AI Overviewに関する利用実態調査を実施しました。
オルグロー株式会社は、AIで生成される検索コンテンツの利用実態を調査するためにアンケート調査を実施しました。何らかのかたちでAIによる要約に触れた可能性のある人が半数以上いることが分かりました。

検索対策サービスを軸にWebマーケティングサービスを提供するオルグロー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:南永一)は、新たな検索体験を提供するAI Overviewのユーザー動向を深く理解するため、国内在住の男女を対象にアンケートを実施しました。
本調査により、AI Overviewが日本のインターネットユーザーに浸透しつつある実態が明らかになった一方で、年代による利用傾向の違いや、AI生成情報に対するユーザーの具体的な懸念点が浮き彫りとなりました。
調査概要
● 調査名: AI Overviewに関する利用実態調査
● 調査目的: Google検索結果に表示されるAI生成の要約機能(AI Overview)および関連するAI技術に対するユーザーの認知度、利用状況、評価、懸念点を明らかにすること
● 調査期間: 2025年5月15日
● 調査対象: 日本国内に住む15歳~99歳の男女
● 有効回答数: 1000名(男性500名、女性500名)
● 調査方法: インターネット調査
● 調査委託先: アイブリッジ株式会社
アンケート詳細
Q1: Googleの検索結果ページに、AI(人工知能)が文章を生成して情報の要約や質問への回答を表示する機能(AI Overview)があることをご存知ですか。(SA)


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AI Overviewの存在を知っており、実際に見た/利用した経験があるのは全体の24.5%。年代別では10代が最も高く43.0%、年代が上がるにつれて低下する傾向が見られました。
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「機能の存在は知っているが見た/利用したことはない」が21.8%、「存在は知らなかったがAIらしき要約を見たことがある」が10.8%で、何らかの形でAIによる要約に触れた可能性のある人は半数を超えています。
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一方で、「存在も知らず、見たこともない」という層も42.9%存在し、特に50代以上でその割合が高くなっています。
「はい、機能の存在を知っており、実際に見たことがある/利用したことがある。」(以下「認知・利用層」)と回答したのは24.5%(245人)。
「はい、機能の存在は知っているが、実際に見たことはない/利用したことはない。」(以下「認知・未利用層」)は21.8%(218人)。
「いいえ、機能の存在は知らなかったが、検索結果などでAIによるものらしき要約や回答を見たことはある(それがAIだとは認識していなかった)。」(以下「AIとは認識せず閲覧層」)は10.8%(108人)。
これら3つの層を合わせると、何らかの形でAI Overviewに接触または認知しているのは57.1%となります。一方で、「いいえ、機能の存在も知らなかったし、検索結果などでAIによるものらしき要約や回答を見たこともない。」という層も42.9%(429人)存在しました。
性年代別

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認知・利用経験
10代が最も高く43.0%が「見たことがある/利用したことがある」と回答。20代(32.0%)、30代(30.5%)と続き、年代が上がるにつれて低下し、60代以上では11.0%となりました。
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非認知
「機能の存在も知らなかったし、見たこともない」割合は、年代が上がるほど高くなり、60代以上では57.0%となりました。
Q2: AIによる要約や回答が検索結果に表示された場合、あなたはどのくらいの頻度でそれを読みますか。(SA) (対象: Q1で1または3と回答した人 N=353)
※ Q1の認知・利用層(245人)、AIとは認識せず閲覧層(108人)の合計353人が対象。


AI Overviewの閲覧頻度
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AI Overviewが表示された場合、「ほぼいつも読む」が26.63%、「内容によって時々読む」が50.71%と、表示されれば読む層が77%以上を占めます。
Q3: 検索結果にAIによる要約や回答(AI Overviewなど)が表示された際、その中であなたが利用(クリック、確認、操作など)したことのある項目について、当てはまるものをすべてお選びください。(MA) (対象: Q1で1または3と回答した人 N=353)


