岐阜県産「麗夏(れいか)」6〜7月累計の出荷量が前年比1.5倍|単価も前年比13〜17% 増で推移
〜梅雨の長雨・資材高騰下でも品薄と底堅い需要が単価を下支え、岐阜県中津川市・橋本ファームの栽培哲学に迫る〜
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「当社」)は、岐阜県産「麗夏(れいか)トマト」の出荷状況および市場単価の動向を調査しました。

■ 長雨・資材高騰下でも単価は堅調、品薄が支える野菜相場の実態
今夏は梅雨時期の長雨と日照不足により各地で野菜の生育が停滞し、収穫時期の遅れが相次いでいます。加えて包装資材や肥料の価格高騰・供給不安も生産現場を圧迫しており、青果の需給バランスが不安定な状況が続いています。
こうした中、当社が全国に展開する「農家の直売所」の販売データからは、岐阜県産の大玉トマト「麗夏」について、天候不順の影響を受けながらも6〜7月累計の出荷量・単価がともに前年を上回る水準で推移している実態が確認されました。
■ 岐阜県中津川・恵那地域で受け継がれる大玉トマト「麗夏」
麗夏は、岐阜県の中津川・恵那地域で古くから栽培されてきた大玉トマトの品種です。しっかりとした旨味とトマトらしい濃い味わいが特徴で、他の品種と比べて大玉になりやすい傾向があります。夏場に冷やして丸かじりするのに適した品種として、産地ではブランド価値を高める取り組みも進められています。
一方で、麗夏は肥料や水分量のわずかな変化にも敏感に反応する非常に繊細な品種としても知られています。肥料を与えすぎると果実の形状に異常が出やすく、管理を誤ると花が落ちて実がならないこともあるため、生産者には木の状態と向き合いながらの細やかな管理が求められます。
■ 6〜7月累計の出荷量は前年比1.5倍|単価も前年を上回る水準で推移
当社が全国約2,000店舗で展開する「農家の直売所」における岐阜県産・麗夏の6月1日〜7月15日までの販売データを確認したところ、以下の傾向が見られました。
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6月1日〜7月15日累計の出荷量
2025年の6,241パックに対し、2026年は9,358パック(前年同期比 約1.5倍)
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7月前半(7月1日〜15日)の出荷量
2025年の5,671パックに対し、2026年は6,908パック(前年同期比 約+21.8%)
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7月前半(7月1日〜15日)の平均単価
2025年の324.86円に対し、2026年は367.39円(前年同期比 約+13.1%)
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6月の出荷量
2025年の570パックに対し、2026年は2,450パック(前年同月比 約4.3倍)
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6月の平均単価
2025年の315.37円に対し、2026年は370.20円(前年同月比 約+17.4%)

麗夏は本来7月以降が最盛期にあたり、6月はもともと出荷量がごく限られる端境期です。
6〜7月累計で見ると1.5倍の増加を維持しており、シーズンを通じて底堅い需要が続いていることが確認できます。
今期は梅雨の長雨と日照不足により生育が停滞し、例年より収穫開始が1〜2週間遅れましたが、その影響で市場全体が品薄となり、例年より高い単価で取引がスタートする傾向にもつながったとみられます。
■ 生産者に聞く|岐阜県の麗夏生産現場
岐阜県中津川市で麗夏を生産する橋本ファーム(代表:橋本氏)にヒアリングしました。
麗夏は他のトマトと比べ手間がかかるため、別の品種に切り替える農家も増えている中、橋本 氏は麗夏へのこだわりを持って生産を続けています。

麗夏は繊細な品種で、栽培管理が難しい
麗夏は肥料や水の量が少し変わるだけで、実の形が崩れたり、花が落ちて実がならなくなったりすることがあります。木の状態を見ながら、対話するように細かく管理することが欠かせません。(橋本氏)
開園から約8年、通常は2名体制(繁忙期は5名)で麗夏を中心に栽培する橋本氏。栽培の難しさを承知のうえで、本当に美味しいと納得できるものを届けたいという思いから、手間のかかる麗夏の生産を続けています。
梅雨の長雨で収穫が1〜2週間遅れ、猛暑への対策も年々重要に
今年は梅雨の期間の雨量が多く日照時間が少なかったため生育が停滞し、収穫開始が例年より1〜2週間ほど遅れました。出荷は遅れましたが、市場では品薄の影響もあり、例年より高い単価でのスタートとなっています。(橋本氏)
近年は猛暑の影響でビニールハウス内の温度管理も年々難しくなっており、遮光カーテンでの気温上昇の抑制や、根への負担を減らすための頭上からの散水など、熱中症対策を講じながら栽培にあたっているとのこと。
資材は「値上がり以上に、物がないことが深刻」
出荷に欠かせないボードン袋は価格が2割弱上昇したうえ、購入制限もかかっています。値上がりよりも「物がない」ことの方が深刻な課題です。肥料も海外依存が高く価格が高騰していますが、今年は値上がり前に必要量を確保できたため対応できています。ただ、来年以降の先行きは不透明なままです。(橋本氏)
肥料選びについてはインターネットでの情報収集や生産者との情報交換を通じて、試行錯誤していますが、畑の環境がそれぞれ異なるため最終的には個別の判断が必要とのことです。また、受粉作業にはマルハナバチを活用しており、消毒作業とのバランスを取りながらハチの活動を優先させるなど、労働力の効率化と品質管理を両立させる工夫も行われています。
完熟出荷へのこだわりと、今後の品質向上への挑戦
スーパーに並ぶ「青取り」のトマトと比べて、完熟させてから出荷する自分たちのトマトは圧倒的に美味しいと自信を持っています。難しい品種であっても、やりがいを持って質の高いトマトを作り続けていきたいです。(橋本氏)
産直販売の強みを生かし、完熟に近い状態で出荷することで美味しさを追求している橋本ファーム。一方で、麗夏は他品種と比べて実が割れやすく、大きくなりすぎた果実が規格外となってしまう点は今後の課題として認識しており、ビニールハウス内の環境制御技術の導入など、さらなる品質向上に向けた検討を進めています。麗夏の収穫時期は7月から11月頭まで続く予定です。
■ 調査概要
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調査期間:2024年7月〜2026年7月15日
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調査方法:農業総合研究所が全国約2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」における岐阜県産・麗夏の販売データ、及び生産者へのヒアリングを基に算出
■ 会社概要
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株式会社 農業総合研究所
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〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田一丁目6番12号 寺本ビルⅡ4階
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「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、農産物をブランディングしてスーパーなどで提供する「産直事業」を展開しています。
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社農業総合研究所 経営企画部 広報課
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田一丁目6番12号 寺本ビルⅡ4階
TEL :073-497-7077 Mail: pr@nousouken.jp
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