ゼネテックが野村総合研究所に物流倉庫DXコンサルティングを支援するエンジニアリングソリューションを提供開始
■ 物流ニーズの増加と労働人口の減少への対応を同時に求められる物流業界
物流企業および物流を委託する荷主企業はこれまで、高まり続ける配送ニーズに、現場の労働者各々が柔軟に対処することで、応えてきました。しかし、労務管理の厳格化要請(2024年問題)を目前に控え、以下のような業務変革を迫られています。
① 働き手や環境への負担の抑制(ドライバーの待機時間の削減や、トラック積載率の向上)
② 複数拠点を横断したデジタル差配・制御による、需要の変動やリソース不足への対応
③ 自動倉庫やロボットといった、新たな機器を活用した業務運用の構築
しかし、こうした物流改革は、データに基づいた設計や判断、システム化が重要な鍵を握っており、物流業界の担い手が培ってきた「現場改善力」等が通用しにくい領域です。また、これまで独立していた拠点同士の連携や高額な機器の導入には、多くの時間と費用を要する上に、計画に遅延やアクシデントが生じた場合、サプライチェーンが途絶える可能性もあり、簡単に実行へ移せません。
■ デジタルツインツール等の活用により、データに基づいて判断する世界へ
NRIは、ゼネテックが日本総代理店を務める3Dシミュレーションソフト「FlexSim」等を活用し、物流拠点をデジタル空間上に再現することで、起こっている・起こりうる課題を可視化します。どこで滞留が起きるか、どの工程・機器・作業員の稼働率が低いか等、これまでは現場でひずみが出るまで把握できなかった拠点内の事象を定量的に把握できるようになり、データに裏付けられた改善策の評価や意思決定を促進します。具体的には、以下のような活用シーンを想定しています。
① 新拠点・新レイアウトの検討段階でのリスク評価
・ 候補の建屋や新規レイアウトにて、求められる処理能力を満たせているかを評価する
・ どのレイアウト案が要求能力を満たしながら、より少ないリソースで目標を実現できる方式か比較する
・ 後続工程の能力を最大化するための貨物の仕分けラインへの投入間隔や人員配置箇所・人数、動線等の詳細なオペレーション案を評価する
② 既存拠点の処理能力やキャパシティ不足の予測
・ 繁忙期の前にシミュレートすることで、どのタイミング、どの工程、どの作業エリアでリソース不足による遅延や停滞が発生するかを事前に発見する
・ 既存拠点で新規顧客の貨物を受託する際など、受託の判断をする前にシミュレートすることで、追加することが可能か、どの工程、どのエリアでリソース不足が発生するかを事前に発見する
・ 要員数や配置を見直すことで、業務が滞りなく行えるか、配置が過剰でないかを事前に評価する
図1:Flexsim画面イメージ(左:3Dモデル空間、右:ダッシュボード)
物流業務の変革にあたっては、変革後に問題なく業務を継続できるか、想定した通りの能力を発揮できるかを事前にデータに基づいて判断できることが非常に重要となります。
ゼネテックは、NRIへの協力を通じて、物流現場のDX化の実現をより強力に支援していきます。
◆ゼネテックについて
社 名:株式会社ゼネテック
設 立:1985年7月1日
資本金:3億6,637万円(2023年3月末時点)
代表者:代表取締役社長 上野憲二
本社所在地:〒163-1325東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー25F
事業内容:ハードウェアとソフトウェアの融合によるシステムを提供するシステムソリューション事業、ものづくりの現場における3D CAD/CAMシステム「Mastercam」による効率化から、3Dシミュレーションソフト「FlexSim」や製品ライフサイクル管理ソフト「Windchill®」による全体最適化までを支援するエンジニアリングソリューション事業、災害時位置情報受信アプリ「ココダヨ」をはじめ、位置情報を活用して安心・安全を提供するGPS事業。
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