シミック・イニジオ、「全国統一学術診断」に固形腫瘍領域を新設

MRの学術レベル向上にむけた専門医監修の診断テスト

シミック・イニジオ株式会社（本社：東京都港区 代表取締役 松原 久雄/パーソフ エリック）は、法人向けのオンライン診断テスト「全国統一学術診断」にて、固形腫瘍領域を新設することをお知らせいたします。また、昨年創設した造血器腫瘍領域で第2回の実施概要が確定し、本日より両領域の受検申し込み受付を開始いたします。

この試験は各領域の専門医がMRに求める学術レベルを反映させた診断テストで、新薬の開発が盛んなオンコロジー領域において、医師の要求水準に対する自社の学術レベルを客観的かつ相対的に比較することが可能です。

■実施期間　

※法人ごとに試験実施期間を設定します。

第2回 造血器腫瘍領域	2025年 9月～2025年11月
［新設］第1回 固形腫瘍領域	2025年12月～2026年 2月

■「固形腫瘍領域」新設の背景

当社では専門領域で活躍できるMRの育成を目的に、2018年よりオンコロジー領域の「社内認定資格制度」を導入しています。この制度を運営するなかで、医師が求める知識レベルとMRの現状には大きな乖離があると認識しました。このギャップを解消し、MRの学術レベル向上を支援するために「全国統一学術診断」を創設し、2024年に造血器腫瘍領域でテストを実施しました。

これに加え、今年度よりクライアントから要望の声が高かった固形腫瘍領域の診断実施を決定いたしました。近年のがん診療は遺伝子レベルでの診療が進展し、従来の臓器別（肺がんは呼吸器科、胃がんは消化器科）の診療から、臓器を超えた横断的なアプローチへ移行しつつあります。日本臨床腫瘍学会でも、医師の専門の枠を超え他科と連携する重要性が強調されており、合わせて製薬企業にもがん領域における活動に対して新たな視点が求められています。こうしたことから、5大がん（胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がん）に原発不明がんを加えた６つの領域を試験範囲とし、総合的な固形腫瘍に対する知識レベルの診断テストとして設計しました。

また、第1回造血器腫瘍領域の診断へのフィードバックを活かしてレポートタイミング、問題設計を見直しました。両領域において、より継続学習につなげやすいプログラムを設計しています。

■全国統一学術診断の特徴

全国統一学術診断は医療従事者との信頼関係を強化する、包括的ながん知識の診断テストです。学会認定専門医が各領域で活動するMRに期待する学術レベルを反映させ、基礎から専門性を問う内容まで、疾患領域を横断する幅広い設問を用意しました。受検者の現在地を可視化し目標到達点を明らかにすることで、より質の高いコミュニケーションを可能にするための知識の底上げが期待できます。

① 学会認定専門医・指導医による監修
・専門医が各領域を担当するMRに期待する学術レベルを反映させたテスト
・医師の求める水準に対する自社の学術レベルを知る機会を提供

② 他者/他社との客観的かつ相対的な比較が可能
・企業の垣根を越えて、受検者全体における個人単位の解析結果をレポート
・自社MRの強化ポイントの抽出などに活用可能

③ 継続受検により学習成果や変化の把握が可能
・本試験は毎年実施するため、継続して受検することにより個人単位、企業単位の変化を把握することが可能

＜人財開発部長 酒井宏治のコメント＞

一人ひとりの患者さんに最適な治療を提供するために進める高度なコミュニケーション。 これらは医学・薬学の基礎知識、担当領域の専門知識の上に成り立つものです。 本学術診断は、MRが企業の垣根を越えて自身の知識の保有状態を客観的に測定できる機会であり、企業にとっても他社との状態比較が可能となる機会です。 次なる強化策を進めるために個、企業の状態把握にお役立てください。

■監修者について

MRに必要な学術レベルの見極めと、学術的な品質保持のため、日本臨床腫瘍学会及び日本血液学会認定専門医・指導医に監修いただきました。

	固形腫瘍領域	造血器腫瘍領域
総監修	南 博信　先生 （神戸大学 医学部附属病院 腫瘍・血液内科　教授）	鈴木 憲史　先生 （日本赤十字社医療センター 骨髄腫アミロイドーシスセンター顧問）
監修	林 秀敏　先生 （近畿大学 医学部腫瘍内科 主任教授）	松村 到　先生 （近畿大学医学部 学長 医学部血液・膠原病内科　教授）
	清田 尚臣　先生 （神戸大学医学部附属病院 腫瘍センター 特命准教授）	塚田 信弘　先生 （日本赤十字社医療センター 血液内科 部長）

