猛暑・乾燥で大根の収量3割減も、まるはちFarmが安定出荷を実現した理由
〜大根価格3年連続上昇、2025年冬春は前年比30%超〜
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「当社」)は、「大根」の出荷と価格の状況を調査しました。

■調査方法
農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」での販売データを集計したほか、生産者などへのヒアリング調査を実施。
大根の平均価格は上昇傾向、2025年冬〜春は前年同期比30%超の高水準に
当社「農家の直売所」における大根の年間平均出荷価格を見ると、
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2023年:159.8円
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2024年:166.5円
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2025年:182.4円
と上昇傾向で推移しています。
特に2025年の冬〜春(1〜3月)の価格は、1本あたり190〜201円と高水準で推移しました。2024年同期(145〜154円)と比較すると、1月で+33.7%、2月で+30.4%、3月でも+30.4%と、いずれも30%超の大幅な上昇を記録しています。
一方で出荷件数を見ると、2023年の年間合計約126.6万件から、2024年には約116.9万件とやや減少しましたが、2025年は約122.3万件と前年比+4.7%の回復となりました。
出荷のピーク期は12月(226,235件)・11月(202,413件)・1月(170,492件)に集中しており、大根の秋冬需要の高さが反映されています。

2025年は記録的な猛暑・乾燥が大根の生産に直撃
2025年の夏は記録的な少雨と猛暑が続き、大根産地でも深刻な影響が出ました。
千葉県で大根を生産する石毛浩貴氏(まるはちFarm)によれば、夏作は8月に種を蒔き・10月に収穫するスケジュールですが、種蒔き直後から雨が降らず、発芽のために何度も人の手による直接的な水やりが必要になったとのことでした。
また、気温が高すぎることによって、根の変色、空洞化、肌の凹凸なども起こりやすく、その結果として発育にばらつきが生じ、人件費も例年より増加。
収量も通常7〜8トンのところ、場所によっては5トン程度まで落ち込んだとのことでした。
冬春作においても寒暖差が大きく、乾燥による「横縞症(大根の内部に横縞が出る障害)」を防ぐため、トンネルを都度めくって手動で水やりを行う日々が続いたと言います。
まるはちFarmが高品質大根を安定出荷できた背景ー「超ジューシー大根」の3つのこだわり
こうした厳しい環境下でも、まるはちFarmでは高品質な大根を安定出荷できたと言います。その背景には、石毛氏の徹底したこだわりがありました。
こだわり① 土壌診断に基づく有機肥料中心の肥料設計
パートナー業者と土壌分析を毎作実施し、その結果に基づいた肥料設計を採用。有機肥料を中心に使うことで、健全な土づくりを実現しています。
こだわり② ステビア資材の活用で「甘み」と「日持ち」を両立
液肥としてステビア資材を散布することで、大根本来の甘みと旨みが向上し、日持ちも改善。消費者からは「甘みや旨みが強い」という声が届いており、都内の消費者からは「有機肥料を使っているにもかかわらず200円を切る価格で買える」と驚きの声もあるとのことです。
こだわり③ 予冷・乾燥工程による徹底した品質管理
収穫後は洗浄した後、冷蔵庫で予冷を実施し、しっかり乾燥させてから箱詰めを行います。この工程により輸送中の蒸れが発生しにくくなり、市場で問題になりがちなカビや変色を大幅に抑制しています。大型の冷蔵庫を所有する農家が少ない中、まるはちFarmならではの強みとなっています。
また、石毛氏は今後の気候変動への対策として、種メーカーと積極的に情報交換し、暑さ・寒さに強い新品種の試作を毎年継続しています。
「常に良いものを供給し続けたいという思いから、新しい情報や技術を積極的に取り込んでいます。近くの農家とそういった話をする機会がそこまで多くないので、メーカーや分析会社との情報交換をいかに多くできるか意識しています」(石毛氏)
調査にご協力いただいた生産者

現在、まるはちFarmは約200,000㎡ の農場面積で正社員4名・特定技能外国人15名を含む約20名体制で運営。持続可能な大規模農業経営のモデルを構築しつつあります。
調査方法
調査期間:2023年1月〜2025年12月
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、生産者へのヒアリングを基に導出
■ 会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルⅡ4階
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、農産物をブランディングしてスーパーなどで提供する「産直事業」を展開しています。
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社農業総合研究所 経営企画部 広報課
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田 99 番地 12 寺本ビルⅡ4 階
TEL :073-497-7077 Mail: pr@nousouken.jp
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