『コゴミエキス』の皮膚繊維芽細胞および表皮細胞への研究成果について
コゴミは、日本に比較的多く自生しており、山菜として食されています。コゴミには、ラジカル除去作用があり、その主成分はクロロゲン酸、およびL-o-カフェオイルホモセリンであるといわれています。よって、表皮色素細胞におけるメラニン色素生成に関わるチロシナーゼ活性を阻害することが知られています。
しかし、真皮に存在する繊維芽細胞や表皮に存在する表皮細胞への影響については知られていません。
そこで、コゴミのエタノール抽出液を用いて、繊維芽細胞増殖や、コラーゲン合成、ヒアルロン酸合成に関わる遺伝子群への影響、また表皮細胞増殖、セラミド合成への影響について検討いたしました。
■結果
1.初代培養表皮細胞における増殖能は、0.00002%および0.2%の濃度で認められました。
(図1:コゴミエキスの表皮細胞増殖促進作用)
2.I型コラーゲンタンパク質量は、0.000002~0.002%の範囲で増加が認められました。
(図2:コゴミエキスのⅠ型コラーゲン産生促進作用)
3.ヒアルロン酸量は、0.000002および0.00002%の濃度で増加が認められました。
(図3:コゴミエキスのヒアルロン酸産生促進作用)
【図1】 【図2】 【図3】
CO;コントロール BD;0.1% 1,3-ブタンジオール 数値は、コゴミエキスの濃度(%)を表す。
以上のことから、コゴミエキスは真皮におけるコラーゲン産生又はヒアルロン酸産生、表皮細胞の増殖を促進する効果が認められました。JIMOSでは、今後これらの知見を化粧品・食品開発に応用していきます。
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