断絶した歴史の向こう側に、本当の日本が存在する。戦後の教育から消された「修身」、その小学生用教科書が重版(5刷)
東京大学名誉教授 矢作直樹氏 推薦「偉人の物語などを通して、『忠義』『孝行』『勇気』『誠実』『勤勉』『慈悲』等の徳目を、生きたかたちで学べるようになっています」
本書『初等科修身』は、日本人が日本人であるために、学んでおかなければならない必須の知識や、偉人たちの生き様を通して描かれた理想の日本人像の集大成である。
しかし、戦前戦中の日本人にとって重要だったはずの常識、日本民族の価値観が、戦後の日本人には全く伝わっていない。本書を読むと、日本の歴史が見事なまでに断絶させられていることに愕然とさせられる。そして、断絶した歴史の向こう側に存在した、日本、日本人本来の姿を垣間見ることができる。
この「修身」という科目は、日本が戦争に負けるとともに消滅した。言うまでもなく、GHQの日本占領政策によるものである。もし当時の教育が、戦後もずっと維持されていたとすれば、他国の追随を全く許さない、恐ろしいほど発展した国家が、21世紀の極東に存在していたに違いない。米国はそのような未来を恐れ、大和魂の源泉となる「修身」教育を許さなかった。
「修身」を棄てた戦後の日本はどうなったのか。
拉致問題、領土問題、教科書問題、従軍慰安婦問題など、国家の主権が侵害されても、国家の名誉が傷つけられても、断乎とした態度を示すことのない、むしろ相手国に忖度する、情けない国に成り果てた。「修身」の価値観は、そんなことを絶対に許容しない。戦前の日本人には想像もできないことだろう。
平成以降、戦後築き上げた経済的、科学技術的優位が失われ続けていることも、戦前の教育を受けた世代が現役を退いたことと無関係ではあるまい。
日本が再び蘇るためには、令和の時代の日本人が、神話の時代から連綿と続く本来の日本人の姿に立ち返る必要が、間違いなくある。
巻末には矢作直樹東大名誉教授による、かつての修身教育全体を詳細かつ包括的に論じた優れた解説があるが、それを読めば、今の日本人が本書を読む意義をはっきりと認識できるだろう。
なお、ハート出版からは修身の教科書として、今回重版された『初等科修身』の他に、『ヨイコドモ(初等科修身 低学年版)』『国民礼法』『高等科修身 男子用』が出版されており、9月には高等女学校用の『中等修身 女子用』が出版される。
【解説】矢作直樹(やはぎ なおき)
東京大学名誉教授。昭和31年、横浜市生まれ。昭和56年、金沢大学医学部卒。その後、麻酔科を皮切りに救急・集中治療、内科、手術部などを経験。平成11年、東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻および工学部精密機械工学科教授。平成13年、東京大学大学院医学系研究科救急医学分野教授および医学部附属病院救急部・集中治療部部長となり、15年にわたり東大病院の総合救急診療体制の確立に尽力する。平成28年3月に任期満了し退官。著書に『人は死なない』(バジリコ)、『日本史の深層』(扶桑社)、『おかげさまで生きる』(幻冬舎)、『自分を休ませる練習』(文響社)など多数。
【書籍情報】
書名:[復刻版]初等科修身[中・高学年版]
著者:文部省
解説:矢作直樹
仕様:A5並製・256ページ
ISBN:978-4802400947
発売:2020.04.02
本体:1800円(税別)
発行:ハート出版
商品URL:http://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0094-7.html
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