AI Overviewの利用項目
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AI Overviewが表示された際、最も利用された項目は「AIが生成した要約の本文を読む」(59.77%)。次いで「引用元/参照元のウェブサイトへのリンクをクリック」(28.33%)、「『他の質問』や『関連する質問』として表示された、フォローアップの質問をクリックしたことがある」(22.10%)と続きました。
Q4: あなたは、検索結果に表示されたAIによる要約や回答(AI Overviewなど)をきっかけとして、以下のような行動をとったことがありますか?当てはまるものをすべてお選びください。(MA) (対象: Q1で1または3と回答した人 N=353)


AI Overviewの行動喚起
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AI Overviewをきっかけとした行動では、「AIが生成した要約の本文を読む」(53.54%)が最多となりQ3の結果と整合しています。次いで「表示された情報源(ウェブサイト)を訪れ、さらに詳しい情報を読む」(27.76%)。
Q5: AIによる検索結果の要約や回答は、あなたが情報を探す上で役立つと思いますか(役立ちそうだと思いますか)。(SA) (対象: Q1で1または2または3と回答した人 N=571)
※ Q1の認知・利用層(245人)、認知・未利用層(218人)、AIとは認識せず閲覧層(108人)の合計571人が対象。


AI Overviewの有用性
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AI Overviewが「非常に役立つと思う」(14.36%)、「ある程度役立つと思う」(52.54%)を合わせると66.9%が有用性を感じています。
Q6: AIが生成した検索結果の情報の信頼性について、あなたはどのように感じますか(感じそうですか)。(SA) (対象: Q1で1または2または3と回答した人 N=571)


AI Overviewの信頼性
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信頼性については、「非常に信頼できる」(5.43%)、「ある程度信頼できる」(44.13%)を合わせて約半数が信頼できると回答しました。
Q7: AI検索やAIによる検索結果の要約について、何か懸念する点や不安に思うことはありますか。(MA) (対象: Q1で1または2または3と回答した人 N=571)


AI検索に関する懸念点
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最も多い懸念点は「情報が本当に正確なのかどうか」(47.64%)。次いで「情報源がどこなのか不明確な場合があること」(36.43%)、「AIの判断によって内容が偏っている可能性があること」(34.33%)。
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AI Overviewの信頼性評価が低い層ほど、「情報が本当に正確なのか」「情報源が不明確」といった懸念を抱く割合が高くなっています。
Q8: あなたは、ChatGPT、Gemini、Claudeのような、質問応答や文章生成ができるAIツールを、検索エンジンの代わりに情報収集や疑問解決の目的で利用することはありますか。(SA) (対象: 全員 N=1000)


生成AIツールの利用状況
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ChatGPTなどの生成AIツールを「頻繁に利用している」のは5.7%、「時々利用している」のは16.0%。10代、20代で利用経験(試したことがある以上)の割合が高くなっています。
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生成AIツールを「頻繁に利用している」層は、AI Overviewの有用性を「非常に役立つ」と評価する割合が60.8%と極めて高く、信頼性についても「非常に信頼できる」が37.3%、「ある程度信頼できる」が47.1%と高い評価をしています。
クロス集計
AI Overviewの情報の信頼性 (Q6) と AI検索に関する懸念点 (Q7) (対象: Q1で1,2,3と回答した人 N=571)

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AI Overviewの情報を「非常に信頼できると感じる」層(N=31)でも、「情報が本当に正確なのかどうか」(54.8%)、「情報源がどこなのか不明確な場合があること」(35.5%)、「AIの判断によって内容が偏っている可能性があること」(38.7%)といった懸念を抱いています。
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「あまり信頼できないと感じる」層(N=67)では、「情報が本当に正確なのかどうか」(41.8%)の懸念は他層と比較してやや低いものの、「要約だけを見てしまい、元の詳しい情報源を見なくなること」(41.8%)という懸念が顕著に高い結果となりました。
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「全く信頼できないと感じる」層(N=12)では、「情報が本当に正確なのか」(50.0%)、「AIの判断によって内容が偏っている」(41.7%)といった懸念を抱く割合が高くなりました。
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「まだよくわからない」層(N=30)は、「特に懸念や不安はない」が46.7%と非常に高く、他の懸念項目はいずれも低い。これは、まだ評価軸が定まっていないためと考えられます。
全体的に「情報の正確性」「情報源の不明確さ」「内容の偏り」が主要な懸念点。信頼度が高い層でもこれらの懸念は存在しており、AI生成情報に対する根本的な課題意識がうかがえます。「あまり信頼できない」層は、要約による情報取得の浅薄化を特に懸念している点が特徴的です。
ChatGPTなど生成AIツールの利用状況 (Q8) と AI Overviewの信頼性評価 (Q6) (Q6対象: Q1で1,2,3と回答した人 N=571)

