荏原製作所の電動ターボポンプを搭載したロケットエンジンの着火試験に成功

将来宇宙輸送システム株式会社(ISC)

将来宇宙輸送システム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:畑田康二郎、以下ISC)は、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンに掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業です。

このたび、1月19日(日)~30日(金)にかけて、株式会社荏原製作所(本社:東京都大田区、代表執行役社長 CEO & COO:細田修吾氏、以下荏原製作所)が開発を進めるロケットエンジン用電動ターボポンプを搭載した液体燃料ロケットエンジンの着火試験に成功いたしました。

本試験は、電動ターボポンプを組み込んだエンジンシステムで、着火までの主要機能が成立することを確認したものであり、ISCが進める自社エンジン開発の実現性を一段階前進させる重要なマイルストーンです。

着火試験の内容について

■試験概要

名称:液体ロケットエンジン ポンプ組込み着火試験

場所:滋賀県高島市饗庭野地区

日時:2026年1月19日〜1月30日

目的:ポンプを組み込んだエンジンシステムを自社製燃焼試験設備に接続して試験を行い、着火が可能であること、及び計測・制御機能を含むシステム全体の成立性を確認すること

■成果:

1.着火に向けた一連のシーケンスの妥当性及び着火が可能であることを確認

2.システム全体の成立性を確認

3.今後予定しているエンジン出力を上昇させる試験の実施に向けた各種データを収集

荏原製作所との戦略的連携と電動ターボポンプの優位性

従来のロケットエンジンのターボポンプは、ポンプ駆動用燃焼器で発生させた高温高圧のガスを使用してタービンを回転させ、その力でポンプを駆動します。そのため、主燃焼室・ポンプ駆動用燃焼室の双方に流量を制御しつつ燃料を供給する複雑な燃料供給システムや、高温のガスで駆動しつつ極低温の燃料を主燃焼室に送り込むポンプの熱対策・密封保持、複雑な燃焼システム全体の制御等の技術が必要となり、開発難度・期間・コストが増大する要因となっています。

ISCと荏原製作所は、この課題解決に向け、2024年9月に包括連携協定を締結し、荏原製作所が開発する電動ターボポンプの研究・開発を共同で推進してまいりました。

関連リリース:

荏原製作所と包括連携協定を締結。同社が開発する電動ポンプを活用したロケットエンジンの開発を目指す(2024年9月)

https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20240927

荏原製作所の電動ターボポンプでは、バッテリーの電力でモーターを回転させポンプを駆動します。これにより燃料供給流路は主燃焼室への一系統に集約され、加えてポンプの動力源も燃焼器から電動モーターに置き換わるため、燃焼サイクルが簡素化され、制御も容易となります。更に動力部と通液部の温度差も低減されるため、熱対策や密封保持の設計難度が緩和されることになり、結果として開発難度・開発期間・コストの低減が実現できます。

このポンプシステムに加え、アジャイル型の開発手法の導入、独自の研究・開発プラットフォーム「P4SD」の活用などにより、2024年10月の開発開始から約15か月の短期間で、設計・製造・各コンポーネントの単体試験を経て、今回のマイルストーンを達成いたしました。

関連リリース:

研究・開発プラットフォーム「P4SD」における液体ロケットエンジン開発のシミュレーション改良に向け、着火・燃焼試験を実施(2025年9月)

https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20250908

実液試験からエンジン着火試験へ。電動ターボポンプシステムの高度化

荏原製作所は、本開発品の信頼性を高めるため、2025年9月には液体燃料及び液体酸素を用いた性能試験を完了しており、本ポンプシステムの機能性と耐久性を確認しています。この成果を受け、両社は次なる段階として、燃料・酸化剤を用いた液体ロケットエンジンとの連動着火試験を実施しました

関連リリース:(荏原製作所 配信)

実液を使用したロケットエンジン用電動ターボポンプの運転試験完了(2025年9月)

https://www.ebara.com/jp-ja/newsroom/2025/20250918-01/

今後について

本試験の成功により、両社は液体ロケットエンジンシステムの着火が可能であることを確認し、エンジン出力を上げる準備が整いました。

今後は、燃焼を伴わない条件でポンプを昇速・推進剤流量を増大させる試験を実施し、過渡特性や定格流量に達するまでの時間が想定値内かを評価します。

結果をもとに適切な制御パラメータを定めた後、エンジンに着火させて出力を段階的に上げる試験へ進みます。

将来宇宙輸送システム株式会社 代表取締役社長 畑田康二郎 コメント

ロケットエンジン開発の中でも最も開発難易度が高いターボポンプについて、荏原製作所様の協力により短期間で大きな成果を得ることができました。安定燃焼に至るまでには様々な苦労があり、試験期間中に滋賀県高島市が豪雪に見舞われるなどの困難もありましたが、ISCチームの粘り強い努力と荏原製作所様との緊密な連携によって、無事に期待する成果を得ることができてホッとしています。当社は他者との共創により課題解決を行うオープンイノベーションを志向していますが、今後も引き続き両者で連携して技術成熟度を高めてまいります。

■将来宇宙輸送システム株式会社 会社概要

法人名    将来宇宙輸送システム株式会社

英語名    Innovative Space Carrier Inc.

代表者    代表取締役 畑田康二郎

本社住所   東京都中央区日本橋1-4-1

設立日    2022年5月2日

事業内容   革新的な宇宙輸送システムの事業化に向けた企画検討

URL     https://innovative-space-carrier.co.jp/

■株式会社荏原製作所 会社概要

法人名    株式会社荏原製作所

英語名    EBARA CORPORATION

代表者    取締役 代表執行役社長 CEO & COO 細田修吾

本社住所   東京都大田区羽田旭町11-1

事業内容   主要品目 ポンプ、冷熱機械、送風機、コンプレッサ・タービン、

                     都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント、真空ポンプ、CMP装置、

                     排ガス処理装置、めっき装置

URL     https://www.ebara.co.jp/

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https://innovative-space-carrier.co.jp/contact/

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会社概要

URL
https://www.innovative-space-carrier.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋1丁目4−1 日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号
-
代表者名
畑田 康二郎
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2022年05月