台日グルメ作家の焦桐(ジアオ・トン)氏と池澤春菜氏がライブトーク 美食文学から台湾を味わう
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは、11月16日夜に「誠品生活日本橋」と共催する「台日文学交流フォーラム」第3弾『味の台湾』ライブトークを開催し、「飲食文学」作家の焦桐(ジアオ・トン)氏と台湾グルメ旅行ガイドブックの著作がある声優・エッセイストの池澤春菜氏をゲストに招き、オンラインの方式で対談した。このなかで最近日本で出版された焦桐氏の『味道福爾摩沙(フォルモサの味)』日本語版である『味の台湾』で紹介している台湾グルメや飲食文化について、新型コロナで台湾へ行くことができない日本の方々に、グルメと文字で台湾を感じてもらいたいと語った。このイベントは「誠品生活日本橋」会場とオンラインの方式で開催され、合わせて300名以上が参加した。
ライブトークのなかで焦桐氏は、「ここ20年間毎日、飲食文学の作品を読んでいる。飲食文学を志す若者は自分の表現能力を訓練すべきだ。それは語彙だけでなく、表現する切り口や技巧も含まれる。この中で最も重要なのは技術的なことではなく、内側の人文的素養である。最も直接的に効果があるのは文学書籍を読むことであり、想像力や創意をより奥深いものにしてくれる」と語った。池澤氏は「文化のあるところには、おいしい食べ物が集まってくる。とりわけ台湾の市場には多くの小皿グルメがあり、台湾の市場グルメを紹介する本を書くときは、焦桐氏の著作を読んだ後に、実際に行って食べたものも多い」と述べ、『味の台湾』の「小籠包」の章を朗読し、焦桐氏が「小籠包」のおいしさを描く文章表現を分かち合った。
台湾文化センターは今回の「台日文学交流フォーラム」について、今年10月に焦桐氏の『味の台湾』日本語版が出版されて以来、日本のインターネット上でも台湾の飲食文学が話題になり、ちょうど「食欲の秋」であることからライブトークのテーマを台湾飲食文化とした。書籍の紹介と文学講座を通して、日本の読者に台湾の飲食文学作家の文章表現から台湾グルメと文学を味わってもらえることを期待している。
日本の方々により多くの台湾飲食文学を紹介するため、台湾文化センターは誠品生活日本橋書店と協力し、「味の台湾」をテーマとする「台湾正体中文書コーナー」を12月末まで開設し、焦桐の『味の台湾』(日本語版)、『為小情人做早餐(小さな恋人のためにつくる朝食)』、『味道福爾摩沙(フォルモサの味)』、王宣一『國宴與家宴(国宴と家宴)』、舒國治『台北小吃札記(台湾グルメ食べ歩き記)』、韓良露『良露家之味(良露家の味)』、黃婉玲『台菜本味(台湾料理の醍醐味)』、葉怡蘭『日日三餐,早・午・晚(日々の三食、朝・昼・晩)』などの飲食文学作品を展示している。同コーナーでは台湾の食卓でよく使われる調味料も展示し、日本の読者を台湾飲食文学の饗宴に誘う。
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