＜新設の固形腫瘍領域について　総監修者・南医師のコメント＞

従来、がん薬物療法は臓器別診療体系の枠内で行われることが多かったですが、その問題点を解決するため臓器横断的な腫瘍内科学の必要性が言われています。特に、がん遺伝子パネル検査 (CGP) の導入により、 がんの発生臓器別の治療ではなく、 特定の遺伝子異常に基づく治療が一般化しつつあり、また、免疫チェックポイント阻害薬、分子標的薬治療の進展も相まって、 臓器横断的ながん診療の重要性が増しています。

医師側のがん診療の捉え方が変化しているとなると、MRの皆さんにもその変化に対応することを求めたいところです。

臓器横断的な視野を持ち、 どのがん種にも最低限の知識、情報をもって医療従事者と関われることが、がん領域で活動するMRにも必要となってきています。

全国統一学術診断を通じて、がん領域で活動するMRの皆さんが企業および臓器の垣根を越えて知識を競い合い、相互に高め合うことを期待しています。

■試験概要

＜領域共通＞

対象：製薬企業に所属するMR（MR職以外の受検も可能です）

試験方法：オンラインテスト

受検料：12,000円/1名 （税抜価格）※法人のみの受付

実施頻度：年1回

納品物：

・受検者ごとの回答データ

・結果解析レポート（企業別/個人別）

オプション：試験問題及び解答・解説　※受検者20名以上の企業には無償提供

申込方法：専用ウェブサイトのフォームよりお申込みいただきます。

詳細は「全国統一学術診断」ウェブサイトをご確認ください。

https://www.cmic-inizio.com/zengakushin

■解析レポート（サンプル）

※今後の開発によって仕様が変更される可能性があります。

補足資料

■試験要項

出題範囲：

＜固形腫瘍領域＞

基礎領域

1. がんの疫学

2. がんの予防・早期発見

3. 腫瘍（病理学・分子細胞生物学他）

4. がんの発生と特徴

5. がんの診断

6. がんの治療

疾患領域

1. 胃がん

2. 大腸がん

3. 肺がん

4. 乳がん

5. 子宮頸がん

6. 原発不明がん

＜造血器腫瘍領域＞

基礎領域

1. 血液の基礎

2. がんの生物学・分子生物学

3. 臨床検査

4. がん薬物療法（副作用・支持療法含む）

5. 造血幹細胞移植

6. 合併症

疾患領域

1. 急性白血病

2. 慢性白血病

3. リンパ腫

4. 多発性骨髄腫

	固形腫瘍領域	造血器腫瘍領域
問題数	基礎領域　全50問 疾患領域　全60問※予定	基礎領域 各10問（全60問）、 疾患領域 各20問（全80問）
参考図書	入門腫瘍内科学　改訂第4版（日本臨床腫瘍学会/南江堂）及び各種ガイドライン	―
申込期間	2025年6月13日～2026年1月31日	2025年6月13日～2025年10月31日
実施期間	2025年12月～2026年2月（予定） ※法人ごとに試験実施期間を設定します。	2025年9月～2025年11月 ※法人ごとに試験実施期間を設定します。

■シミック・イニジオ株式会社について

所在地：東京都港区芝浦1－1－1
代表取締役：松原 久雄 ／パーソフ エリック（Eric Persoff）　

設立：2000 年 8 月（2014 年 10 月 合弁会社化）

シミック・イニジオ株式会社は、国内で医薬品や医療機器の開発・治験に関する業務を受託して行う CRO のリーディングカンパニーであるシミックグループと、医薬品や医療機器の営業・マーケティング支援を行う CSO 事業をグローバルで展開する Inizio Engage（イニジオ エンゲージ）の合弁会社です。

コントラクト MR 人財サービスに代表される製薬企業の営業・マーケティング支援事業（CSO 事業）を柱として成長し、現在では CSO 事業とメディカルアフェアーズ事業の 2 つの事業を柱に、幅広くヘルスケア企業と医療従事者・患者さん間の、医療や医薬に関する情報コミュニケーション支援のソリューションを提供しています。

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