【デビュー10周年!新作刊行】作家・大前粟生が描く傑作青春群像劇『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』
大前粟生『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』(2026年6月下旬刊行)
『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(河出書房新社)や『きみだからさびしい』(文藝春秋)など、次々と話題作を刊行し、2026年にデビュー10周年を迎えた作家・大前粟生。最新作『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』が2026年6月下旬、左右社より刊行されます。
「恋愛がわからない」夏莉を中心に、もがき、揺れ動き、葛藤する高校生たちの心の機微を描いた傑作青春群像劇

傷つけず、傷つかず、私が私でいるにはどうしたらいいんだろう――
「わかんないんだよ、恋愛感情とか、そういうのさ」
「嘘ばっかだ。だって先輩、普通そうに見える」
「普通ってなに」
「ほんとに恋とか好きとかわかんないんだったら、もっと苦しそうにしててよ」
「はああ?」
恋愛がわからないことに、そういう話題に乗れないことに、引け目とさびしさを感じながら日々をやり過ごす高校2年生の夏莉(なつり)。そんな夏莉に思いを寄せる、幼馴染のみお丸。みお丸に告白しフラれた後輩のなずなは、夏莉のことを敵視するようなそぶりを見せるが……。
そんななか、「男として」消費される立場に疲れ、夏莉のクラスに転校してきた活動休止中のアイドル・カジュ。教室でコンパスを振り回す事件を起こし、3年になってから学校に来るようになった近田。近田を毛嫌いし、己の正義感を振りかざす田井中。
同じクラスにならなければ交わることのなかった高校生たちが、もがき、揺れ動き、葛藤する姿を描いた傑作青春群像劇!

刊行を記念し、冒頭を無料公開中!
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大前粟生デビュー10周年記念・歴代担当編集者による推薦コメント
もしかして自分って“普通”じゃないのかも。そんな不安を包み込んでくれる小説だと感じました。まるくなっていても、いなくても、思い出を抱きしめて、だれもがほがらかにやっていけたらと願ってしまいました。(幻冬舎・黒川美聡さん)
母との穏やかな時間や、ままならない他者との境界線。揺れ動く日々のなかで、それでも「私は私だ」と自分を肯定しようとする夏莉たちの姿に救われる。こわばっていた世界が少しだけ「まるく」見える、青春群像劇。(書肆侃侃房・池田雪さん)
大人が読んでも、未消化だったあの頃の感情を、誰かに話せたような気持ちになると思います。もしタイムスリップできるなら、十代の自分に絶対に読んでおけ!と手渡したいです。(双葉社・田中沙弥さん)
私はただの私で、あなたはただのあなたで、それぞれ違っている――そんな当たり前を受け入れることは、大人になった今でも難しい。この作品は、「ただの自分」でいられないしんどさを静かにほどいてくれる。「ただそこにいる」自分や誰かを見つめること、思い出すことそれ自体が、たしかな力を持っていると信じさせてくれる。(河出書房新社・N・Tさん)
歴代担当編集者による推薦コメント全文は左右社noteにて公開しています。
◾️書誌情報

大前粟生『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』
判型:四六判並製
ページ数:216ページ
発売日:2026年5月28日
ISBN:978-4-86528-525-3
Cコード:C0093
装画:いとうひでみ
装幀:森敬太(合同会社飛ぶ教室)
左右社HP:https://sayusha.com/books/-/isbn9784865285253
Amazon:https://amzn.asia/d/03c12YWU
◾️著者プロフィール
大前粟生 (オオマエ・アオ)
1992年、兵庫県生まれ。2016年「彼女をバスタブにいれて燃やす」がGRANTA JAPAN with早稲田文学公募プロジェクト最優秀作に選出され、小説家デビュー。「彼女をバスタブにいれて燃やす」収録の短篇集『回転草』『私と鰐と妹の部屋』刊行後、20年『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』で”ジェンダー文学の新星”として注目を集める。本作は23年、金子由里奈監督によって映画化された。ほか、『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』『チワワ・シンドローム』『プレイ・ダイアリー』など多数。絵本、児童書、短歌などのジャンルでも活躍。26年にデビュー10周年を迎え、同年の『ユリイカ』2月号で特集が組まれた。
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