製造業の半数超で委託先への金型無償保管が発生 約2割が公取委の指導を経験、6割強が勧告 を懸念
~製造業における金型管理・取適法対応の実態調査~
株式会社Resilire(本社:東京都港区、代表取締役CEO:津田 裕大、以下「当社」)は、製造業で金型管理や委託先との取引条件について意思決定または実務に関与する管理職・経営層300名を対象に「製造業における金型管理・取適法対応の実態調査※」を実施しました。
※構成比は小数第2位を四捨五入しているため、各項目の合計が100%にならない場合があります。
調査の詳細はこちらの調査レポートをご参照ください。
https://www.resilire.jp/download-report-moldcompliance

■製造業における金型管理・取適法対応の実態調査 調査サマリー
●半数超の企業が委託先に金型を無償保管
●無償保管金型の平均割合は31.6%、企業規模を問わず一定割合で発生
●約2割が公正取引委員会からの指導を経験、調査・指導等の接触経験は58.3%
●取適法に基づく行政からの勧告への懸念、65.7%が実感
●取適法対応の次の一手は、金型管理システム導入と契約見直し
■調査結果
①半数超の企業が委託先に金型を無償保管

委託先に無償で保管させている金型があるかを尋ねたところ、「ある」と回答した企業は51.3%に上りました。製造業の半数超で、委託先への金型無償保管が存在していることがわかりました。従業員規模別では、300~999名で60.0%、1,000~4,999名で56.0%、5,000名以上で38.0%となりました。規模が大きい企業ほど「ある」の割合は下がる一方、5,000名以上では「わからない」が7.0%と他規模より高く、実態把握自体が追いついていない可能性があります。
委託先に金型を無償で保管させ、保管費用を委託先に負担させている場合、取適法上の「不当な経済上の利益の提供要請」として勧告対象となり得ます。今回、半数超の企業で無償保管が存在していることは、取適法対応上の重要なリスクとして捉える必要があります。
②無償保管金型の平均割合は31.6%、企業規模を問わず一定割合で発生

無償保管が「ある」と回答した企業に対し、無償で保管させている金型が保有金型全体のうちどれくらいの割合を占めるかを尋ねたところ、平均割合は31.6%でした。従業員規模別でも、300~999名で31.8%、1,000~4,999名で31.0%、5,000名以上で32.3%と大きな差はなく、無償保管は一部の企業規模に偏った課題ではなく、企業規模を問わず一定割合で継続的に発生している実態が明らかになりました。
無償保管は「有無」だけでなく、保有金型全体に占める割合や対象金型の状態まで把握することが重要です。委託先・品目単位で無償保管の実態を可視化し、発注停止中の金型、保管費用負担が未整理の金型、契約条件が不明確な領域から優先的に見直すことが有効です。
③約2割が公正取引委員会からの指導を経験、調査・指導等の接触経験は58.3%

金型の無償保管等に関して、公正取引委員会から調査・指導を受けたことがあるかを尋ねたところ、「調査を受けたうえで、指導も受けた」と回答した企業は20.3%となり、すでに約2割の企業が指導を経験していることがわかりました。また、「調査を受けたが、指導はなかった」と回答した企業も38.0%存在し、公正取引委員会からの調査・指導等の接触経験全体では58.3%に達しました。金型の無償保管等をめぐる行政対応は、一部の企業に限られたものではなく、製造業全体で対応の必要性が高まっています。
取引金型の点数や委託先数が多い企業ほど、調査対象となる機会も増えると考えられます。指導を受けてから対応するのではなく、平時から自主点検を行い、保管条件や費用負担の整理状況を確認できる体制を整えることが重要です。
④取適法に基づく行政からの勧告への懸念、65.7%が実感

自社の金型管理の状況を踏まえたとき、取適法に基づく行政からの勧告を受けるのではないかという懸念があるかを尋ねたところ、「非常に懸念している」「やや懸念している」の合計は65.7%に上りました。従業員規模別に見ると、300~999名で61.0%、1,000~4,999名で72.0%、5,000名以上で64.0%となり、すべての従業員規模で6割を超える結果となりました。企業規模にかかわらず、多くの製造業が金型管理や委託先取引における行政勧告リスクを実感していることがわかりました。
実際に、大企業を含む製造業でも金型の無償保管をめぐる勧告事例が出ています。金型の保管や費用負担をめぐる対応は、現場部門だけでなく、調達・購買、法務、品質、経営管理など複数部門にまたがる課題です。企業には、勧告リスクを把握した上で、金型の所在・利用実態・契約条件を可視化し、全社的に是正を進める体制づくりが求められます。
⑤取適法対応の次の一手は、金型管理システム導入と契約見直し

取適法対応のために、今後着手する予定・検討している施策を尋ねたところ、「金型管理システムの導入」が51.3%で最多となりました。次いで「委託先との契約書・覚書の見直し」が42.3%、「保管費用の負担ルールの策定」が35.0%、「委託先との定期協議の実施」が32.7%となり、システム面と契約・運用面の両方で対応が検討されていることがわかりました。
取適法対応では、まず金型の所在や利用実態を可視化することが前提となります。金型は一次委託先だけでなく、二次・三次委託先に渡って保管・使用されている場合もあり、発注元が実態を把握できていないと、無償保管や費用負担の未整理を見落とすリスクがあります。金型管理システムの導入は、金型・品目・委託先・契約情報を紐づけて管理し、対応すべき対象を明確にするための基盤となります。
■調査概要
調査名称:製造業における金型管理・取適法対応の実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年9月
調査対象者:製造業で金型管理や委託先との取引条件について意思決定または実務に関与する管理職・経営層
回答者数:300名
内訳:従業員規模300~999名100名、1,000~4,999名100名、5,000名以上100名
■サプライチェーンリスク管理サービス「Resilire(レジリア)」
一次取引先の先まで含めた上流のサプライチェーン情報を収集・更新・可視化し、高度なリスク管理を実現するリスクマネジメントプラットフォームです。サプライヤーと共同でサプライチェーンを可視化し、リスク要因(災害・事故・地政学リスクなど)をリアルタイムで検知。影響範囲の把握や初動対応、平時のリスク分析や評価を支援し、サプライチェーンの強靭化を実現します。製薬・化学・自動車産業をはじめとする多くの製造業の供給体制強化に貢献しています。
サービスサイト:https://www.resilire.jp/
■会社概要
・社名:株式会社Resilire
・代表取締役CEO:津田 裕大
・事業内容:サプライチェーン管理サービス「Resilire」の企画・開発・運営・販売
・設立:2018年9月
・本社:東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝 10F
・企業URL:https://corp.resilire.jp/
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