当社社員の論文が、計算知能や知能情報処理に特化した国際的な英文査読付き学術誌『JACIII』に採択~地域情報共有システムにおける「世代情報」を用いたクリック数予測モデルの提案~
株式会社D2C(本社:東京都港区、代表取締役社長:高田 了、以下D2C)社員の井上大地が筆頭著者となる論文(以下、本論文)が、国際的な英文査読付き学術誌「Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics(以下、JACIII)」に採択されたことをお知らせいたします。
本論文は、地域情報共有プラットフォーム「ためまっぷ」において、情報発信者がイベント投稿時に付与する「世代」タグがクリック数予測に与える影響を検証した研究です。具体的には、深層学習モデル(畳み込みニューラルネットワーク:CNN)を用い世代情報を考慮したモデルが、従来のイベントタイトル情報などを用いたモデルと比較して、予測精度の向上と学習時間の短縮に貢献することを明らかにしました。
JACIIIで採択された論文の詳細は、下記の通りです。
【タイトル】
Predicting the Number of Clicks in a Local Information Sharing System Focusing on Generational Information
(和訳)世代情報に着目した地域情報共有システムにおけるクリック数予測
URL: https://doi.org/10.20965/jaciii.2025.p0574
【著者名】
井上 大地 (株式会社D2C インハウス・データ事業本部 データソリューション部)
【概要】
本論文は、地域活性化を目的とした情報共有プラットフォーム「ためまっぷ」において、イベント情報の閲覧数(クリック数)を向上させるための課題に取り組んだものです。「ためまっぷ」では閲覧者のデモグラフィック情報が取得できないため、従来広告で有効な手法の適用が困難でした。そこで本研究では、イベントに付与される「世代タグ」に着目し、これを深層学習モデル(CNN)に組み込むことでクリック数を予測する手法を提案しました。実験では、本手法が従来モデルを上回る予測精度を達成し、かつ学習時間を大幅に削減できることを確認しました。この予測技術は、イベント主催者がより効果的なチラシを作成する際の指針となり、ひいては地域コミュニティの活性化に貢献することが期待されます。

【JACIIIとは】
Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics (JACIII)は、富士技術出版株式会社が発行する1997年創刊の計算知能や知能情報処理に関する英文査読付きの学術誌です。対象分野は、ファジイ論理、ファジイ制御、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズム・進化的計算、ハイブリッドシステム、適応・学習システム、 分散知能システムなど多岐に渡り、計算知能に基づくインテリジェントシステムに焦点を当て、科学、産業、医療、芸術など様々な分野における次世代インテリジェントシステムの構築を促進することをめざし、工学的技術研究における最先端の動向を世界に発信しています。
公式サイト: https://www.fujipress.jp/jaciii/
■ 株式会社D2Cについて
2000年6月1日、株式会社NTTドコモ、株式会社電通、株式会社NTTアドの3社合弁で設立。D2Cでは主に、ドコモが保有するデータを起点とした広告マーケティングソリューションの企画開発事業を展開。また、戦略立案からメディアプランニング、データ活用、クリエイティブ、CX、インバウンド施策など、デジタル領域を中心に幅広いマーケティング支援を展開するD2Cグループを擁し、グループ全体で「データマーケティングカンパニー」を標榜し事業を推進しています。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- 広告・宣伝・PRマーケティング・リサーチ
- ダウンロード