ユーザー参加型調査アプリを活用した共同研究を京都大学とジオテクノロジーズが開始
京都の「いけず石」写真を「GeoQuest」で収集、「地域らしさ」を可視化
この研究は、「GeoQuest」で市民が撮影した街の景観写真と位置情報を収集・分析し、「地域らしさ」を可視化することを目的としています。今回は京都の「いけず石(街路の曲がり角などにおかれている石)」を対象として、撮影された写真とその分布上の特徴から「京都らしさ」をとらえ、この取り組みが市民の地域に対する関心や愛着、シビックプライドを醸成し、住みやすさや地域生活の質の向上につながることを期待しています。
共同研究の概要
「GeoQuest」は、アプリ内でクエストとして出題された写真を撮影して投稿するとマイルがもらえる「Photo to Earn」アプリです。この仕組みを活用して「京都のいけず石」の写真を収集します。「いけず石」がどこにあるか、なぜそこにあるのかを地図化とデータ分析によって探ります。「GeoQuest」により多くの市民が参加してデータを収集するため、広範囲を観察することができ、新たな発見につながる可能性があります。一般の地図にはない「いけず石」の情報を収集し「地域らしさ」の可視化や分析を行います。
対象地域:京都市上京区・中京区・下京区
撮影対象:対象地域内の交差点(約4,800か所)の交差点の角
調査期間:2024年10月15日~2024年12月31日17:00(投稿上限に達し次第終了)
課題名(クエスト):「京都のいけず石の写真を撮ろう」
地域らしさとは
歴史性や寺社仏閣は「京都らしさ」の一面ですが、このような表面的な地域らしさに対して、人々の日常にある様々な経験から「地域らしさ」をとらえる見方もあります。日常生活に溶け込んでいて普段は見過ごしてしまう風景(その一つの例が「いけず石」です)、音や匂い、それらと結び付いた人々の記憶や経験も、地域らしさを語るうえで欠かせないものです。こういった要素を、言葉や数値、そして地図で表現することによって、そのままではとらえにくい地域らしさを可視化することが本研究のねらいです。
なぜ「いけず石」なのか
「いけず石」は主に車よけのために置かれ運転者から見るといけず(=いじわる、という意味)な石であるとされます。この石の分布には偏りがあり、それが狭い路地、近所付き合い、魔除けの風習といった、様々な京都らしさと関連している可能性があります。「いけず石」は数が多いため、市民が収集した大量のデータを統計的に分析することで京都らしさの一端を描き出せるのではないかと考えています。
調査の意義
「調べて何になるのか?」と思う題材にあえて目を向けることも、地域に対する豊かな見方を獲得するうえで重要です。地域らしさの可視化は、居住者にとっては地域の個性や魅力を再発見する機会になります。訪問者もガイドブック的ではない地域の特徴を知ることができます。このような取り組みが、地域に対する関心や愛着、シビックプライドを醸成し、住みやすさや地域生活の質の向上につながることを期待しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- システム・Webサイト・アプリ開発スマートフォンアプリ
- ダウンロード