームウェア プロジェクトをLinux Foundationでホストすることを発表しました。
2020年3月10日 サンフランシスコ発 ー オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体であるLinux Foundationは、Project OWL ( https://www.project-owl.com/ ) のIoTデバイス ファームウェア プロジェクトをLinux Foundationでホストすることを発表しました。世界中の開発者がグローバルな緊急通信ネットワークのためのメッシュ ネットワーク ノード構築に参加できます。Call for Code 2018 ( https://developer.ibm.com/callforcode/ ) で優勝したProject OWLは、災害対応時の組織、所在、物流を促進するクラウドベースの分析ツールです。Linux Foundation のオープン ガバナンス モデルにより、開発者のグローバル ネットワークがメッシュ ネットワーク開発を加速でき、自然災害後の人命救助に役立てることができます。

Project OWL (OWL : Organization、Whereabouts、Logistics の頭文字) は「DuckLink ( https://www.project-owl.com/ducklink )」と呼ばれるIoTデバイスのメッシュ ネットワークを開発しました。災害地域に配置されることで迅速に接続を再構築し、ファースト レスポンダーと支援を求める人とのコミュニケーションを改善します。中央のポータルが、低周波長距離無線 (LoRa) 接続によるWi-Fiキャプティブ ポータルを使用してローカル エリア ネットワーク (LAN) を作り出すために配置された太陽光発電 / バッテリー駆動の防水「DuckLink」に接続します。これらの DuckLink は周辺にあるすべてのモバイルデバイスに緊急ネットワークを提供し緊急対応ポータルへの接続方法を指示します。ファースト レスポンダーは、分析とデータソースを使用してダッシュボードを構築し、リソースの調整、気象傾向の学習、通常だと遮断される市民との通信などのアクション プランを立てることもできます。

Project OWLは、自然災害の発生後に大規模な通信ネットワークを作ることを想定しています。OWLファームウェアのオープンソース リリースは、安価なワイヤレス デバイスを、物理的に周りにいる他の Duck と接続できるメッシュ ネットワーク ノードDuckLinkにすばやく変化させます。このリリースはClusterDuckプロトコルを世界中の開発者の手に委ねる重要なマイルストーンを記録しました。インフラストラクチャが劣化または存在しない場所で通信を提供するために世界中のコミュニティでさらに大きな取り組みを行う出発点となります。

Project OWLの共同創設者であるBryan Knouse氏は、次のように述べています。
「Linux Foundationコミュニティに入ることで、ハリケーン、洪水、地震発生時のコミュニティの準備を整え影響を緩和するという目標を大幅に前進させることができます。私たちは開発者の皆さんに新たにオープンソース化されたIoTファームウェアを活用してグローバルな緊急通信ネットワークのためのメッシュ ネットワーク ノード構築に挑戦してほしいと考えています。」

Linux Foundationの戦略プログラム担当バイス プレジデントであるMichael Dolanは、次のように述べています。
「人々の生活に直接影響を与える可能性があるテクノロジーを開発する場合、オープン ガバナンス モデルのもと開発者が協力する可能な限り大規模なグローバル コミュニティをもたらすことがこれまで以上に重要になります。Project OWLのテクノロジー ソリューションは、より良い情報と分析を提供しており、最も必要とされる場所と時間にリソースと看護を迅速に配備することを可能にします。私たちはこのような価値のある目的を支援できることを誇りに思います。」

インドを拠点とするオープンソース開発者であるVikas Singh氏は、次のように述べています。
「開発者としてProject OWLのファームウェアがオープンソースであり、ただのハードウェア/ソフトウェア製品ではないことに興奮しています。OWLは地球上のどこからでも誰もが参加し、地球規模の問題に貢献し対処できる世界的な活動になりました。」

2018年 Project OWLは、156か国100,000人以上の参加者の中で、最初のCall for Codeグローバル チャレンジの優勝者となり浮上しました。Call for Codeグローバルチャレンジでは、オープンソースソフトウェア上に構築された実用的なアプリケーションの作成を奨励および促進しています。目標は世界中のコミュニティに人道的影響を即時かつ持続的にもたらすことができる新しい方法でテクノロジーを採用することです。2018年の優勝以降、Project OWLは最も必要とされるコミュニティにオープンソース技術を導入するために4年間で2500万ドルの投資を行うイニシアチブであるIBM Code and Responseを通じて強化・テスト・デプロイされてきました。

IBM Call for Code and Code and Response部門のCTOであるDaniel Krook氏は、次のように述べています。
「Project OWLは、Code and Responseインキュベーション プロセスを経た初のCall for Code優勝者であり、このソリューションが現実に近づくことを大変嬉しく思います。接続が切断された時に連絡をとるための堅牢な通信ネットワークとAIで動く災害時調整プラットフォーム活用したソフトウェア/ハードウェアともに完全なオープンソースソリューションの組み合わせに感銘を受けました。IBMは自社ネットワークと技術ノウハウを使用して気候変動や自然災害の被害を軽減することにコミットしており、プロジェクトをグローバルに展開するにあたりLinux Foundationの支援を受けられることを嬉しく思います。」

2019年3月、Project OWLとIBMはプエルトリコで大規模な実験を行い、それぞれ2平方マイルをカバーする63羽以上のDuck (防水アヒル) を配置しました。その後、地元の学生、企業、自治体の代表、ファースト レスポンダーが協力して島の西と南東で2回実験が行われました。OWLは現在、地震・洪水・火災・その他の気象で被害に遭いやすいでプエルトリコの地域に30個の常設の太陽光発電デバイスを設置しています。

関連資料 :
Call for Code について

開発者は人々の生活やすべての人/すべてのものとの関わり方に革命をもたらしました。開発者は人々が課題と思う部分に可能性を見出します。このことが、David Clark Cause を創設パートナーである IBM とともに 2018年 Call for Code の立ち上げに向かわせました。5年にわたり 3,000万ドルの投資を行うこのグローバル イニシアチブは、開発者が最新技術の専門技能を使い、新しい技術を創造し、コードにより世界中で建設的かつ長期的な変化を推進することを呼びかけています。Call for Code 受賞ソリューション は、IBM Code and Response イニシアチブを通じてさらに開発・デプロイされています。

Linux Foundation について

Linux Foundation は、オープンテクノロジーの開発や企業展開を加速するエコシステム構築のための組織として、世界のトップクラスの開発者や企業から選ばれています。Linux Foundation は世界中のオープンソースコミュニティと協力して、史上最大の共有技術投資を作り出すことにより、難解な技術問題を解決しています。2000年に創設された Linux Foundation は、ツール、トレーニング、イベントなどを提供することでさまざまなオープンソースプロジェクトの成長を助け、企業単体では実現できない経済効果の創出に寄与しています。詳細については、www.linuxfoundation.org を参照してください

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The Linux Foundation はさまざまな商標を登録および使用しています。The Linux Foundation の商標一覧はこちらのページ ( https://www.linuxfoundation.jp/trademark-usage/ ) でご確認いただけます。

Linux は Linus Torvalds の登録商標です。

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会社概要

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本社所在地
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代表者名
福安徳晃
上場
未上場
資本金
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設立
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