ローデ・シュワルツとu-blox社が、中国の新しい車載GNSS仕様GB/T 45086.1-2024に対するモジュールの準拠を検証
GNSSモジュールの世界的トップサプライヤであるu-blox社とローデ・シュワルツはR&S SMBV100Bベースの自動GNSSシミュレータ・ソリューションを使用して、最近発表された車載GNSS測位システムに関する中国のGB/Tテスト仕様に従い、u-blox社の最新車載GNSSモジュールを検証することに成功しました。この最新鋭ソリューションをバルセロナで開催のMobile World Congress 2025でデモンストレーションします。

GNSS(全地球衛星測位システム)は、自動車産業において新たなインフォテインメントや自動運転アプリケーションを実現するうえでいっそう重要な役割を果たすようになっています。そのため、中国自動車標準化技術委員会(Chinese National Automotive Standardization Technical Committee)は、車載GNSSシステムに求められる品質を確保しようと『車載測位システムの要求事項と試験方法』というガイドラインを策定しました。光栄なことにローデ・シュワルツもこの規格のドラフトづくりに貢献しました。そして、最終的な仕様が「発効日」を2025年6月として2024年11月28日に発表されました。現在のところ、このテスト仕様は推奨とされるに過ぎませんが、今後予定されている中国のeCall規格のなかでは義務化されるものと見込まれます。
その車載GNSS規格(GB/T 45086.1-2024)では、車載測位システムに対してさまざまなマルチ衛星コンステレーションのもとでも、中国の測位衛星システムBeiDouのみの場合でも、追跡と捕捉の感度や初期化時間(time to first fix)、位置や速度の精度などについて広範な要件を満たすように求めています。また同規格は、測位システムの総合的な堅牢性をテストするために、週数ロールオーバーのテストのほか、うるう秒の処理、無線周波数の干渉、予期せぬ擬似距離エラーなどの特殊なイベントに関しても規定しています。こうしたテストケースで合格するためには、GNSS受信機が2つの周波数帯からの信号を同時に処理できなければなりません。
しかしながら、テストの多くは実施が難しいことに加えて、時間やコストがかかり、GNSS信号が飛び交う実際の環境では再現できないなどの困難を伴う場合があります。そこで不可欠となるのがローデ・シュワルツのソリューションです。R&S SMBV100B GNSSシミュレータを使用すれば、こうしたテストを研究室のなかで再現可能な制御された条件のもとで行うことができます。複雑であっても現実的で再現性のあるGNSSシナリオを構成して、それを制御の届いた環境下で実行できる高度なシミュレーション機能を備えているからです。さらにR&S CMWrunシーケンサ・ソフトウェアとR&S NGC101電源、R&S SMBVB-K364 ソフトウェア・オプションを合わせて使用すると、R&S SMBV100Bはテスト・シーケンスを実行して合否の結果とともにテスト・レポートを出力してくれる自動テスト・ソリューションになります。このようなテスト・ソリューションであれば、 GNSS用半導体メーカーやGNSSモジュールのプロバイダ、ティア1のテレマティック制御ユニット(中国ではT-Boxと呼ばれる)開発企業、インフォテインメント・システムの認証を行う企業ほか、中国市場で販売する自動車のOEM企業にも大きな関心を持ってもらえるものと考えています。
自動車産業が一つのエコシステムとして、この新しいテスト仕様への準拠を検証するためには自動的で再現性があり、規格に準拠しつつもタイムリーな方法で同分野のサプライヤが協業していくことがますます重要になります。そのため、ローデ・シュワルツもu-blox社とも積極的に協力していく考えです。当社で信号発生器を担当する副社長のGerald Tietscherは次のように説明しています。「u-blox社との連携によって、新たに課される中国のGNSS規格に準拠した堅牢な自動ソリューションを利用して、車載測位システムに関わるエコシステムの皆様がそれぞれの製品を検証いただけるものと大きな期待を寄せています」。
この協力関係を通じて、u-blox社のZED-F9LとZED-F9Kを含めた車載GNSSレシーバ製品ポートフォリオに加えて、今後発売が予定されるu-blox 20製品シリーズのプレコンプライアンス・テストが可能になりました。u-blox AG社の共同設立者で事業本部長のAndreas Thiel氏は次のように述べています。「新しい自動テスト・ソリューションを紹介するリファレンス・キットとして、ローデ・シュワルツから当社u-bloxのEVK-F9DRを選んでいただいたことに大変感謝しています。これにより、中国市場をターゲットとする自動車産業の企業は、ローデ・シュワルツの高度なテスト・ツールを使って、GB/T 45068をはじめとする規格に対してu-blox製品をベースとしたオンボード測位システムをシームレスに検証できるようになりました」。
同テスト・セットアップは、2025年3月3~6日にバルセロナで開催のMobile World Congressに出展します。ぜひ、ホール5・ブース5A80の当社展示ブースまでお越しください。
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お問い合わせ:
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自動車向けテスト・ソリューション―テストするから、信頼できる
ローデ・シュワルツは革新的な電子計測器やソフトウェア、システムの世界的プロバイダとして、その高い専門技術を応用しながら、自動運転や電動化、接続性といった自動車産業のビジョンがいっそう広がるように努めています。世界中のOEM企業や半導体メーカー、ティア1サプライヤ、技術サービス企業、さらには認証機関など皆様が、車載レーダーやアンテナを含めた接続性、インフォテインメント、車載ネットワーク、電動トライブトレイン部品、電磁適合性などに対し、当社の試験ソリューションに信頼をお寄せいただいています。ローデ・シュワルツは、研究開発から生産におよぶ自動車の全ライフサイクルはもとより、さらにその先の未来に向かってお客様をサポートしていきます。
u-blox社について
u-blox社(スイス証券取引所:UBXN)は、その最先端の測位および短距無線離通信技術をもとにイノベーションを力強く推し進め、自動車をはじめとする産業分野や消費者製品市場のグローバル・リーダーとなっています。高精度技術のパイオニアであり、スマートで信頼性の高いソリューションの提供を通じて、人・自動車・機械の正確な位置の特定やワイヤレス通信を可能にしています。スイスのタルヴィルに本社を構え、欧州・アジア・米国に営業所を配してグローバルに活躍しています。ぜひXやFacebook、LinkedIn、InstagramなどのSNSをフォローしてください。一緒に正確で明瞭な未来のかたちをつくっていきましょう。(www.u-blox.com)
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2023/2024会計年度(昨年7月から本年6月まで)には29.3億ユーロの純収益を上げました。また、2024年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約14,400名の従業員が全世界で活躍しています。
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