FromプラネットVol.175<財布に関する意識調査>
国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第175号として、財布に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
- 高齢男性は財布を複数個持ち歩く傾向
まずは、【外出時に持ち歩く財布の数】をきいてみました(図表1)。その結果、「1つ」が80.1%、「複数個」17.4%と、合わせて97.5%の人が財布を持って外出していると回答。キャッシュレス化が進んだとはいえ、現金決済のみのお店もまだ多いことから、財布はやはり外出時必携のアイテムのようです。
「1つ」が主流のなか、複数の財布を持ち歩く人の比率をみると、男性20.5%に対し女性は14.4%と男性のほうが“複数派”が多い結果になりました。男女とも年代が上がるほどに“複数派”の比率が高まる傾向があり、特に男性は50代から急増し、70代以上では3割近くに。片や女性は、70代以上でも2割にとどまり、男女間で差がみられます。また「財布は持たない」は女性が各年代で1%台前半であるのに対し、男性は2%台後半~4%と女性より高値に。男性の場合、小銭はポケットに直接入れている人もいそうですね。
主に利用する決済方法別では、財布の個数にあまり差がないのは意外ですね。“キャッシュレス決済がメイン”の人でも「財布は持たない」は3.2%にとどまり、“完全キャッシュレス”に移行するのは現段階では難しいのでしょう。
【財布を複数個持ち歩く理由】もきいたところ(図表2)、「紙幣と小銭を分けたいから」が4分の3と最多となり、特に男性は88.0%と女性より31.9ポイントも高値に。「用途別にお金を分けたい」では逆に女性が26.2ポイント上回りますが、これは女性の方が家計を管理するケースが多いことを反映しているのかもしれませんね。3位の「お金とカードを分けたいから」19.6%は男女差は4.3ポイントに拮抗。“小売店のポイントカードなども増えがちなので、お金と分けて管理したい”と考えるのは男女共通のようです。
- “皮革系”素材が人気、男女間で好みの形には差
財布の【形】では(図表4)、「長財布」50.0%、「2つ折り」40.4%がツートップに。性別だと、男性56.6%が「二つ折り」、女性65.2%が「長財布」と男女差が鮮明に現れました。詳しく見ると、男性は20代では両者が拮抗しているのが、年代が上がるほど「2つ折り」が優勢に。一方で女性では一貫して「長財布」が20ポイント以上上回り、年代を問わず“長財布派”が多数を占めました。また最近流行の「3つ折り」や「ミニ財布」といったコンパクト型の財布は合計で6.5%ですが、男性20代や女性30代以下とでは1割強と、男女とも若年層で一定の支持を集めました。女性は小さめのバッグを持つ人が多いことも背景にありそうですね。
- 男性の半数は“黒系”を選ぶ、女性は多様な色を楽しむ
風水などで金運アップの色と言われる「緑系」「黄色系」はともに4%台、また“赤字”につながると避ける人もいる「赤系」は5.3%という結果に。言い伝えや迷信は気にせず、好きな色の財布を持つ人も少なくないようです。
- こだわるのは、“お金”より“カード”の収納力
性年代別にみると、「お金の出し入れのしやすさ」は男性が40代と70代以上を除く全年代で30%台にとどまりますが、女性では年代が上がるほどに高くなり、40代以上では6割超に。「小分けのしやすさ」も同様の傾向が見られることから、壮年以上の女性は“お金の出し入れ”や“中身の整理”のしやすさを重視する傾向があるようです。また性年代別の1位をみると、男性50代以下は「長く使える」、女性30代以下では「デザイン」に。さらに女性20代では「色」が2位であることから、若年層では男性は耐久性、女性は見た目や好みを重視して財布を選ぶ傾向がある、と言えそうです。
- 30代女性が最も財布にお金をかけている!?
月間のお小遣い額別に見てみると、金額が大きいほどに財布の予算額も多い傾向があるのは納得がいく結果です。とはいえ、月間お小遣い額が“10万円以上”の人で「1万~4万円台」35.7%、「5万円以上」34.8%と差がないというのも、興味深いところです。
- 個性が現れる財布、“思い出の品”という側面も…
● キャッシュレスの時代にしてはちょっと厚い財布だけど気に入っていて、定期的にレザー用クリームでメンテナンスを行っている。(男性・50代) ● 内側のみ購入して、レザークラフトで自作する。小銭入れも然り。(男性・50代) ● 今使っているのは、表面は黒だが内側は鮮やかなオレンジ。本当はきれいな色の財布が好きだが、男性が持てる財布の無難な色はやっぱり黒。せめて内側は明るいオレンジにした。(男性・50代) ● ピンクが好きだが、大人になり大きなアイテムで取り入れることに抵抗がある。その点、財布は普段から持ち歩き必要時にしか出さないので、さりげない個性の演出と好きな色を持ち歩けるメリットがある。(女性・20代) ● ブランドには全く興味がないけど、財布だけは人前でお金を出して払うとき恥ずかしくないようなブランドやデザインを選んでいる。 (女性・30代) ● 財布は人柄が出る。レシート、カード、お札…ぐちゃぐちゃに入れて、自慢そうにしている人間は信用できない。(男性・60代) 【購入時期、使い始める前に…金運アップ!?】 ● 引っ越して新居に入る前に玄関先から財布を投げ入れると、お金に恵まれるというイギリスの一部に伝わる言い伝えが印象に残っており、実際に引っ越した際に投げ入れました。(男性・50代) ● 財布を買う時は季節に注意。張る(春)財布は良し。空き(秋)財布は駄目。(男性・70代以上) ● 財布は人からプレゼントされた方がよいと聞いたことがあるので、買い替え時だなぁと思った時は母か姉に誕生日プレゼントとして貰うようにしています。(女性・40代) ● 金運が上がるのと紙幣が伸ばせる状態が良いとの観点から、ゴールド系の長財布を使用している。(男性・40代) 【財布の思い出】 ● 娘が初めてプレゼントしてくれた黒の革財布は、絶対に捨てられません。私が購入するモノより、ずっと高価なお財布!!嬉しくて感動、感謝の念を抱きました。私のタカラモノ。(女性・60代) ● 皮革職人だった祖父が作ってくれた蛇革の財布を、今でも大事に保管して、時々使っている。(男性・50代) ● 就職のお祝いに両親に買ってもらったライラック色の財布の美しい色は今でも忘れられません。ブランドの財布を何度も買い替えましたが、あれ程綺麗な色の財布は二度と出会えていません。(女性・50代) ● 昨年亡くなった父からの最期のプレゼントになった財布。ずっと使えるものを買えばいいよと。いつも一緒にいるような気がしています。 (女性・40代) ● ずっと財布を買ってくれていた孫娘が、遠くに就職してなかなか会えないけど、財布を見ては案じている。私と孫娘との思い出の架け橋だ。 (女性・70代以上) 【キャッシュレス化で変わる財布事情】 ● ずっと長財布だったが、キャッシュレス時代になりコンパクトなものに買い替えて使っていた。しかしコンパクトすぎてカードが入らず、最近結局新しい長財布を購入した。(女性・40代) ● 昔は財布を持っていましたが、自分は財布を持つことはありません。デビットカードや電子マネーを使うようになり、現金を全く使わなくなったためです。(男性・20代) |
調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「財布」に関する意識調査を実施。
期間:2022年1月18日~21日、インターネットで4,000人から回答を得ています。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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