アフガニスタン事務所開設から20年
皆さまに支えられて緊急人道支援と教育文化支援に取り組んできました.2023年12月10日(日)にイベント開催決定
シャンティのアフガニスタンでの活動は、2001年に起こった同時多発テロ後のアフガニスタン空爆後に、食料配布を中心とした緊急救援を実施したことに始まります。2003年にはアフガニスタン事務所を開設し、これまで20年間さまざまなプロジェクトを行ってきました。アフガニスタンは長年にわたる内戦や紛争により、現在も多くの人々が被害を受けており、教育文化支援と緊急人道支援に並行して取り組んでいます。
これまで、多くの支援者やボランティアの方々のご支援、ご協力をいただきながら、アフガニスタンの人々に寄り添い、支援を続けてまいりました。今後も、アフガニスタンの治安情勢を見ながら、子どもたちの命と教育を守るための活動を引き続き展開してまいります。
■事務局長 兼 アフガニスタン事務所 所長 山本英里より
20年前、木製の図書箱に何とか集めた絵本を数冊入れて青空教室で再開した学校を回り、読み聞かせをしたのがアフガニスタンでの図書館活動の始まりでした。私たちも少しずつ復興を実感できた矢先に起こった2021年8月の政変から約2年。子ども図書館は紆余曲折ありながらも開館し続けています。
来館する子どもは、就学を禁止された女児を中心に増えています。さまざまな不安がある中、子どもたちにとって唯一の希望を見出せる場である図書館の存続に職員はもちろん、地域住民も奔走しています。今、教育の機会を失った女児たちにとっては、図書館が学びの場になります。図書館が持つ可能性を信じ、アフガニスタンが直面する危機を乗り越えていきます。どうかこれからもよろしくお願いいたします。
■イベントのお知らせ
2023年12月10日のシャンティ設立記念日に、アフガニスタンにおける20年間の取り組みや、アフガニスタンの現状をテーマとしたイベントを開催します。
詳細は随時シャンティ公式ウェブサイトにてお知らせいたします。
日時:2023年12月10日(日)14:00~17:00
場所:聖心女子大学4号館 ブリット記念ホール
参加費:無料
<アフガニスタンにおける活動>
緊急人道支援
2001年に起こった同時多発テロ後のアフガニスタン空爆後に、食料配布を中心とした緊急救援を実施しました。最近ではCOVID-19の予防啓発・女性および子どもの保護・緊急下における教育・井戸建設などの水衛生支援など、さまざまな形で緊急人道支援事業を行っています。
子どものための図書館普及にむけた基盤整備事業
アフガニスタンの小学校で図書館活動を普及するため、図書館運営ガイドラインの作成やモデル学校図書館の設置、教員研修、図書館員育成研修、移動図書館活動を行っています。また、学校に通えない子どもも利用できる学校外での児童サービスを提供するため、「子ども図書館」を運営しています。
子ども図書館では、自由読書や貸出といった図書活動のほか、お絵かきや伝統的な詩の朗誦などの文化活動も行っています。さらに、現地2言語で絵本・紙芝居を出版し、学校図書室や公共図書館に配布しています。子どものための図書館活動を通した教育の質の改善を目指しています。
◎図書館の建設・設置:159館(2022年まで)
◎子ども図書館利用者:60万人(2022年までの延べ人数)
◎絵本・紙芝居出版 :241タイトル(2022年まで)
学校建設事業(終了)
野外での勉強を強いられている子どもたちが安心して勉強できるように校舎の建設を行っています。図書館も併設され、絵本配布や教員研修も行いました。完成後教員・児童用の机・椅子などの備品を供与し、教員、児童、教育省職員、地域の人びとを招いて竣工式を開催しました。完成した校舎で、教員を対象に校舎の維持管理研修を行いました。
◎建設した校舎数:43校(2022年まで)
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