《 経営領域におけるデータ活用や賃上げの実態・課題に関する調査 》経営領域でのデータ活用、賃上げに関する判断を進める鍵は、経営データの一元管理による「経営の可視化」
経験・勘頼みの意思決定を解消し、自信を持った経営判断/生産性・収益性の向上へ
※本プレスリリースにおける「データ活用」は、「データによる現状分析・将来予測に基づく意思決定」を意味します。
<調査結果サマリー> ・経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業は、全体の36.2%にとどまる ・経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業では、8割以上が効果・成果を実感 ・具体的な効果・成果の第1位は「根拠に基づく、自信を持った意思決定(84.0%)」 ・逆に、経営領域におけるデータ活用が遅れている企業では、見たい指標を可視化することができず、「経験・勘頼みの意思決定」を行なっていることが判明 ・上記の要因としては、「データ活用スキルを持った人材の不足(81.5%)」や「データが一元管理されておらず、使える状態になっていない(76.9%)」等が上位に挙がった ・また、今春の「賃上げ」については、未だ64.2%の企業が検討段階 ・「賃上げの実施可否/適正な賃上げ率」を判断しやすくするための鍵は「情報の可視化」であることが分かり、ここでも経営データを活用する重要性が確認された ・以上から、経営領域におけるデータ活用を進めるには、経営データの一元管理により、「データの分断・分散」を解消し、経営判断のために見たい指標を可視化することが必要 |
【調査背景と目的】
ログラスは、「良い景気を作ろう。」をミッションとして掲げ、新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスを提供しています。あらゆる企業が、企業価値向上のために、自ら保有するデータを“未来を見通す経営”に活用していく世界の実現を目指しています。
近年、変化の激しいVUCA(ブーカ=変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代に突入しており、企業が持続的成長を実現するには、データに基づいた迅速な意思決定が必要不可欠だと言われています。また、労働力人口の減少が加速する日本においては、DX(データとテクノロジーを活用したビジネス変革)による生産性向上が求められています。
一方で、日本企業の経営領域におけるDXの進捗は、先進国である米国と比較し、遅れを取っています。2023年3月、独立行政法人 情報処理推進機構が公表した調査(※1)によると「経営の意思決定、財務分析」のDXに取組んでいる企業の割合は、米国が28.0%であるのに対し、日本は10.4%にとどまっており、データやテクノロジーを企業経営に活用できていない現状が伺えます。
また、今年に入って連日報道され、注目の高まる「賃上げ」についても、「賃上げの実施可否/適正な賃上げ率」を判断する際の根拠情報として、データ活用が重要になると当社は考えています。
今回、こういった背景から、日本企業が経営領域におけるデータ活用を進めるための糸口や、賃上げに関する判断とデータ活用の関係性を明らかにするために、「経営領域におけるデータ活用や賃上げの実態・課題に関する調査」を実施しました。
※1:事業領域ごとのDXの取組状況「DX白書2023(独立行政法人 情報処理推進機構)P104」
URL:https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf
【調査概要】
調査期間:2024年2月16日(金)~2月19日(月)
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:売上10億円以上の企業の「経営層 450名/経営企画担当 450名 計900名」
調査割付:「①売上10億円以上~100億円未満/②100億円以上~1,000億円未満/③1,000億円以上」のそれぞれについて、「経営層/経営企画担当」を各150名ずつ回収
調査企画:株式会社ログラス
補 足:本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合があります。
【調査結果詳細】
(1)経営領域におけるデータ活用の実態
・経営領域におけるデータ活用の重要性について、約8割の企業が「重要である」と回答
経営領域におけるデータ活用の重要性について、認識を質問したところ、全体の約8割(78.6%)の企業が「重要である」と回答。
・経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業は、36.2%にとどまる
一方で、経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業は、全体の36.2%にとどまる。また、「かなり実現できている」企業は、わずか7.4%という結果に。
・経営領域におけるデータ活用が進まないことで、
「意思決定のために見たい指標が、可視化できない」等の問題が起きている
次に、経営領域におけるデータ活用が進まないことで、どんな問題が起きているかを質問したところ、第1位は「意思決定のために見たい指標が、可視化できない(74.3%)」、第2位は「根拠情報が不足し、経験・勘頼みの意思決定になってしまう(自信をもった意思決定ができない)(72.9%)」、第3位は「予実分析が浅く、予実ギャップの要因を特定できない(72.0%)」という結果に。
・経営領域におけるデータ活用が進まない要因では、「データ活用スキルを持った人材の不足」や
「データが一元管理されておらず、使える状態になっていない」等が上位に
続いて、経営領域におけるデータ活用が進まない要因を質問したところ、第1位は「データ活用スキルを持った人材が不足している(81.5%)」、第2位は「部門ごとにデータが分断・分散し、全社で共有する意識が低い(77.3%)」、第3位は「データが一元管理されておらず、使える状態になっていない(76.9%)」という結果に。
・一方、経営データを「一元管理できている」企業では、
経営領域におけるデータ活用を「実現できている」割合が相対的に高い
次に、経営データの管理方法の違いによって、経営領域におけるデータ活用の実現度に差があるのかを分析した。すると、経営データ(財務データ※2、非財務データ※3)を「共通のデータベースで、一元管理できている」企業では、経営領域におけるデータ活用を「実現できている」割合が62.5%であるのに対し、「共通のデータベースがなく、一元管理できていない」企業においては、同スコアが27.4%という結果となり、2倍以上のスコア差が存在。経営データを共通のデータベースで一元管理できているかどうかが、経営領域におけるデータ活用の実現度を左右する重要ファクターであることが確認された。
