ASEANで需要が高まるヘルスケアサービスの現状と投資機会を議論する『ASEANサービス貿易フォーラム』を東京で開催
国際機関日本アセアンセンター(所在地:東京都港区、事務総長:藤田正孝)は、2019 年11 月 27 日に都内にて「ASEANサービス貿易フォーラム ~ASEANにおけるヘルスケアサービスの現状と投資機会~」を開催しました。本フォーラムには、日本の民間企業、政府関係者及び学術関係者のほか、ASEAN[1]加盟国のうち9カ国の保健省をはじめとする政府機関関係者及び駐日ASEAN諸国の大使館より、107名が参加しました。
質の高いヘルスケアサービスは、国民の健康的な生活及び経済活動の基盤であり、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた社会の礎として重要な役割を果たしています。ASEAN諸国では所得が向上し生活スタイルが多様化する中で、生活習慣病等新たな健康課題が拡大しています。また、シンガポールやタイなど一部の国では既に高齢化社会を迎えており、高齢者向け介護サービスや医療サービスの必要性が高まっています。
このような中、ASEAN諸国の政府は、SDGsの一部でもあるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)[2]を2030年までに達成することを政策目標として掲げています。また、日本政府は「日・ASEAN健康 イニシアチブ」などを通じ、ASEAN 諸国における健康増進、病気の予防、並びに医療水準の向上を目的とした人材育成に協力しています。さらに、人口高齢化に焦点を当てた「日・ASEAN ユニバーサル・ヘルス・カバレッジイニシアチブ」を採択し、持続可能なUHC及び健康なアクティブ・エイジングに寄与する日 ASEAN 共同研究や共同フォーラムを開催しています。
本フォーラムでは、ASEAN諸国におけるヘルスケアサービスの現状と課題に焦点を当て、日・ASEAN双方の関係者より、日本がASEAN諸国におけるヘルスケアサービスの拡充に向けて果たしうる役割等について議論されました。午前の部では、亜細亜大学アジア研究所 大泉啓一郎教授より、ASEAN諸国において拡大するヘルスケアサービスのニーズについて、日本アセアンセンター調査・政策分析クラスター コーワタナサクン ウッパラットより、ASEAN諸国におけるヘルスケアサービス貿易の状況について発表が行われました。また、パネルディスカッションでは、経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 西川和見課長より、日本のヘルスケア産業政策及び日本事業者の海外展開支援の取り組みについてお話があったほか、社会医療法人社団 三思会 野村直樹理事長より、ミャンマーにおけるクリニック事業について紹介がありました。また、午後の部では、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの政府関係者より、各国のヘルスケアサービスの現状及び日本に期待する投資内容に関する発表が行われました。
フォーラム後に行われた国別相談会では、ASEAN諸国政府関係者と日本企業の間で38組のビジネスミーティングが行われ、ASEAN各国のヘルスケアサービスの現状や進出に関する相談等、活発な議論が行われました。
フォーラムに参加したASEAN諸国の政府関係者からは、「日本企業と直接対話が出来る大変貴重な機会となった。日本の優れたヘルスケアサービス分野の投資を呼び込むため、今後も努力していきたい。」との声が聞かれました。
日本アセアンセンターでは、今後もASEAN諸国における経済社会課題に焦点を当て、日・ASEAN関係者による相互理解及び貿易・投資促進に向けた活動を行っていきます。
■「ASEANサービス貿易フォーラム ~ASEANにおけるヘルスケアサービスの現状と投資機会~」
https://www.asean.or.jp/ja/trade-info/eventreport-2019-03/
[1] ASEAN(東南アジア諸国連合)とは、1967 年に結成された地域協力機構。加盟 10 カ国(ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の総人口は 6億 5 千万人を超える。
[2] 「全ての人が、適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる状態」(厚生労働省)を指す。
<<国際機関日本アセアンセンター>>
正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター
ASEAN10 カ国政府と日本政府により 1981 年に設立。 貿易・投資・観光・人物交流の 4 分野を中心に、ASEAN 商品の輸出促進、日系企業 の進出支援、人材育成、日 ASEAN 間の観光促進等を通して、日本と ASEAN 諸国との 関係促進に貢献する国際機関です。
URL:https://www.asean.or.jp/ja/
<<本リリースについてのお問合せ>>
国際機関日本アセアンセンター
調査・政策分析クラスター
東京都港区新橋 6-17-19 新御成門ビル 1F
電話:03-5402-8004
Fax:03-5402-8005
E-mail: info_rpa@asean.or.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像