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生成AIツールを「頻繁に利用している」層(Q6対象者内のN=51)は、AI Overviewの信頼性について「非常に信頼できると感じる」が37.3%、「ある程度信頼できると感じる」が47.1%と、合わせて84.4%が信頼性を高く評価しています。
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「時々利用している」層(Q6対象者内のN=140)でも、「非常に信頼できる」(4.3%)、「ある程度信頼できる」(61.4%)と、計65.7%が信頼性を評価しました。
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「試したことはあるが、現在はほとんど利用していない」層(Q6対象者内のN=144)では、信頼性の肯定評価は計43.1%(非常に信頼できる2.1%、ある程度信頼できる41.0%)まで低下し、「あまり信頼できない」(19.4%)、「全く信頼できない」(2.8%)といった否定的な評価が増える結果となりました。
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「利用したことはないが、興味はある」層(Q6対象者内のN=137)では、信頼性の肯定評価は計45.3%(非常に信頼できる2.2%、ある程度信頼できる43.1%)。
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「利用したことはなく、あまり興味もない」層(Q6対象者内のN=99)では、信頼性の肯定評価は計24.2%(ある程度信頼できる24.2%)と最も低く、「どちらともいえない」(36.4%)、「まだよくわからない」(22.2%)の割合が高くなっています。
生成AIツールの利用頻度が高いほど、AI Overviewの信頼性も高く評価する傾向があります。頻繁利用層はAIの能力と限界を理解した上で信頼を置いている可能性があり、一方で、生成AIに関心がない層は、AI Overviewの信頼性に対しても懐疑的、または判断を保留しています。
結論と考察
今回の調査では、Google検索のAI Overview機能は、特に若年層を中心に認知・利用が進んでいるものの、まだ全世代に浸透しているとは言えない状況が明らかになりました。AI Overviewを「実際に見た/利用したことがある」または「AIとは認識せずAIらしき要約を見たことがある」層(全体の35.3%)に限定すると、その多くが表示されれば内容を読む傾向にあり、AIが生成した本文の閲覧や、さらに詳しい情報源へのアクセスといった行動につながっています。
AI Overviewの存在を何らかの形で認知している層(全体の57.1%)においては、過半数がその有用性を評価しています。特に、実際にAI Overviewを体験した層ほど、有用性を高く評価する傾向が見られました。
一方で、AI生成情報に対する「情報の正確性」「情報源の不明確さ」「内容の偏り」といった懸念は根強く、信頼性評価は有用性評価ほど高くありません。この点は、AI Overviewの普及と定着に向けた大きな課題になりそうです。
生成AIツールを積極的に利用しているユーザー層ほど、AI Overviewに対しても有用性・信頼性共に高い評価を与えている点は興味深い点です。これは、AI技術全般への理解や受容度が、個別のAI機能への評価にも影響を与えている可能性を示唆しています。
調査全文:AI Overviewに関する利用実態レポート
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■調査概要
● 調査名: AI Overviewに関する利用実態調査
● 調査目的: Google検索結果に表示されるAI生成の要約機能(AI Overview)および関連するAI技術に対するユーザーの認知度、利用状況、評価、懸念点を明らかにすること
● 調査期間: 2025年5月15日
● 調査対象: 日本国内に住む15歳~99歳の男女
● 有効回答数: 1000名(男性500名、女性500名)
● 調査方法: インターネット調査
● 調査委託先: アイブリッジ株式会社
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