※2:財務データ=全社/事業部ごとの「売上、粗利、営業利益」の予算・見込・実績など
※3:非財務データ=人的データ(人員数、人件費)、顧客データ(顧客数、顧客満足度)、ブランドデータ(ブランド認知率、ブランド好感度)など
・経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業では、8割以上が効果・成果を実感。
「根拠情報に基づく、自信を持った意思決定」や「生産性・収益性の向上」に繋がっている
一方、「経営領域におけるデータ活用を実現できている」と回答した企業に対し、どの程度 効果・成果を得られているかを質問したところ、8割以上(82.0%)が「効果・成果を得られている」と回答。具体的な効果・成果の内容としては、第1位が「根拠情報に基づく、自信を持った意思決定(経験・勘頼みの意思決定からの脱却)(84.0%)」、第2位は「生産性・収益性の向上(83.4%)」、第3位は「月次や四半期毎など、短いサイクルでの業績予測の更新(82.7%)」という結果に。
また、具体的な効果・成果に関する「自由記述式の回答」では、以下のようなコメントが挙がった。
・「勘に頼るのではなく、客観的に冷静に判断することができるようになった」
・「直近の実績および予想を、部門ごとに週単位でアップデートしており、速やかな経営判断ができている」
・「営業部門では、データの活用で大きく売上高が伸びた。業務の効率化ができて、利益率も約40%アップした」
・「新規事業の可否・リスク判断と、それに基づく設備投資や要員配置計画の策定が、タイムリーにできるようになった」
(2)「賃上げ」を進めるにあたっての課題・ニーズの実態
・「賃上げ」を経営テーマとして重要視する企業は、約9割に達する
賃上げが、経営テーマとしてどの程度重要であるかを質問したところ、全体の約9割(86.0%)が「重要である」と回答。
・賃上げを進めるにあたって、約8割もの企業が「課題」を感じている
次に、賃上げを進めるにあたっての「課題の有無」を聞いたところ、全体の約8割(76.4%)の企業が「課題がある」と回答。
・64.2%の企業が「賃上げ実施の有無/賃上げ率」について、未だ検討中の段階
続いて、今春の「賃上げ実施」について、検討段階を質問したところ、全体の64.2%の企業が「賃上げ実施の有無/賃上げ率」について「検討中」と回答。
・「賃上げの実施可否/適正な賃上げ率」を判断しやすくする鍵は、「情報の可視化」
次に、「賃上げ実施の有無/賃上げ率を検討中」と回答した企業に対し、どんな情報を可視化できると「賃上げの実施可否/適正な賃上げ率」の判断がしやすくなるかを質問したところ、第1位は「人材採用で競争力を保つための、適切な賃金水準・賃上げ率(77.7%)」、第2位は「賃上げによって、従業員のパフォーマンスがどう向上するか(75.5%)」、第3位は「賃上げによって、従業員のモチベーションがどう向上するか(75.2%)」という結果に。他の項目に関しても7割以上のスコアを示していることから、多面的な「情報の可視化」により、賃上げに関する判断がしやすくなると考えられる。また、このような「情報の可視化」を行なうには、経営データの活用が不可欠である。
・「賃上げの判断に役立つ情報の可視化ツール」に対する、高いニーズが確認された
続いて、今後「賃上げの実施可否/適正な賃上げ率」を判断する際に利用したいツールについて質問したところ、第1位は「人材採用で競争力を保つための、適切な賃金水準・賃上げ率を可視化できるツール(76.4%)」、第2位は「従業員ごとの評価(スキル、成果、勤務態度など)を可視化できるツール(76.0%)」、第3位は「賃上げによって、従業員のモチベーションがどう向上するかシミュレーションできるツール(75.7%)」という結果に。他の項目に関しても7割以上の高いスコアを示しており、「賃上げの判断に役立つ情報を可視化するツール」に対して、高いニーズがあることが確認された。
(3)経営データを活用するためのツールの利用実態
・経営管理の専門ツールの導入率は、未だ23.0%にとどまる
経営データを活用するためのツールである「経営管理の専門ツール(経営データを一元管理し、予算策定、業績予測、予実管理、分析・レポートまでを一気通貫で実施できるツール)」の導入状況を質問したところ、「すでに導入している」企業は全体の23.0%にとどまるという結果に。
・経営管理の専門ツールの導入企業では、約7割が経営領域におけるデータ活用の効果・成果を実感
経営管理の専門ツールを「すでに導入している」企業では、約7割(69.5%)が経営領域におけるデータ活用の効果・成果を実感。一方で、「まだ導入してない」企業では、同スコアが約4割(38.2%)にとどまっている。
・経営管理の専門ツールを「まだ導入していない」企業においても、約8割が「導入したい」と回答
経営管理の専門ツールを「まだ導入していない」企業に、今後の導入意向を質問したところ、約8割(76.4%)が「導入したい」と回答。高いニーズがあることが確認された。
調査結果は、以上となります。
【プロダクト/当社について】
次世代型経営管理クラウド「Loglass 経営管理」について
当社が提供する「Loglass 経営管理」は、企業の中に複数存在する経営データの収集・一元管理・分析を一気通貫で実現する次世代型経営管理クラウドです。社内に散らばる予算、見込み、実績、KPIのデータを統合し、全ての経営管理プロセスを効率化。経営判断の精度やスピードを高めます。
株式会社ログラスについて
「良い景気を作ろう。」をミッションとして掲げ、新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスを提供しています。主なサービスとして、「Loglass 経営管理」「Loglass IT投資管理」「Loglass 販売計画」「Loglass 人員計画」「Loglass サクセスパートナー」を提供しています。
代表者:代表取締役CEO 布川 友也
設立:2019年5月
所在地:東京都港区芝5-33-1 森永プラザビル21階
事業内容:新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスの企画・開発・販売
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