昨年の梅雨明け後は熱中症救急搬送者数が 1.5 倍に増加 2025 年「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線(第 2 回)」を公開

~梅雨明け後の猛暑に備えて、改めて暑熱順化を~

 一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)が 推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクト(以下、本プロジェクト)は、本格的な暑さを迎える前に、事 前に体を暑さに慣れさせること(暑熱順化:しょねつじゅんか※1)の大切さについて広く知ってもらうことを目的に、各地域で暑熱順化が必要なタイミングの目安となる「熱中症ゼロヘ 暑熱順化前線(第2回)」(https://www.netsuzero.jp/le15-zensen)を、本プロジェクト公式サイトで2025年6月12日(木)に公開します。

 暑熱順化は、数日暑さから離れると効果が薄れてしまうため、各地域で暑熱順化が必要なタイミング に繰り返し情報を公開しています。なお、2025年「暑熱順化前線」は今回が最後となります。

※1 暑熱順化とは

 暑くなる前からできる熱中症の対策には、暑さに強い体づくりがあります。暑さに強い体を作るためには、バランスの良い食事や十分な睡眠以外に、「暑熱順化」をすることも大切です。暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。暑熱順化ができていないと、体の熱をうまく外に逃がすことができず、熱中症になる危険性が高まります。暑熱順化には個人差もありますが、数日から2週間程度かかります。暑くなる前から余裕をもって体を暑さに慣れさせましょう。

【熱中症ゼロへ 暑熱順化】https://www.netsuzero.jp/learning/le15

■「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線」とは
 軽い運動や湯船につかる入浴などで意識して汗をかくことで、体を暑さに慣れさせる暑熱順化を始め

るタイミングの目安を示しています。

 2024年の梅雨明けは沖縄・奄美地方では6月20日~22日ごろ、九州・四国・近畿・東海・関東甲信地方では7月16日~18日ごろ、中国地方は7月21日ごろ、その他の地域では7月31日~8月2日ごろとなりました。総務省消防庁の熱中症による救急搬送者数は、各地の梅雨明け前の週(7月8日~7月14日)の6,381人から、梅雨明け後の週(7月15日~7月21日)には9,401人と梅雨明け前に比べて約
1.5倍、その次の週(7月22日~7月28日)は12,955人で約2倍に増加し、救急搬送者数が2024年で最も多い週となりました。

 梅雨の晴れ間や梅雨明け後など、体が暑さに慣れていない状態で急な暑さを迎えるタイミングでは熱中症に特に注意が必要です。また、一度暑熱順化ができていても、数日暑さから離れると暑熱順化の効果は薄れてしまいます。梅雨で雨が降り気温が下がると、それまでに暑熱順化した体も元に戻ってしまう可能性があります。無理のない範囲で暑熱順化をするための運動や活動を続けることが大切です。

【熱中症ゼロへ 暑さへの備え】https://www.netsuzero.jp/learning/le20

■日常生活でできる暑熱順化をするための動きや生活

 本プロジェクトでは、暑熱順化開始の目安となるタイミングとあわせて、暑熱順化の具体的な方法を公式サイトやX(旧Twitter)の公式アカウント(@netsuzero2013)で随時発信していきます。

【この先の気象傾向】

日本気象協会所属 気象予報士/防災士/熱中症予防指導員 久保智子

 梅雨の時期は、気温は平年より高い所が多く、蒸し暑い日が多いでしょう。厳しい暑さでなくても、湿度が高いと、汗が蒸発しにくく、体の中に熱がこもりやすいため、熱中症の危険度が高まります。綿や麻など通気性のよい素材の衣服を選び、空調で室内を快適に保つなど、熱中症対策を心がけてください。梅雨明け後は、太平洋高気圧の張り出しが強まるため、8月にかけて、気温は全国的に平年より高いでしょう。一昨年や昨年ほどの記録的な暑さになる可能性は高くないものの、今年も猛暑になりそうです。屋外での活動はもちろん、屋内でも風通しをよくして、のどが渇く前に時間を決めて水分を補給するなど、万全な熱中症対策が必要です。

参考資料 昨年の夏の振り返り
■梅雨明け前後での救急搬送者数の変化

■「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは

 熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、一般財団法人 日本気象協会が推進するプロジェクトです。2013年夏のプロジェクト発足以来、熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くの方に知ってもらう活動を展開してきました。活動13年目となる2025年は「熱中症は未然に防げる気象災害」をテーマに、熱中症の予防啓発活動を実践します。激甚化する暑さや熱中症への防災意識を高め、さまざまな働き方や生活に合わせて、暑さに備えるための情報発信を強化します。

■一般財団法人 日本気象協会について

 日本気象協会は、民間気象コンサルティング企業の先駆けとして1950年に誕生しました。防災・減災や洋上風力発電の分野以外でも、気象データを活用した商品需要予測や電力需要予測、気候変動対策などのコンサルティングを通じ、気象データのビジネスでの利活用を提案しつづけています。所属する気象予報士の数は350人を超え、日本最大級の規模を誇る気象の専門家集団として企業のESG投資やSDGs活動への支援も積極的に展開中です。

・「熱中症ゼロへ」は日本気象協会の登録商標です。

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会社概要

URL
https://www.netsuzero.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 55階
電話番号
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代表者名
渡邊 一洋
上場
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資本金
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設立
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