認定NPO法人シャイン・オン・キッズと東京都立小児総合医療センターが動物介在療法の事業運用で連携協定を締結
小児がんや重い病気と闘う子ども達を支援する認定NPO法人シャイン・オン・キッズ(東京都:理事長キンバリ・フォーサイス。以下、シャイン・オン・キッズ)と地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立小児総合医療センター(東京都府中市:院長 山岸 敬幸)は、「ホスピタル・ファシリティドッグ®」の活動に関する連携協定を締結しました。こども病院で活躍する「ホスピタル・ファシリティドッグ®」の活動を充実させ、小児がんや重い病気で入院中の子ども達のQOL(生活の質)の向上を目指して、相互に連携・協力していきます。
*ホスピタル・ファシリティドッグ®は、認定NPO法人シャイン・オン・キッズの登録商標です

1.協定締結日
令和7年6月3日(火曜日)
2. 連携・協力内容
(1)ファシリティドッグおよびハンドラー(ペアを組む臨床経験のある看護師)による入院患者の療養生活及および治療への支援
(2)ファシリティドッグおよびハンドラーのトレーニング支援
(3)ファシリティドッグの活動の拡大・啓発に向けた取り組み
(4)臨床研究や学会発表
3. これまでの経緯
東京都立小児総合医療センター(以下、同センター)は、全国でも有数の小児専門病院として、治療だけでなく療養中の子ども達のQOL(生活の質)向上にも注力しており、心のケアやチーム医療に積極的に取り組んでいます。
そのひとつが、ホスピタル・ファシリティドッグ®(以下、ファシリティドッグ)による動物介在療法です。同センターは、2019年にシャイン・オン・キッズとの協働事業として「ホスピタル・ファシリティドッグ®プログラム」を導入しました。
シャイン・オン・キッズが運営する「ホスピタル・ファシリティドッグ®プログラム」は、専門的なトレーニングを受けた犬と看護師などの臨床経験を持つハンドラーのペアが、医療スタッフと連携しながら子ども達の治療に寄り添い、心のケアを行います。導入から約6年にわたり、同センターのファシリティドッグ・アイビーは400人以上の子ども達、ご家族や医療従事者の方々と関わり合い、医療を支えてきました。


その実績に基づき、“ファシリティドッグの力”をさらに多くの子ども達へ届け、生かしていこうと、2025年1月、同センターとして初めてのクラウドファンディング( https://readyfor.jp/projects/TMCMC-FD2025 )に挑戦。約2ヶ月の期間中、多くの方々からあたたかいご支援をいただき、これまでアイビーが活動してきた「からだ病棟」だけでなく、「こころ病棟」で活動する2チーム目のファシリティドッグ導入が決定しています。

4. 本協定の意義
同センターとシャイン・オン・キッズの理念の合致、および導入から積み重ねてきた信頼関係を基に本協定の締結に至りました。今後、両者が保有する知見や資源を活用し、以下の分野において相互に連携・協力を進めていきます。
なお、感染予防や医療安全など、病院内におけるリスクマネジメントに関しては、導入当初に制定したマニュアルに即して十分配慮し、患者・家族・医療関係者とファシリティドッグ双方に対する安全対策を徹底すると共に、問題発生時には双方が誠意をもって対応する体制を構築します。
本協定は、特定の導入先施設との連携にとどまらず、全国の小児医療機関へのファシリティドッグ導入のロールモデル確立となることを目指しています。今後、ファシリティドッグへの一般的な認知を広げ、動物介在療法の研究活動を進めるためにも重要な一歩です。
ファシリティドッグの寄り添いは、病気と闘う子ども達を支え励まし、癒す力となります。当法人が独自に取り組んできた、小児医療機関での活動に特化した適切なファシリティドッグ育成を継続し、持続的・計画的な導入を進めるために、医療機関との連携をさらに深めてまいります。
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◆東京都立小児総合医療センター概要
所在地:東京都府中市武蔵台2-8-29
院長:山岸 敬幸
設立:2010年3月
病床数:561床
小児の「こころ」から「からだ」に至る高度・専門的な医療及び「東京ER・多摩[小児]」において重症の救急患者を中心とした急性期の医療を提供し、東京都における小児医療の拠点としての役割を果たします。https://www.tmhp.jp/shouni/
◆シャイン・オン・キッズのホスピタル・ファシリティドッグ®
病院に常勤して医療チームの一員として働けるように、専門的なトレーニングを受けた犬です。ハンドラー(ペアを組む臨床経験のある看護師)と共に活動し、患者との触れ合いにとどまらず、小児がんや重い病気の治療にも関わります。
日本では静岡県立こども病院、神奈川県立こども医療センター、東京都立小児総合医療センター、国立成育医療研究センターの4病院で展開しています。大きな特徴は、毎日同じ病院に勤務し、個々のニーズに合わせた活動を行うことです。痛い検査や手術室への付き添い、リハビリ支援なども行います。いろいろな病院や施設を巡回訪問することはありません。ときどき訪れて短い時間だけふれ合うのではなく、同じ犬がいつもそこにいて多くの時間を繰り返し過ごせることが、入院治療している子どもたちの心の励みになります。
◆シャイン・オン・キッズとは
小児がんや重い病気の子ども達とそのご家族を心のケアのプログラムで支援。ホスピタル・ファシリティドッグ®プログラム(動物介在療法)、ビーズ・オブ・カレッジ (アート介在療法)、シャイン・オン!コミュニティ(小児がん経験者の社会貢献活動サポートやキャリア支援)、シャイン・オン!コネクションズ(オンラインで学習支援アクティビティを提供)を運営。2006年設立、2025年5月現在、全国34病院/施設にて活動中。 http://sokids.org/ja/
*ホスピタル・ファシリティドッグ®は、認定NPO法人シャイン・オン・キッズの登録商標です
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000023199.html
【ファシリティドッグの有効性に関する研究報告】
ファシリティドッグに関して、東京都立小児総合医療センターの様々な診療科・専門職の皆様から学会報告、研究を進めていただいています。
「小児外来治験でのファシリティドッグの介入におけるCRCの対応」
砂押照代 友常雅子 中本貴之 山口明日香 貝田映子 藤井優子 渡辺花衣 森川和彦
第23回CRCと臨床試験のあり方を考える会議(2023年9月16・17日)
https://ctpf.or.jp/crc2023/program
「ファシリティドッグが介在した口腔ケアの取り組み」
宮本真巳子 大橋真友子 小方清和
日本小児歯科学会関東地方会大会 2021
※東京都立病院機構 令和元年度 テーマ別改善運動 特別賞受賞(東京都立病院機構ホームページより)
https://www.tmhp.jp/kikou/disclosure/clinical/qc/2019_award.html
「小児血液・腫瘍疾患患者のファシリティドッグ介入に対する思い」
佐野千佳 土屋周平
日本小児血液・がん学会 2021
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspho/58/4/58_am_347/_pdf/-char/ja
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