設備投資、企業の52.8%が計画も前年から大幅減
設備投資を行わない理由として「先行き見通せず」が急増
設備投資動向は、働き方改革の進展などにより生産性向上に向けた省力化・効率化需要などが見込まれる。一方で、海外経済の減速や新型コロナウイルスなどの影響で先行きへの不透明感が高まり、悪影響を受ける可能性が懸念される。政府は「2020年度税制改正大綱」における大企業を対象とした設備投資の促進策を講じるほか、中小企業には新型コロナウイルスによる対策補助事業として設備投資支援などを進めている。
<調査結果(要旨)>
1.2020年度に設備投資を行う予定(計画)が『ある』企業は52.8%で、前回調査(2019年4月)から9.5ポイント減少となった。規模別では、すべての規模で前年から減少している。業界別では、特に『農・林・水産』や『製造』、『卸売』、『小売』の減少幅が大きい。他方、「予定していない」は38.0%で、同8.4ポイント増加した
2.設備投資の内容では、「設備の代替」(40.4%)がトップ。以下、「既存設備の維持・補修」(31.5%)、「情報化(IT化)関連」(31.2%)、「省力化・合理化」(28.5%)と続く。既存設備に関する項目では高水準ながら減少したものの、生産性向上を目的に設備投資を行う企業は増加している。外出自粛が続くなか、テレワークの導入を行うという意見が多く聞かれた
3. 設備投資を行わない理由は、「先行きが見通せない」(64.4%)がトップ。次いで「現状で設備は適正水準である」(25.3%)、「投資に見合う収益を確保できない」(20.1%)が続く。特に中小企業は「投資に見合う収益を確保できない」や「借り入れ負担が大きい」、「手持ち現金が少ない」が大企業と比較して高く、現状の経営環境の厳しさが表れている
4.企業からは、「新型コロナウイルス感染症の影響を考えて、積極的な設備投資を控えている」(電気通信工事、千葉県)、「新型コロナウイルスの影響で収益性が大きく棄損しており、今は設備投資を控えざるを得ない」(金型部品製造・兵庫県)といった意見が規模や業界を問わずあげられている
5. 新型コロナウイルスの収束時期は未だ明確には見えず、経済活動の制約が続いている。今後の設備投資動向は、先行きの不安や資金繰りの厳しさが増すことで既に控えている企業もあり、そうした動きを注視していく必要があろう
1.2020年度に設備投資を行う予定(計画)が『ある』企業は52.8%で、前回調査(2019年4月)から9.5ポイント減少となった。規模別では、すべての規模で前年から減少している。業界別では、特に『農・林・水産』や『製造』、『卸売』、『小売』の減少幅が大きい。他方、「予定していない」は38.0%で、同8.4ポイント増加した
2.設備投資の内容では、「設備の代替」(40.4%)がトップ。以下、「既存設備の維持・補修」(31.5%)、「情報化(IT化)関連」(31.2%)、「省力化・合理化」(28.5%)と続く。既存設備に関する項目では高水準ながら減少したものの、生産性向上を目的に設備投資を行う企業は増加している。外出自粛が続くなか、テレワークの導入を行うという意見が多く聞かれた
3. 設備投資を行わない理由は、「先行きが見通せない」(64.4%)がトップ。次いで「現状で設備は適正水準である」(25.3%)、「投資に見合う収益を確保できない」(20.1%)が続く。特に中小企業は「投資に見合う収益を確保できない」や「借り入れ負担が大きい」、「手持ち現金が少ない」が大企業と比較して高く、現状の経営環境の厳しさが表れている
4.企業からは、「新型コロナウイルス感染症の影響を考えて、積極的な設備投資を控えている」(電気通信工事、千葉県)、「新型コロナウイルスの影響で収益性が大きく棄損しており、今は設備投資を控えざるを得ない」(金型部品製造・兵庫県)といった意見が規模や業界を問わずあげられている
5. 新型コロナウイルスの収束時期は未だ明確には見えず、経済活動の制約が続いている。今後の設備投資動向は、先行きの不安や資金繰りの厳しさが増すことで既に控えている企業もあり、そうした動きを注視していく必要があろう
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