トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2023年12月)

地震後にリフォーム等の営業・勧誘電話が増加、便乗した特殊詐欺や悪質商法に注意

トビラシステムズ

特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、以下「トビラシステムズ」)は、2023年12月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2023年12月1日〜12月31日)
また、直近の当社調査で確認された傾向についてもお知らせいたします。

<調査サマリー>

  • 能登半島地震発生後、不用品買取やリフォームなどの悪質営業・勧誘の電話が増加

  • 特殊詐欺における国際電話番号の利用割合は58.4%、横ばい傾向で推移

  • 通信事業者をかたるSMSが26.3%に急増。宅配事業者をかたるSMSは65.3%。生成AIにより詐欺SMSの文面が多様化か

  • 「SoftBank」「三菱UFJ銀行」をかたる詐欺SMSが目立つ、手口は多様

  • 2月16日から確定申告シーズン、関連した特殊詐欺やフィッシング詐欺に注意を


1. 詐欺電話レポート

○地震に便乗した悪質商法に注意、不用品買取やリフォームの営業・勧誘電話が増加

2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」に関連して、便乗した特殊詐欺や悪質商法が懸念されています。国民生活センターによると、すでに今般の地震に関連した不審な電話に関する相談が寄せられているとのことです。

トビラシステムズの調査では、今般の地震の発生後、不用品買取やリフォームなど、住宅や住環境に関連する悪質営業・勧誘の電話が増加している傾向が見られました。


【調査データ】

1)地震発生後、住宅や住環境に関する悪質営業・勧誘の電話が増加
地震発生後、「リフォーム」「不要品買取」「電気料金」「火災保険」に関する悪質営業・勧誘の電話が増加しています。


2)被災地周辺ではリフォームの悪質営業・勧誘電話が増加
「リフォーム」に関する悪質営業・勧誘の電話は、被災地やその周辺地域で特に増加傾向が見られました。地震発生後、一部の事業者が被災地やその周辺地域において悪質営業・勧誘の電話を活発化させている可能性があります。


【災害発生後に注意したい特殊詐欺や悪質商法】

その他、災害に便乗した特殊詐欺や悪質商法にご注意ください。


(例)

・公的機関やボランティアを名乗る義援金詐欺

・災害に便乗した不審なSMS、メール、偽サイト

・強引な不用品買取「押し買い」トラブル

・住宅修理や家庭用蓄電池などの勧誘トラブル


事業者は消費者宅への訪問の承諾を得るため、まずは電話で接触するケースが多くあります。不要な電話に対して、はっきりと断る、安易に訪問を承諾しないなど、ご注意ください。

被災地周辺はもちろん、被災地から離れた地域にお住まいの方々も、被災地支援などに便乗した特殊詐欺や悪質商法にご注意ください。

特殊詐欺や悪質商法の被害の入口になりやすい電話やSMSの対策のため、迷惑電話・SMS対策サービスもあわせてご活用ください。


<参考資料>

・独立行政法人国民生活センター発表「ご用心 災害に便乗した悪質商法」

https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/disaster.html


・note 特殊詐欺情報局 by トビラシステムズ「災害に便乗した詐欺や悪質商法に注意!」

https://note.com/tobila/n/n5fa15428e2d1


○特殊詐欺における国際電話番号の利用割合58.4%、横ばい傾向で推移

国際電話番号を利用した特殊詐欺が多発しています。トビラシステムズの調査で、2023年12月に新たに確認された迷惑電話番号の種別割合は、国際電話番号の割合が58.4%で、前月からほぼ横ばい傾向で推移しています。

特殊詐欺ではこれまでIP電話番号の利用が目立っていましたが、2023年6月に政府がIP電話番号契約時の本人確認義務化の方針を発表した影響からか、IP電話番号に代わり国際電話番号の利用が急増しています。国内の特殊詐欺グループが国際電話番号を簡単に取得できるサービスを使い、特殊詐欺を行っている可能性もあります。


トビラシステムズの調査で、2023年12月に確認された国際電話発信で特に多かった国番号上位3位は、アメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、イギリス、スリランカでした。


【国際電話発信が多く確認された国番号ランキング(2023年12月 トビラシステムズ調べ)】

順位

国・地域名

国番号

1

北米地域(アメリカ合衆国・カナダ等) 

+1

2

イギリス 

+44

3

スリランカ

+94


2. 詐欺SMSレポート

○通信事業者をかたる手口が急増、宅配事業者をかたる文面は生成AIで多様化か
トビラシステムズの調査で、2023年12月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、通信事業者をかたる手口が急増し26.3%となりました。宅配事業者をかたる手口も引き続き多く、65.3%を占めました。宅配事業者をかたるSMSの文面は種類が多く変化も著しいことから、生成AIなどを使用し多様な文面を作成している可能性も考えられます。


○「SoftBank」「三菱UFJ銀行」をかたる詐欺SMSが目立つ、手口は多様

実在する企業やブランドの名前をかたる詐欺SMSについて、2023年12月1日〜12月21日は「SoftBank」、12月22日以降は「三菱UFJ銀行」をかたる文面が目立ちました。

「SoftBank」をかたる詐欺SMSについては、受信する端末によって異なる挙動が確認されました。iOSの場合は架空料金請求サイトへの誘導、Androidの場合はマルウェア(不正アプリ)インストールへの誘導が目立ちました。

「三菱UFJ銀行」をかたる詐欺SMSについては、iOS・Android共に、フィッシングサイトに誘導するものが多く見られました。
その他、「日本郵便」をかたる文面が局所的に多発、「東京電力」をかたる文面が12月中旬から下旬にかけて多発しました。

<参考資料>

・ソフトバンク発表 注意喚起

https://www.softbank.jp/mobile/info/personal/news/support/20221129a/


・三菱UFJ銀行発表 注意喚起

https://www.bk.mufg.jp/emeg/10_1307.html


・日本郵便発表 注意喚起

https://www.post.japanpost.jp/notification/notice/fraud-mail.html


・東京電力エナジーパートナー発表 注意喚起

https://www.tepco.co.jp/ep/support/sms/phishing/index-j.html


3. <トピック>確定申告シーズン、関連したフィッシング詐欺に注意

2月16日から3月15日は、確定申告シーズンです。確定申告や税金に関連した特殊詐欺やフィッシング詐欺にご注意ください。

トビラシステムズの調査では、過去に国税庁や税務署をかたる詐欺SMSや偽サイトの発生が確認されています。
身に覚えのないSMSやメールが届いた場合は文面に添付されたURLにアクセスしない等、対策を徹底してください。

<フィッシング詐欺の対策>

  • 身に覚えのないメールやSMSが届いた場合、文面に添付されたURLに触らない

  • 日頃利用するサービスは、公式アプリやブックマークしたサイトから情報を確認

  • 迷惑SMS対策サービスを活用し、フィッシング詐欺などの不審なSMSを自動で遮断


4. トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間1,500万人以上にご利用いただいています。


公式サイト:

https://tobila.com/

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会社概要

トビラシステムズ株式会社

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業種
情報通信
本社所在地
愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
電話番号
050-3612-2677
代表者名
明田 篤
上場
東証スタンダード
資本金
3億3235万円
設立
2006年12月